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2006年9月 2日 (土)

スイス讃歌

Mattahorunn 高田信也著『スイス讃歌』より 写真はスイスに行ったときのものです。

スイスは九州と同じ広さで人口700万人。
資源もなく厳しい自然環境の中で生き抜いてきたスイスの人々は「他を魅了する力」を豊かに備えた民である。
相当程度の軍事力を持ち、1人当たりの所得水準が世界一の国になったのは何故か?

Haizitopeta Sl 人々の合理的な生きざまは徹底している。およそ無駄なことは一切しない。徹底して資源やエネルギーを節約する。日常生活は質素なもので、これが世界で最も豊かな国民の生活かと思うほどつつましく合理的である。且つ、スイスの災害対策や救助活動のレベルの高さは先進諸国の中でも群を抜いている。神戸大震災では助けてもらった。

Horunn Ronuhyouga もう1つは傭兵である。現在僅かヴァチカンに名残を留めるスイスの傭兵は19世紀半ばまでヨーロッパ軍隊の中核とも言えるほどの強力な存在であった。何故か。山や谷の民はやわな生き物ではない。先祖代々谷から山裾へと草地を切り開き、放牧を生活の糧として生きてきた人々である。過酷な自然に耐え粗食に甘んじながら、強靭な体力と不撓不屈の精神を養ってきた民である。この兵士にふさわしい能力を売り物にして傭兵としてヨーロッパ各地に雇われた。
傭兵は収入の殆どすべてを郷里に送金し、年々膨大な額の富がこの小さな山国に蓄積されたのである。
さらに傭兵制度がもたらした最大のメリットは、国外に出かけることにより数百年の昔から国外の情勢についての情報をふんだんに知り尽くし、外国との交流ネットワークを作り上げてきたこと。20世紀に入って経済や産業がグローバル化するにつれて、スイス人の知識や経験、さらに加えて数ヶ国語をあやつる能力がスイスの国際競争力の背景になっている。

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最後に徹底した自然愛護と山の頂上まで交通機関が発達していて、一部の登山家だけでなく、誰でもアルプスの頂上まで行けるという観光立国である。美しい国に何度でも行きたいと誰でも思う。

物が豊かではあるが、心の貧しいこの国日本。スイスは小国ながら物心ともに豊かで魅力に溢れた国として作者はスイスを褒め讃えている。

9/4Hana1 Hana2_3 朝日新聞に『国民皆兵スイス 銃に苦悩』と言うニュースが出ました。若い男性が軍支給の銃を家庭で保管する制度が定着しており、アメリカより銃所有率が多く世界1、銃を使った自殺率が米の約57%についで27%で2位だそうです。平和で安全なイメージが強いスイスが悩む意外な「銃社会」の実態が浮き彫りになった。びっくりしました。

あと気になったのがHana3_2首都ケルンのいたるところに書かれたいたずら書きです。 Hana4harurinndou

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コメント

わぁ~ なんて美しい景色の数々。
tonaさんがご旅行にいらしたとき、お天気に恵まれたのですね。
ただもううっとりとお写真拝見しました。

子供のとき読んだ「アルプスの少女ハイジ」と、若い頃何かで見た
美しい写真とでスイスにすごく憧れていた事があります。
そのうち、他にも行ってみたい国がたくさんでてきて、いつしか
スイス熱はさほどでもなくなっていたのですが、今日のtonaさんの
記事を拝見して再燃しそうです。
それにしても、かっては写真で見た景色以外何も知らずに
ただ憧れていましたが、tonaさんのおかげでいろいろなことを
知ることができました(^^)
やっぱりいろいろ知った上での憧れのほうが本物ですよね。

投稿: ポージィ | 2006年9月 2日 (土) 22:36

★ポージィさま ありがとうございました。

スイスといったらハイジ、本だけでなく、アニメを何回も子どもと一緒に見てしまいました。この夏見損ないましたが映画もやっていました。
あの高山植物のいっぱい咲き乱れる風景が、人々の想像もつかない自然との闘いの中で、努力によって創られたものとは思いませんでした。
世界には魅力的な国がたくさんあって、私もスイスなんて景色だけじゃないかと思っていたのですが、いざ行ってみるとお天気に恵まれればそれはそれは素晴らしい国であったわけです。
ことに今日のスイスの成り立ちを知れば、さらに興味深く見られます。アルプスのお花をたくさん見ましたが、ガイドさんに教えてもらった以外は名前が分からないものが多くて残念でした。
ポージィさんも機会がありましたら、また別の目でじっくり見てきて下さい。マイナス面もまたありですがそれさえも日本に比較すれば大したことではありません。

投稿: tona | 2006年9月 3日 (日) 08:48

アルプスの悠久の大自然と、歴史、文化が出会う国、スイス。
アイガーやマッターホルン、ユングフラウなど名峰で知られるスイスアルプス、美しい湖、高山植物の花々の美しい国、大好きです。

70%が山岳と言う資源の少ないきびしい自然環境の中で生き抜いてきた人々だけに辛抱強く、あれだけの国力を蓄えることが出来たのでしょう。

かなりの軍事力を持ちながら、外に対しては永世中立国家。税金の高い国、その代わり福祉の徹底した国でもある。

公用語はドイツ語、フランス語、イタリア語
国名も必要な案内には3カ国が書かれている。ジュネーブでも、ドイツ語圏とフランス語圏があった。年配のご婦人に道を尋ねたことがあったが、英語も通じた。ドイツ語が主流だがかなりの人が2ヶ国語は話すみたいだ。

世界有数の観光国家だけあって、登山電車はかなりあって、簡単に氷河のある高山にもいける。
写真を見て美しい景色を思い出し、あらためてアルバムを見ました。有難うございました。

山河の美しい国スイス、Mr.Peter Bellと知り合った国、何度でも行ってみたい国、スイスです。

投稿: 夢閑人 | 2006年9月 3日 (日) 11:12

★夢閑人さま ありがとうございました。

あの音楽家の方と知り合って、この間CDが送られてきたのでしたね。
夢閑人さんはきっとスイス讃歌の第一人者でしょう。
おっしゃるようにいろいろと思い出されますね。
私もスイスアルプスの名峰を全部見ることが出来ました。山や空や湖の色が日本と違いますね。写真で見ると良く分かるんです。
氷河の色も覚えました。高山植物も大切にしていますね。でもエーデルワイスは山の自然の中にないそうですね。
軍事力、永世中立国、高い税金、福祉国家とありますが、私もこういう国に住んでみたい。犬養道子さんはフランスのあとはずっと住み続けたんですね。あの本もう1度読んでみようかと思いました。
普通の人も皆2ヶ国語を話すのが素晴らしい。
スイスは私も何度も行きたい魅力ある国です。

投稿: tona | 2006年9月 3日 (日) 16:29

永世中立を国是としながらも国連に追加加盟したスイスは先ごろ国連改革、常任理事国の拒否権発動に制限をかける案をヨルダンなどと共同提案をしました。
アメリカよりのカナダが賛成演説をするなど大きな反響を呼びました。
日本がヒタスラ勝ち目も意味もない常任理事国入りに固執しているのと対照的な姿です。

投稿: saheizi-inokori | 2006年9月 4日 (月) 13:11

tonaさん、こんにちは。
スイスってすばらしい国なんですね。
物心ともに豊かっていいですね。
九州と同じ広さなんですね。
tonaさんが何度でも行きたくなる魅力ある国なのですね。
知らないことばかりで楽しく拝見しました。

投稿: 未歩 | 2006年9月 4日 (月) 14:47

★saheizi-inokoriさま 

日本の常任理事国入り固執、本当に滑稽ですね。
スイスが追加加盟し国連での動きなど詳しく知りませんでした。全くうとかったです。教えていただきありがとうございました。

今日の新聞記事「スイス・銃に苦悩」も知らなかったので記事に追加しました。

投稿: tona | 2006年9月 4日 (月) 16:24

★未歩さま 

ありがとうございました。
ヨーロッパは車椅子の人にもやさしい国と言われていますが、具体的にはよくわかりません。自分のことだけで精一杯で周りをよく見渡せないからです。
曾野綾子さんが随分長く、そういう方をお世話して連れていらっしゃっていました。未歩さんもいつか出かけられるようになることを願っています。

投稿: tona | 2006年9月 4日 (月) 16:35

スイス、たしかにあこがれの国ですね。ヨーロッパ旅行したとき、スイスにも立ち寄りましたが、いい思い出になりました。ユングフラウヨッホへ行った時の景観は忘れることができません。小国でありながら、他国から侵されることもない、国の品格からすれば、立派な国ですね。tonaさんの記事を読んでいると、その辺のことがよく理解できました。

投稿: 茂彦 | 2006年9月 4日 (月) 21:49

 犬養美智子さん、私もよく読みました。彼女独特の歯切れの良い文章、細やかな観察力、深い洞察と、時に辛らつな批判。
カトリック的なストイシズム。
 今回tonaさんが言及されていらっしゃるご本は「フリブール日記」でしたでしょうか。

スイス、ジュネーヴに二泊して、陸路イタリアに入りました。
 どちらかと言えば、こぎれいな「ビジネスの町」としての印象が強い町でした。
初夏のジュネーヴ大学を訪ねたこと、フランス語しか通じない町で、ロマネスク様式の教会の美しさにみとれ、友人とはぐれて「迷子」になったこと・・・
 モンブラン・トンネルを抜けたところに広がった「初めてのイタリア」Aostaのひなびた街並み、美味しかったワイン!
どれも懐かしく、また大切な思い出の街です。

そうそう、スイスの傭兵さんたち、ヴァチカンで見ました。ミケランジェロがデザインしたという目にも鮮やかな衣装を着て、身動き一つしなかった、若くてハンサムな傭兵さん。
勝手に一緒に写真を撮りましたっけ・・・

投稿: aosta | 2006年9月 4日 (月) 22:51

山歩きを楽しんでた頃、スイスの山が出るとテレビに釘付けになったものです。
ま、私の場合、登山なんて大それたものじゃなく、ハイキングに毛の生えたようなものですが。。。
それでもいつかは行きたいスイスです!
tonaさんの写真を拝見してますますその気持ちが高まりました。

投稿: ちょびママ | 2006年9月 4日 (月) 23:43

★茂彦さま

ありがとうございました。
資源がない、山が多いなど日本と同じ条件が揃っていながら、あんなに美しい国を創り上げたことに目を瞠りました。
ユングフラウヨッホも電車だけで頂上附近まで行ってあたりを全部見渡せるなんて。日本だったら北岳や穂高など殆どの人が登れないのにこの違い。
アルプスの上の感激を日本で味わえず、行くことが出来ればスイスで味わえるというのがありがたいことです。

投稿: tona | 2006年9月 5日 (火) 08:20

★aostaさま

ありがとうございました。
犬養道子さん、ちょっと癖がありますが確かにものの考え方がヨーロッパ的で小気味良くさえありますね。「フリブール日記」は手元にありませんので、図書館でないとないでしょうね。
初めてのイタリアがAostaだったのですね。私はモンブランへ往きはケーブルで登ってシャモニーに降り、帰りはあのトンネルでAostaに帰りました。aostaが印象深かったということが良くわかります。
スイスの傭兵のあの目立つ制服、ミケランジェロのデザインでしたか。そう思うとよけいいいです。傭兵さんも各国の衛兵さんも格好いいですけれど、じっと立っているのが大変そうと思って同情したこともあります。

投稿: tona | 2006年9月 5日 (火) 08:40

★ちょびママさま

ありがとうございました。
ちょびママさんは登山もなさったから、きっとスイスはうってつけだと思います。
何しろ、ハイキングコースが地球何周分もあるそうです。
年取ると下るだけというハイキングコースが一杯で、ちょびママさんの大好きなお花がいっぱい。
そのうち条件が揃ったら、パパさんもお元気ですから、いの1番にスイスを歩いてみては如何でしょうか。ちょびママさんだったら何回もお出かけになってしまうでしょう。
お花は6月下旬から7月半ばまでだそうです。

投稿: tona | 2006年9月 5日 (火) 08:46

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