« おめでとうございます | トップページ | ユーロ紙幣の裏面 »

2007年1月 5日 (金)

セネカの言葉

Kiku 中野孝次著『セネカ 現代人への手紙』
YUKIーarchさんに教えていただいた本で、セネカがルキリウスへあてた手紙を中野孝次さんが現代の私たちに内容を紹介したものです。

セネカは古代ローマの暴君ネロ帝のときの側近で最後はネロに自殺させられた哲人である。
2000年前の話なのに2000年後の私たちが何か勇気付けられる箴言がたくさん盛り込まれている。
中野孝次さんがこの本を書き終えたと同時にガンを告知され、打ちのめされるようなショックを受けたが、比較的平静に聞き、ガンを客観的に受け入れ、苦しさに耐え抜いてそして亡くなった。
ガン告知を平静に受けたのはセネカの『どんなことでも起こりえないことはない。神の定めと納得して、嘆くよりも平然として受け入れ、冷静に対処した方が賢明ではないか』だった。

現代医療の想像を絶する苛烈なガン治療の苦しさを堪えさせたのは、セネカが手紙の中で語っている旧友のバッススのことだった。バッススは病と老いで全身がぼろぼろ、崩壊寸前の状態なのに、精神だけはいきいきと実に晴れやかに、セネカと哲学を語ったと言うその姿を思い浮かべて励まされたということである。

老いて方々にガタのきた身体をかかえて嘆いている老人はすべてこのセネカの体験に耳を傾けるように。
あるいは、たとえ醜い容貌に生まれついても、たえずよく生きようと努め、心を正しく保とうとし、やがて精神がみずから自信をもちだせば、一般の標準で醜いとされる顔がかえって独自の美しさをもって輝きだすようになるのだ。逆に若く美しくとも心がだらしなかったり、歪んでいたり、驕っていたりすればどんな美しい容貌でも醜くなる。

人を支えるのは精神、心、気力、魂など目に見えないものの力であると教えてもらった。
今日医者で3ヶ月、あと9週間の安静を言われたけれども、がん告知と闘病生活とは比較にもならない。

|

« おめでとうございます | トップページ | ユーロ紙幣の裏面 »

コメント

ゆっくり本の読める時間をもらった、
そんな実感が伝わってきます。
起こったことは腹に据えて、
受け入れる。
そうありたいですね。

投稿: YUKI-arch | 2007年1月 5日 (金) 17:35

★YUKI-archさま

YUKI-archさんがおっしゃっていらしたことがやっとわかりました。
まだまだたくさんあったわけですが、私はこの2点が心に残りました。
今から出あえたことはありがたいです。
とても感謝しております。
ありがとうございました。

投稿: tona | 2007年1月 5日 (金) 18:56

あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。
お体の方も順調に快復されているようですね。
安心しました。

「嘆くよりも平然として受け入れ・・」
今の私にはとても重みの言葉です。
いつまでも引きずっていてはダメですね。
とっても励みになりました。

投稿: ももみ | 2007年1月 5日 (金) 20:11

2000年前も、今も人は変わらず悩みながら生きているのですね。
でも、ほんとにその生き方が顔に表れますよね。
いいお顔だなあと思わされるお顔の方を見ると、元気づけられます。
何かを人に与えておられる方のお顔はいいなあと思います。

寒さも厳しくなることと思います。お体お大事に。

投稿: otayori | 2007年1月 5日 (金) 20:40

★ももみさま

あけましておめでとうございます。
その節はお見舞いありがとうございました。

私も大した病気ではないけれども、ベッド生活になって、不甲斐ないことになってしまったことを愚痴をこぼさずに受け入れていくことをこの本は教えてくれました。

英国王室やターシャー・テューダーが可愛がっているウェルシュ・コーギー・ペンブロークが好きです。ももみさんの愛犬2匹いつも楽しみに拝見しています。

投稿: tona | 2007年1月 6日 (土) 08:22

★otayoriさま

人間の精神性は未来永劫に変わらないのですね。
長く生きていると顔つきに表われることは、自分の顔を客観的に眺められないだけに日頃の生き方が問われかねません。
otayoriさんが1日1日を丁寧に生きていくとおっしゃていましたが、私も今年はそういきたいと思っています。
どうもありがとうございました。

投稿: tona | 2007年1月 6日 (土) 08:32

tonaさん、順調に回復しているようでよかったですね。2月の後半には治るという事ですから、暖かくなった頃にはまた外出が出来ますよ。

「嘆くよりも平然として受け入れ、冷静に対処した方が賢明ではないか」
本当にそうですね。
教えて頂いたこの言葉、私にとってもこれから大切な言葉となりそうです。
ありがとうございました。

投稿: ねむウサギ | 2007年1月 6日 (土) 10:08

いい話をありがとうございます。
本当に”老いて方々にガタのきた身体をかかえて嘆いている老人はすべてこのセネカの体験に耳を傾けるように”したいと思います。
先哲の教えを素直に聞ける年になったように感じます。

投稿: saheizi-inokori | 2007年1月 6日 (土) 10:13

tonaさま
遅ればせながら新年のご挨拶を申し上げます。

年初からセネカ。
ウフフって一人で喜んでいる、ちょっとおかしなaostaです。
セネカはとても好きです。彼のピンと意図が張り詰めたように緊張感のある言葉、清潔で濁りのない真摯な言葉が好きです。
tonaさんのブログで塩野七生の「ローマ人の物語」のタイトルを見つけたとき、なんだかとてもうれしかったです。
同じ本を読んでいる、同じ作家に興味があるというだけでtonaさんが近い存在に思えてきました(笑)

おけがのほうはその後いかがですか?
「ローマ人の物語」どこまで読み進まれたのでしょうか?
廉価版の文庫ではなくこのシリーズはハードカバーで揃えました。
揃えましたが、これだけの大作となると、読むにもそれなりの気力が必要ですね。
 私はいまだルビコンを渡れずにおります(笑)。

投稿: aosta | 2007年1月 6日 (土) 10:37

★ねむウサギさま

圧迫骨折についていろいろ教えてくださってどうもありがとうございました。

哲人セネカから投げかけられた言葉に襟を正しました。
こんな素晴らしい哲人はネロによって自害させられるような悲劇にあっても泰然と死んでいったのでしょう。
この言葉忘れないようにしていきたいと思います。

投稿: tona | 2007年1月 6日 (土) 16:01

★saheizi-inokoriさま

ありがとうございます。
私も聞けるような年齢となりました。
中野孝次さんがぐたぐた言う老人に耳を傾けるようにと書かれたのですが、身に沁みました。
このところ結構、目がどうとか歯がどうとか体に関する愚痴を言っていた自分を恥じました。
あとは私自身が忘れないことです。

投稿: tona | 2007年1月 6日 (土) 16:07

★aostaさま

おめでとうございます。

セネカ、aostaさんならもう何冊もお読みになっていらっしゃるでしょうね。
私は全く初めてなんです。それも中野孝次さんの解説つきです。なのでとてもよく分かりました。
塩野七生の「ローマ人の物語」ってかなり前でしたよね。そんなところ読んでくださったのですか。どうもありがとうございます。
15巻ハードカバーで揃えたのですか。凄い!
私は12巻までで3世紀のところ。ローマが3分割、73年間に皇帝22人、殆ど謀殺されているという件です。

お陰さまで痛みが薄れました。調子に乗って、起きている時間を増やしたら、医者に安静にしていないと骨がさらに陥没すると言われて、仕方なく1日の殆ど寝ております(ToT)

投稿: tona | 2007年1月 6日 (土) 16:22

こんばんは

痛みは取れてきたのですね。
そうなれば、つい動きたくなるのが当然ですが、医師が言われるように、後3ヶ月安静になさってくださいね。

セネカの言葉しっかり受け止めねばならない
と、自分を戒めています。
でも果たしてそんな心の強さが、状態変わっていくにつれもてるものか全く自信がありません。

去年できたことが今年は出来なくなっている。それが、体力の衰えであり老いであると認識するところまではできますが、その状態を受け入れる、状態と仲良くするまでにいた
らないで、おろおろすることばかりです。

でも今夜、ここで何かをいただけた気がします。
有り難うございました。
くれぐれも安静遵守、お大事にしてください。

投稿: anikobe | 2007年1月 6日 (土) 20:48

★anikobeさま

早く外へ出かけられるように、また腰が曲がらないようにじっとすることにしました。
ありがとうございました。

anikobeさんが仰るように、全くひどい状態になった時に果たしてこの言葉を思い出して行動できるか、私も自信がありません。
でも出会わなかったよりはましかなあと改めてかみしめています。

anikobeさんは運転もなさるし、行動力がおありで本当にお元気ですね。それでも体力の衰えなどを認識なさるようなことがおありになるのですね。
2000年の昔に比較にならないほどの医学の発達やその他癒してくれる数々の文化に囲まれていることをありがたく思っています。精神的には古の人々に適わない気もしますが。

投稿: tona | 2007年1月 7日 (日) 08:38

「起こってしまった事はしようがない。大切なのはそれからどうするかだ」が、カッコよく言っちゃうと私がいつも心がけてる事なのですが(笑)
人間なかなかそう力強く思えない時もありまして。。。
それでもそうありたい!と心構えだけはしていこうかと!
あぁ、老人の件はうちの義父に聞かせたいですね。
体にガタが来ているだけで、ここと言ってどこも悪い事もないのですが自分は病人だからと嘆き、甘え、あたり、私たちの外出まで許さないのですよ。
病人じゃなく老人だという事を受け入れて欲しいです。

投稿: ちょびママ | 2007年1月 8日 (月) 02:15

★ちょびママさま

おはようございます。
ついさっきまで起きていらっしゃったのですね。ありがとうございました。

わお、ちょびママセネカでしすね。でしょうでしょう。そんな感じはしていましたよ。
お義父さんには参りますね。
外出まで許さないとは!今時そんなことあり?ですね。塀の中の囚人じゃあるまいし、信じられません。
ちょびママさんがダウンしないことを祈るのみです。頑張って下さいね。

投稿: tona | 2007年1月 8日 (月) 08:23

2000年の4月のスペイン、9月のドイツ、スイスの旅行のときはまだユーロに切り替えた初めの頃で、今までの各国の通貨と混用してたと思う。品物に付いてる値段は今までの通貨の単位、買い物をしてユーロで払うと、レートで換算するのに、またお釣りを貰うのに時間がかかった。ユーロはあまり歓迎されなかった記憶がある。こっちもお釣りが正しいのかサッパリわからない。計算するのも面倒くさかった。カードで購入したものはすべて
スペインではペセタ、スイスではスイスフランの価格表示になっていた。
2002年のイタリア旅行あたりからスムーズにいったと思う。
というわけでお札のデザインなど全く記憶にない。

スペインにしろ、イタリアにしろ古代ローマ帝国は国づくりのはじめとしてインフラの水道から創めた。
スペインのタラゴナのラス・ファレラス水道橋の遺跡を見ました。
セコヴィアの水道橋はNHKの放送で見ました。あの大きな高くて長い橋を、石を積み上げることで作ったその技術には驚かされた。19世紀まで使っていたというから驚きです。
実際に水を流して見せてましたね。

日本の仏閣、五重塔の建築技術もさることながら古代ローマの技術には驚かされる。
ユーロ札のデザインにはもってこいのものと思います。

投稿: 夢閑人 | 2007年1月 9日 (火) 19:29

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/146506/13341671

この記事へのトラックバック一覧です: セネカの言葉:

» フコイダンが人間を救う! [フコイダンが人間を救う!]
現在の最先端医療でも治療に限界があるとのことで全国のさまざまな医療機関の医師が沖縄のフコイダンに注目を寄せております。一つの情報としてお役に立てればと思っております。 [続きを読む]

受信: 2007年1月 6日 (土) 16:17

« おめでとうございます | トップページ | ユーロ紙幣の裏面 »