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2007年5月11日 (金)

モディリアーニの妻ジャンヌと狼王ロボ

Moziriani あの哀愁を帯びた、時には瞳のない首の長い人物画を描いた画家の絵画展「モディリアーニと妻ジャンヌの物語展」を鑑賞した。

絵画だけでなくその不遇の人生にも心を動かされる。
ジェラール・フィリップが演じる映画『モンパルナスの灯』(1958)とアンディ・ガルシアが演じる『モディリアーニ 真実の愛』(2004)でジャンヌとの激しくも哀しい愛の物語が写し出されている。
貧困と結核、酒と麻薬に浸りながら製作する彼を支えていった妻ジャンヌとの出会いから終焉までを作品と写真で綴っている。
最近新たにジャンヌの遺族が保管していたジャンヌの素描や油彩作品、写真、書簡などが75点、モディリアーニの作品より1.5倍も多く展示されていて、見ごたえのある作品であった。
ジャンヌがこんなモディリアーニに献身的であったことと、娘がいて、しかもお腹にもう1人居ながら、彼がなくなった2日後、後追い自殺をしたことがその深い愛を物語って何時までも心に残る。

もう1つ心に残る愛の話は7日に放映されたシートン動物記の『狼王ロボ』である。
誰にも適わない知恵を持つ強大なボスのロボも、シートンの計略によって、愛妻ブランカが捕らえられた時には、冷静な判断もなくなり、捕らえられ、食物も拒んで死んでいく。強者ロボの愛がジャンヌの愛に重なって深い共感を覚えた。

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コメント

映画のジェラール・フィリップのモジリアニ。記憶にあります。
「365連休」の日々は、いかがですか。

投稿: ラッキーサウンド | 2007年5月11日 (金) 16:07

★ラッキーサウンドさま

初めまして。
ありがとうございました。
昔、ジェラール・フィリップの映画を何本か観たうちの1つです。
かすかな記憶なのですが、アンディ・ガルシアより痩せていてモディリアーニらしく、印象に残っています。

ラッキーサウンドさんのブログを拝見させていただきました。
『第三の男』ですが、『エリザベート』(ハプスブルグ家最後の皇女)によりますと、ロケは1948年で当時のウィーンの暗い荒廃した情景をあますところなく描き出していて、、見るもの聞くものすべて、荒涼として物悲しく、ウィーンでは評判が良くなかったそうですね。そんなことなど知って、私ももう一度観てみたいです。

投稿: tona | 2007年5月11日 (金) 20:33

ジェラール・フィリップですか
なつかしいですね。
「危険な関係」や
「赤と黒」を思い出します。
モディリアーニの作品は
どうしてか、
僕に「安心感」を当てえてくれます。

投稿: YUKI-arch | 2007年5月11日 (金) 21:19

★YUKI-archさま

おはようございます。
「赤と黒」本でも読みましたがこれは映画の方が面白かったような気がします。
「危険な関係」はまだ観ていません。

モディリアーニの作品が描かれた背景とは違って安心感を与えてくれるのですね。そういわれてみますと、他の方の作品には緊張を強いられるのが多いかもしれません。
ありがとうございました。

投稿: tona | 2007年5月12日 (土) 08:12

「モンパルナッスの灯」は観ました。ジエラール・フイリップがいかにも繊細な芸術家と言う感じを出していましたね。

投稿: saheizi-inokori | 2007年5月12日 (土) 09:08

★saheizi-inokoriさま

「モンパルナスの灯」ご覧になったのですね。
モディリアーニご本人も美男子で、親しい女性が何人もいたそうですが、ジェラール・フィリップはさらに繊細で悩ましい芸術家に適役でした。もう一度観たくなりました。
ありがとうございました。

投稿: tona | 2007年5月12日 (土) 09:22

モディリアーニ ・・・ 何だかわからないけど、惹かれてしまいます。

投稿: Papalin | 2007年5月13日 (日) 00:52

★Papalinさま

おはようございます。
モディリアーニはどうして異様に首の長い女性を描いたのでしょう。
そして殆ど瞳が無い女性を。
最初見たパリの人々はどう感じたのでしょう。
でも不思議、おっしゃるように惹かれますね。
夜遅く、いえ、朝早くありがとうございました。

投稿: tona | 2007年5月13日 (日) 08:20

モディリアーニの絵画には不思議な魅力を感じていましたが、それ以上のことには無知でした。
作品の背景となる生活や生き様に触れることによって、一層絵画を多方面からも理解できますね。
tonaさんのそういう視点に立って芸術に触れられる探究心もいつも学ばせていただいています。
私に最も欠如していることなのです。
有り難うございました。

投稿: anikobe | 2007年5月13日 (日) 10:41

anikobeさま

とんでもありません。
奈良の地にて日本の伝統や美術を深く研究なさっていらっしゃるanikobeさんの探究心こそ、凡そ真似の出来ないことです。
確かに背景となる生き様を理解すると随分違いますよね。
知らないことだらけで、残り人生を有意義に過ごさなければという思いです。
anikobe塾でも貪欲に学んでいきたいと思って過去ブログを少しずつ拝見させていただきます。
ありがとうございました。

投稿: tona | 2007年5月13日 (日) 14:10

このところ、なんとなく忙しく、ついついご無沙汰ばかりで申し訳ありません。「館林 野鳥の森ガーデン」ですか?芝桜、見事ですね。私も箕郷の芝桜公園へ行きましたが、規模としては秩父の方が上でした。しかし、すごい人出でした。「屠蓄紀行」、興味深く読ませていただきました。なんとなく、敬遠したいような話題ですが、tonaさんは本当にいろいろよく勉強されているようで、感服します。

投稿: 茂彦 | 2007年5月13日 (日) 20:27

★茂彦さま

お忙しい中、ありがとうございました。
コンサートのご準備もおありでしょうに。
箕郷の芝桜公園にいらっしゃったのですか。
そちらもやはり凄い人手だったのですね。
写真で見ますと、随分きれいなところですね。26万本だそうですから羊山と館林の中間くらいでしょうか。
やはり羊山が1番のようです。
北海道からやってきた芝桜が関東にもこんなに出来てこれまたすごいことです。

そうですね。この本話題がちょっとですが、でも面白かったですよ。

投稿: tona | 2007年5月13日 (日) 21:02

おはようございます。

さあ、大変!!
「モンパルナスの灯」が登場してしまいました。
ジェラール・フィリップのモディリアーニ、若かりしアヌーク・エーメのアンヌ。
すでに胸騒ぎするの存在感があった画商役リノ・ヴァンチュラ(?)

ジェラール・フリップの微熱に潤んだような眼差し、思い出しただけで胸が痛くなります。「男と女」で大人の女性の美しさ哀しさを演じて魅了したエーメも、この映画ではモディリアニへの愛に殉ずる、初々しくひたすらなアンヌ役がぴったりでしたね。
あのお下げ髪とベレーのアンヌ・・・
私が見た映画の中でも、一番美しくまた哀しい恋人たちの物語です。
またその才能を見抜きながら、モディリアニの死後、彼の作品で一儲けしようと企むリノ・ヴァンチュラの冷酷さが生々しく蘇ってきました。
最後のシーンだったかしら、うらぶれたカフェで必死に絵を売ろうと客席を回るモディアニ。極貧の中で妻の出産を控えた彼にとって、プライドも何もない。痛ましいとさえ言えるあの場面が、後のアンヌの死で滂沱の涙となってしまいました。

たぶんに脚色もあった(リノ・バンチュラ延ずるところの悪徳画商は実在しない)とのことですが、ジェラール・フィップの魅力が最高に輝いていた作品だったと思います。

どうしましょう。
書いているだけで胸がどきどきしてきてしまいました。
長々と失礼いたしました。
でも、この映画のことだったら、まだまだ書けちゃいそう・・・

投稿: aosta | 2007年5月14日 (月) 08:37

★aostaさま

コメントでブログの1回分を書いていただいて、このままaostaさんのところへ移動し、プラスしていただいただかなくては、相すまぬ思いです。ありがとうございました。
aostaさんは最近鑑賞されたのでない映画も、克明に筋や俳優さんの息遣いまで覚えていらっしゃって、もう私は感心するばかりです。

あんな苦しい生活の中でジャンヌは随分たくさんのスケッチや絵を描いていたのですね。
中にはモディリアーニと同じ、首の長い人物を描いていてほほえましかったです。
モディリアーニは人物画だけですが、彼女はりんごなどの静物画なども描いていて第1級の画家であったと書かれていました。
孤児となったお嬢さんはどうなったのでしょう。
2人の絵画展から映画と照らし合わせて、いろいろなことに思いを馳せたのでした。

投稿: tona | 2007年5月14日 (月) 15:55

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