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2007年8月10日 (金)

『北京大学てなもんや留学記』谷崎光著

Yuuyake_2 中国に関しての本では以前『ノーと言える中国』について感想を書いた。今回の谷崎さんのこの本はまた角度が違う。

著者の11年前の『中国てなもんや商社』を読んだとき、コミカルに描いた中国とのバトルに衝撃を受けた。
その後作家に転じ、2001年から北京に留学し、その後も北京に住み続け、この本を上梓した。

私は漢詩が好きであり、また宮城谷昌光氏の手になる小説で、様々な中国の英雄を読んできた。孔子をはじめとする歴史上の人々の考え方や文化に共鳴してきた。
現代の中国とは全然違う世界である。
今の海を隔てた隣人は、同じ地球に住む人なのかと思うほど古典の世界と違う人々である。
日本人から見たら、絶望的な賄賂、汚職まみれの世界である。「豊かになりたい貧しい人」がまだまだ後ろにおそろしくたくさん控えている国である。あまりに大きな格差社会、金、金で道徳観のかけらすらない。以前の中国人妻が日本人の子どもを殺した事件があったが、「良くぞやった、もっともっと殺せ」と中国では言うらしい。
政党による昔ながらの民の洗脳と愚民政策、真実は何も教えない。憎しみの対象を目の前にぶら下げたり、監視や暴力は日常茶飯事のようである。
家捜しも大変なら、住めばいろいろあってストレス指数満点で理性崩壊の生活らしい。
魚からパソコンまであらゆる偽物と格闘の日々の描写も凄い!
来年はオリンピック、それを前にしての国民のマナー教育、あらゆる製品の安全性と信頼性を世界にアピールしていかなければならない中国の真の実情を読ませてもらった。中国にとって日本は世界で1番憎き国、憎き人のようで、正直読んでいて気分は最高とは言えないが、井の中の蛙ではすまされない。

とまあ、タフな著者がまだまだ中国に住み続け ブログ「谷崎光ブログ 中国手てなもんや日記」を発信している。
この本を出版して「まだ中国追い出されないの」と言う声が寄せられているそうだが、「いまのところまだだいじょうぶ」とブログに書いてあった。

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コメント

やっぱり僕は日本人でよかったと思います。
でもそう思えるのは、比較できればこそというところもありますね。

投稿: Papalin | 2007年8月11日 (土) 11:14

★Papalinさま、ありがとうございます。

そうですよね。私も本当に良かったと思うのです。
人より苦労して、こうして内情を書いてくださる方がいるから、より良く自分の国を知ることができますね。

そちらは涼しくていいですね!!

投稿: tona | 2007年8月11日 (土) 22:33

涼やかな渓谷の画像、楽しませていただきました。

そして中国の実態についてですか。かなりの格差社会のようですね。
日本もワーキングプアなど格差が拡大しつつあるそうですし、
マナーの低下も言われて久しいですし、雪印・不二家・
ミートホープのような事件もありで、あまり他人事と思えません…

投稿: ポージィ | 2007年8月12日 (日) 11:26

旅行中のホテルで、朝食の時、隣のテーブルは中国人のご家族でした。
この方方は富裕層の方々なんだろうなあ、、、と思ったりしました。

アメリカから一時帰国したブログ友達の方も、アメリカに行き、日本の良さを認識したと行っておりました。

日本人は。自国や自分を卑下しすぎるのかもしれませんね。

投稿: otayori | 2007年8月12日 (日) 12:04

もう十年以上も前ですが、中国の桂林に魅せられて10日ほどツアーで中国に行きました。
初日の宿泊先が北京だったのですが、ホテルの従業員に何度「チッ!」って舌打ちされた事か。。。
サービス業において日本じゃ考えられないですよね。
あぁぁ、大変な国に来てしまったってガッカリしたのですが、翌日の西安のホテルやお店の人たちのとびきりの笑顔を見て来て良かったぁ~って(笑)
でも行く先々で片言の日本語で声をかけられ、何?って感じで立ち止まると落ちてる石を拾ってチャチャチャっと絵を描いて買えって言われたり、頼みもしないのにいきなり切り絵を始めて買わされそうになったり(笑)
缶コーラを飲んでるとビニール袋を持ったオバサンが目の前に立つんです。
空き缶を売ってお金に換えるつもりのようなんですが、まだ飲み終わってないのに持っていかれたのにはブッたまげました(笑)
私、隙だらけだったんでしょね~

投稿: ちょびママ | 2007年8月12日 (日) 14:23

以前にも少し書きましたが、私もこの方と似た感想を持っています。元を質せば中国が世界で一番偉いという思想、徹底した排日教育にあると思います。

農薬に汚染した野菜を輸出した業者が、「それで日本人が死んで何故悪いんだ」と言い返した話も、実話として聞きます。

もう直ぐオリンピックですが、あれだけ巨大な数の国民を統率できるのは絶対に不可能。なので、北京オリンピックを成功させる為に徹底した選別を行い、はずれた者は締め出す戦術に出るのではと思っています。

でもオリンピックをきっかけに国民の意識が徐々に変わっていくような気もします。頭の固い為政者は、痛し痒し・・の気持ちでしょうね。

この本、読みたくなりました。ありがとう。

投稿: ねむウサギ | 2007年8月12日 (日) 18:42

★ポージィさま、こんばんは。

中国の格差は読みましたところ、日本よりあるようです。
日本でも一頃言われた成り上がりもすごいのですね。
日本の食品会社のひどいやり口や、また周りでもヘンな人がいるのを見るにつけ家庭、学校、社会教育の見直しが迫られ、全く他人事とは思えないとおっしゃるポージィさんのお言葉も身に沁みます。
いつもありがとうございます。

投稿: tona | 2007年8月12日 (日) 19:31

★otayoriさま、ありがとうございます。

中国のこれからの発展はどのように、人々を変えていくのか気になるところです。
富裕層の経済力はとてつもなく大きなもののようですね。
アメリカからの一時帰国のブログのお友達の感想は映画などから想像するのみですが、ストレス社会で生きていくのが大変のように思われます。
日本もいやなところもいっぱいありますが、やはり良いところも外国の生活を体験してこそ有難いとわかるのですね。日本人として自分の国に誇りを持ち、愛していかなければと思います。

投稿: tona | 2007年8月12日 (日) 19:44

★ちょびママさま

貴重な体験談をありがとうございました。
十年以上も前の北京の服務員ってそんなに凄かったのですか。
そういえば、デパートの店員も、買い物客の相手をせず、床に寝転がっていましたっけ。
また、様々な方法で物を売りつけようとされたんですね。
地面に書く絵や、切り絵を頼みもしないのに・・・困ってしまいますね。
缶ジュースのエピソードも聞いたことがありません。凄い!
こうしたことが行われる中国だけでなく、例えばエジプトやインドなど人々の聞きしに勝る逞しさにあきれてしまうほどですね。

投稿: tona | 2007年8月12日 (日) 19:58

★ねむウサギさま

中華思想ですね。マルコポーロを読んでいたときにも書いてありましたね。
排日教育も凄い。今のある一定の若い年齢層がその教育を受けたので特にひどく、戦争体験者の方はかえってそんなにひどくは感情は持ってないと書かれていました。
農薬汚染野菜のエピソード、凄いですね。この本読んでさもありなんです。
オリンピックも1年後に迫っていろいろな話題で賑わっていますね。今日も空気汚染の話題で選手の健康を慮ってできるだけ滞在日数を少なくするとか。
為政者の方が変わらないで、この大きな国を変えていくのか、どこまで押し切るのか興味あるところです。
ねむウサギさんならもっといろんなことを本から感じとられることと思います。
ありがとうございました。


投稿: tona | 2007年8月12日 (日) 20:27

この本のことは知りませんでした。

皆さんのコメントを拝見するに付けなんだか空恐ろしい気持ちになってしまいます。
一つには、中国に対する感じ方が、私もまた他の方と大差ないこと。
みんな同じように感じている、ということで安心したと言うのではなく、なおいっそう、中国と言う国が不気味に思えてきてしまったからです。

諸外国、特に日本に対する暴力的とも言える無責任。自己中心というにはあまりにも尊大に過ぎる中華思想的価値観。
何か民族的悪意を感じてしまうのは偏見でしょうか。

ちょっと怖いような気もいたしますが、読まねばならぬという気持ちになっています。

投稿: aosta | 2007年8月13日 (月) 08:40

コーヒーを淹れながら、またまた考えてしまいました。

教育とは何なんでしょう。
まかり間違えれば、洗脳と同義語になってしまうのですね。

教育が憎しみを植えつけるとしたら、それはなんと哀しい教育でしょう。

投稿: aosta | 2007年8月13日 (月) 08:51

★aostaさま

コメントいただきありがとうございました。
著者はもう6年も中国北京にいるわけですから、嘘偽りない、最も最新の情報を書いています。
これでもかこれでもかと押し寄せるカルチャーショックをあらゆる角度から書き流し、あるいは整理して、深く突っ込んでいます。

洗脳・・・中国では国外に向かって言っていることと、国内向け報道は基本的にまったく別の国だそうです。中国人は政府が日本の機嫌を取るのはぜったいに受け入れられない。
外国人に向かって独裁政府をかばう、元来強い反日の気持ちがある、そこまで洗脳されているのだそうです。はっとするようなことが一杯書いてあります。日本にとって絶望的
ですね。中華思想の成れの果てなのかしら。
もし、機会があったら是非ひもといてみてください。

投稿: tona | 2007年8月13日 (月) 20:12

すごい本ですね。そしてブログも拝見しました。いろいろコメントしたいとことはありますが、やめました。皆さんのコメントを拝見するだけで、精一杯です。
それにしてもこの本面白そうですね。ぜひ買って読みたいと思います。

投稿: 茂彦 | 2007年8月15日 (水) 12:58

★茂彦さま、ありがとうございます。

この暑いのにゴルフをなさった由、お疲れになったでしょう。でも充分お元気だと安心しました。

谷崎光さんは、大した方ですね。
ブログでも最新ニュースがわかって面白いです。
今までの報道から想像していた以上に、ショッキングなことが書いてありました。
よろしかったら読んでみてください。

投稿: tona | 2007年8月15日 (水) 19:21

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