« 餡子 | トップページ | 何のために生きるか? »

2006年8月 1日 (火)

内田百閒とショージ君

Monntoburetia 内田百閒著『阿房列車』と東海林さだお著『ショージ君の旅行鞄』

旅ものとして2冊続けて読みました。どちらも抱腹絶倒、この10日間を笑いのうちに過ごしました。

まず『阿房列車』 阿房(アホ)は阿呆よりスケールの大きな阿呆だそうである。珍にして奇なる紀行文学の傑作として評されているが、本当に何とも言えなく可笑しかった。
このめまぐるしい現代にはこんな人を捜してもなかなか見つからないのではないか。何の用事もないのにただ列車に乗って宿に泊まってまた帰って来るだけである。特に2つ目の[区間阿呆列車]を読むと殆ど笑いの連続である。目的がないだけでなく、ぼーと2、3時間駅で待つことなんか平気でこれ自体がおかしみを伴うのである。昭和20年代後半の話なのに私が生きたことのない明治・大正の心象風景である。

そして『ショージ君の旅行鞄』902頁。丸かじりシリーズは今までのは全部読んだので今度は旅である。30年前の話もあるがすっかり現代である。[奈良よ!]が印象的。よくもまあ、東海林さだおさんはこんなおかしなことを考えるものよ感心し続けた1冊です。もし読まれてなかったら暑くて疲れてしまったときの気晴らしに如何でしょう。

Monohana 市役所の出張所での話し。
書類を見せながら聞きたいことがあって出向いたところ、封筒から出さないうちにこの課にまず電話するか行きなさいと全然話しを聞いてくれない。行くには電車に乗って(電車賃280円)往復1時間かけなければならない。
そういえばつい此間もこういう目にあったのでした。全くもう憤慨である。
せめて話を聞いておだやかに電話云々を言ってくれればまだしも心穏やかに帰れたのに。
日本有数の貧乏市にもかかわらず日本で5指に数えられる高い給料で有名なわが市、ただただ証明書の発行だけでそんな高い給料を取るなと言いたい。いろいろ人が質問したことをまとめて勉強し、次回から同じ事を聞いてきた人に親切に答えて欲しい。市役所の人々よ、もっと市役所の中の各課のことを幅広く勉強しなさい(試験をやってもらいたい)。そんな難しいことではないのだから。ただただ機械的に働くならパートでいいわよ。税金の無駄遣いよと家に帰って叫んでしまいました。

|

« 餡子 | トップページ | 何のために生きるか? »

コメント

今日お昼のTVで、まとめて年金を払ったのに領収印が押されてなかった為に、支給されないで困っている方のことが報道されていました。

レポーターが保険事務所に取材に行くと、のらりくらりと応えていた担当者が、オフレコで「以前はそういうことがよくあった」と一言。それがバッチリ撮られていました。

私は心の隅で、そんなことは有り得ない。ひょっとしたらおばあさんの方の記憶違いかとも思いましたが、大切な他人のお金を預かる所で、そんな杜撰なミスが多発してたなんて、信じられませんでした。

余ったお金は一体どのように処理されたのかと思いつつ、今頃は漏らした人は針の筵に座らされているのではと案じています。

内田百聞さん、飄々として枯れた魅力がおありでしたね。『阿房列車』、読んでみたくなりました。

投稿: ねむウサギ | 2006年8月 1日 (火) 18:13

★ねむウサギさま ありがとうございます。

今日、こんなことが報道されていたのですか。驚きました。社会保険庁はこのところいろいろ失態を演じていますね。
それにしてもオフレコの発言、さもありなんですね。
この頃毎日のようにテレビで頭を下げている姿が映し出されています。何でも記者会見です。その中に氷山の一角のような事件もあります。あきれます。
年金のお話、全く油断も隙もありませんね。
しつこいくらい自分がしっかりしないといけませんね。

内田百閒の阿呆列車シリーズは第三まであります。是非読んでみて!

投稿: tona | 2006年8月 1日 (火) 21:35

百閒は全集、大きなのを持ってます。阿呆列車の読みすぎで人生狂った?様な気がします。学生の私にはあの韜晦・高踏的気分がよかったのですが今読むともう少し根っこに苦渋のようなものがあるのですね。それにしても駅のロッカーに荷物を預けるだけとか、ベンチに並んで(山系と)いると精神病患者みたいだとか・・未だに日常あの随筆のそこかしこを思い出しています。百閒はこの随筆で売れたのですが、彼としては「冥途」などの線が本命だったというのが先ごろ亡くなった久世さんの見方、私のブログでも取り上げています。

投稿: saheizi-inokori | 2006年8月 2日 (水) 08:07

せっかく10日間を笑いの内に過ごされたのに、市の職員のせいで
水を差されてしまいましたね。
もういちど読み返して笑いに浸ってストレス発散なさってください。(^^)
ご紹介くださったご本のどちらも読んだことがありませんが、
(そもそもご両名の著書を1冊でも読んだことがあったかどうか?)
機会があったら読んでみたいと思います。

投稿: ポージィ | 2006年8月 2日 (水) 11:42

追伸:
 めだかちゃん、身をくねらせて泳いでいますね。
 かわいい!(^^)

投稿: ポージィ | 2006年8月 2日 (水) 11:44

★saheizi-inokoriさま

TBともどもありがとうございました。
父の蔵書で日本文学全集と漱石意外はもう収納不可能で処分してしまいました。内田百閒もそうで、今思いますと残念で、歩くのに不自由しても読んでからにすれば良かったと悔やみます。
そうですか。ただただ面白いだけでなく、その裏に苦渋が。
もっと百閒の本を久世さんの本と併せ読んでみます。
いろいろご教示いただいて嬉しかったです。

投稿: tona | 2006年8月 2日 (水) 14:11

★ポージィさま ありがとうございます。

そうなんです。怒ることのほどでもないのですが(いつも後になってそう思います)、態度にむっとしてしまいました。
外国ではもっともっとヘビー級の話がいっぱいあるので、日本なんてまだ可愛いかしら。
とはいいながら、昨晩は日本人のモラル低下の話もやっていましたね。
サービス向上はありえても、モラル向上はだんだん難しそうで憂えます。

追伸ありがとうございます。よく気がつかれましたね。亡くなったメダカを思い出させて失礼しました。小さな花より小さいのです。生まれたばかりです。もういっちょまえに体をくねらせているんです。今、たくさん居てどうしようと思っていますが、自然淘汰されてしまいます。

投稿: tona | 2006年8月 2日 (水) 14:33

こんばんは。パンについてのコメント、ありがとうございました。

私は今年、ショージ君の丸かじりを友達から借りて読破を試みて、今7、8冊読んだところです。そして、昨日ははじめて久世光彦さんの本を買いました。

tonaさんと、saheiziさんとこういう風につながっていくことがより読書を楽しくするこのごろです。

投稿: kunugie(図書室たき火) | 2006年8月 2日 (水) 23:16

★kunugie(図書室たき火)さま

ありがとうございました。丸かじりたくさんありますね。今は何が何だかすっかりこんがらかっていますが、兎に角発想が面白くて、随分笑い転げました。
少し前久世光彦さんが亡くなったとき図書館の入口に彼の本を全部並べてありました。そのときは少々惹かれたのですが借りませんでした。saheiziさんから『百閒先生、月を踏む』を紹介されて、以前ブログで拝見したのに全然念頭に残ってなくて改めて読もうと思った次第です。久世さんの本をお読みになったらまた教えてください。
私は読むのが遅くて読みたい本がたまっていく一方なのが悩みです。

投稿: tona | 2006年8月 3日 (木) 08:31

tonaさん、こんにちは。
どちらも面白そうです。
ジョージ君の・・・方はそうだ、そうだと共感し読みました。
さまざまなところで感じることが多いです。
怒るエネルギーを善くしていく行動にうつしたいと思う昨今です。
怒りのエネルギーは、すごいパワーですものね。

投稿: 未歩 | 2006年8月 3日 (木) 09:08

★未歩さま ありがとうございました。

今日からここ関東地方も暑くなりました。
未歩さん、体調を崩されないよう、暑い夏を乗り切ってくださいね。

ショージ君面白いですね。特に現代日本を写し出しています。
怒るエネルギーを行動にうつしている方々には敬服します。ただ家の中で吼えていてはしょうがないです。

投稿: tona | 2006年8月 3日 (木) 15:02

内田百閒は読んだことありますが、東海林さだお著「ジョージ君」というのは全くしりませんでした。tonaさんの解説をよむと、面白そうで、ぜひ読んでみたいです。
市役所・出張所でのお話、内容は分かりませんが、全く程度が悪いですね。お役所仕事の最たるものではないですか?昔、「すぐやる課」で評判になった役所がありましたね。今は懐かしい思い出です。tonaさんならずとも、怒鳴りたくもなります。

投稿: 茂彦 | 2006年8月 3日 (木) 21:51

★茂彦さま ありがとうございました。

ショージ君は暑くてもうやる気がイマイチのとき、脳に笑いを吹き込むといいように思われます。感心するばかりでは自分の思考能力は活性化しませんが。

「すぐやる課」はどこの自治体だかわすれてしまいましたが、爪の垢を煎じて飲んで欲しい気分です。
直接関係ないですけれど消費税が倍の10%になるとか、無駄遣いをやめてから足らないときにして欲しいです。

投稿: tona | 2006年8月 4日 (金) 08:24

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/146506/11180112

この記事へのトラックバック一覧です: 内田百閒とショージ君:

» 久世さん、サヨナラ。米原万里さんにもよろしく  久世光彦「百閒先生 月を踏む」(朝日新聞社) [梟通信~ホンの戯言]
久世光彦の最後の長編(未刊)。「死を恐れる百閒」を描くのはいかにも自分の忍び寄る死の気配を感じてのことかとも思うが、もともと久世さんは、現と幻のあわいに生ずる匂いとか色・気配を書いてきた作家なのだ。 「あべこべ」「飲食男女 おいしい女たち」(ともに文藝春秋)はいずれもあの世と通じているような主人公が登場してなんともエロっぽい言動で読むものをたぶらかした。百閒とは多分に重なり合う世界の住人だった。百閒には照れて言えない・書けないことを平気で書いてしまうのはキャラクターのせいか時代のせいか。この小説... [続きを読む]

受信: 2006年8月 2日 (水) 08:09

« 餡子 | トップページ | 何のために生きるか? »