« げんかつぎ食品 | トップページ | 自然に出てきた植物 »

2006年1月12日 (木)

福田平八郎 『漣』

運命のとは言わないけれども、何時までも忘れないであろう1枚の絵に出合いました。
[美の巨人]で紹介されていた福田平八郎の『漣』です。
小林薫の心地よいナレーションがこの1枚を次のように説明しています。

 画布の上をやわらかな風が渡る 
 爽やかな輝きを放っている
 群青の線がプラチナの絹地に引かれている
 長いもの 短いもの 適度な距離を保ちながら
 その端と端が触れあい 少し乱れて重なり
 混じり 結ばれ 溶け合い やがて1本の線となり
 別の線と触れあい 重なり 混じり 結ばれ 溶け合い
 単音のようにまばらだった画面は
 やがて群青と白金の和音を奏で始める
 ただそれだけの絵である

近寄って見ると当時(昭和7年)浴衣や手拭の模様と揶揄されたようにしか見えないが離れてみると湖の前にいるような水面に包まれているような気分になる絵です。
プラチナの画布に、たった一色で、ただの線を描いただけの絵なのに不思議です。

画家が・形にならない無限の形、色にならない無限の色、それはもう言葉の届かない世界、ならばこそ、そこに絵があるのではないか
   ・水ほど興味があり困難なものはない、単純そうで複雑で同一であって無限の境地がある
と水に感じて書いた絵です。
じっと見入ると本当に不思議な絵でいつか実物に会いに行きたいものです。

    小春日に 漣立つや バードバス ( 微風に美しい形の漣が立っていました)

basu 今日のお客さん 朝から昼ごろにかけて入れ替わり立ち替わり

雀 つぐみ 鶯 四十雀 ひよどり

|

« げんかつぎ食品 | トップページ | 自然に出てきた植物 »

コメント

福田平八郎さんの「漣」、分からなかったので
探して見てみました。
小林薫さんのナレーションが見事に言い表していますね。
画家にしても写真家にしても、一見なんの変哲もないような
現象や場面に目を留め、それを受け止め作品にしてしまう、
というのが素晴らしいなと思います。

tonaさん、素適な絵に出会えてよかったですね。
この絵から、実際に漣の広がりの中にいるかのような
感じを受けることのできるtonaさんの感性も、福田氏同様
豊かで鋭いと思いました。

投稿: ポージィ | 2006年1月12日 (木) 15:10

私も存じ上げなかったので検索して見てみました。
長い事、眺めてしまいました。
少し離れた距離から眺めてみました。
少し、風を感じたような気がしました。

芸術の良さを、見識の無さ
センスの無さから分からない私です。
好みや、受けた印象で好き、嫌いで見る程度です。
私もお気に入りの一作品に出会えるかな?
出会えたtonaさん、良かったですね。

投稿: ちょびママ | 2006年1月12日 (木) 16:51

文書を見てナレーション流れてきます
絵を想像しました いい絵を見ましたね
勉強家ですね 読みとる・見つめる処・聞き得る視点が違います また教えてください

投稿: T.O | 2006年1月12日 (木) 17:10

★ポージィさんありがとうございます。
絵の説明が素晴らしいでしょう。
とても気に入ってしまいました。
特にあらわすのが難しいと言われる水を「水」「雨」「氷」「新雪」という作品にあらわし、雨足にも足跡があると表現するくらい見つめたようです。
偉大な画家ってすごいのですね。
ポージィさんは写真を撮られるときすごくよく見ていらっしゃる。

投稿: tona | 2006年1月12日 (木) 19:28

★ちょびママさんありがとうございます。
芸術の良さが・・分からないなんてとんでもないです。
ちょびママさんの写真は芸術品ですから。
あるかないかの風を感じるというのがすごいです。
お気に入りの作品に出会えたら是非ご紹介をお願いします。

投稿: tona | 2006年1月12日 (木) 19:33

★T.Oさんありがとうございます。
いえいえ、不勉強なため、解説をしてもらわないと理解できないのです。
直感で鑑賞しても印象がなくなってあとで見なかったのと同じになってしまいます。
見方を教えてもらって鑑賞に出かけていくのが今私の理想です。

投稿: tona | 2006年1月12日 (木) 19:41

素晴らしい絵の紹介をしていただき有難うございました。「美の巨人たち」見たことはありますが、福田平八郎という名前知らなかったです。やはり実物見たいですね。それにしてもtona さんのブログでいろい啓蒙されることが多いです。これからもよろしくお願いします。

投稿: 茂彦 | 2006年1月12日 (木) 20:44

★茂彦さん、おはようございます。
ありがとうございました。
美の巨人は殆ど毎週見ていますが、知らない画家が多いです。おまけに見ているそばから忘れていくという有様です。
もう1回どこかで見て初めて覚えるのが今の私の頭の状態で、恥ずかしい限りです。
こんなですがどうぞ宜しくお願いします。

投稿: tona | 2006年1月13日 (金) 08:20

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/146506/8124946

この記事へのトラックバック一覧です: 福田平八郎 『漣』:

« げんかつぎ食品 | トップページ | 自然に出てきた植物 »