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2007年10月30日 (火)

北スペイン・ポルトガル紀行 北スペイン編(2)

(2)アビラとサラマンカ

(2)ー1 中世の城壁に囲まれたアビラ

Tizu_2 セゴビアから西南に73kmの所に旧市街全体を城壁が囲んでいる「石の町」アビラがある。
この城壁はイスラム教徒への防備のために1090年から9年かけて築かれたもので、ぐるっと全長2.5km、幅約3m、高さ平均12mあって、90も塔がある。今も無傷で全部残っているのが素晴らしい。

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Abira2 Abira3

またアビラは聖女テレサ・デ・ヘススが生まれ育った土地としてカトリック教徒にとって、なじみの土地なのだそうだ。私はカトリック教徒でないのでこの聖女を知らなかった。
テレサ(1515~82)はカルメル修道会の改革を進め、宗教に関する多くの書物を著し、後により厳しい戒律をもつ「裸足のカルメル会」を設立し、1622年に聖者に加わる。

サンタ・テレサ修道院のファサードと中の祭壇

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Syuudouin3 Syuudouin4

2日前だかお誕生日だったので、テレサの像にはお花がたくさん捧げられていた。
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この修道院はテレサの生家跡に建てられた。テレサが幼い頃弟と遊ぶ像が庭に再現されていた。
Syuudouin5_2

(2)ー2 スペイン最古の大学があるサラマンカ

アビラから西北へ97km走ってサラマンカに着いた。古代ローマ人によって築かれ、ローマ帝国時代には「銀の道」の中継地として栄えた歴史ある町である。1218年にはスペイン最古のサラマンカ大学が創設され、パリ、ボローニャ、オックスフォードと並ぶ大学都市で重厚かつ華麗な文化財的建築物が多く、旧市街が世界遺産に登録されている。

マヨール広場を大学生がどんどん斜めに横切っていく。とその広場に「ドンキホーテ」のセルバンテスの彫刻があった。

Mayoruhiroba1 Mayoruhiroba2_2

サラマンカ大学の正面入口の3段に分かれている彫刻(1534)はプラテレスコ様式の傑作だそうだ。
ヨーロッパの建築美術様式はロマネスク、ゴシック、ルネッサンス、バロックと続くが、スペインにはルネッサンス様式は受け入れられなかったので、存在しない。これに変わる様式がプレテレスコ様式でスペイン独特のものである。
別名銀細工士様式と呼ばれ、浅浮き彫の植物模様やメダイヨン(円形や楕円形の模様)が特徴である。

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パテオにはアイルランドにもあったような、いろいろな彫刻が突き出していた。
Daigaku2 Daigaku3

中庭に面して講義室が並んでいる。大学を出ると小学生を見かけた。

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新旧カテドラルは、12世紀のロマネスク様式と16~18世紀に建造されたゴシック様式の大聖堂がくっついているのである。
ファサードのキリストの誕生や十字架のキリストなど見ものである。

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Katedoraru3 Kateroraru4_2 

カテドラルの中のマリア様、聖歌隊席、天井です

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貝の家(15世紀後半)と呼ばれるこの家の外壁には一面に巡礼を象徴するホタテ貝の模様で飾られている。かつてサンチャゴ巡礼者を守る騎士の家だった。

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  市場の中も覗いてみた
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コメント

ローマ帝国時代の名残か、ヨーロッパには城壁で囲まれた街、村が多いですね。
アビラの城壁、90の塔があり、しかも完全に残っているとはすごいです。
空がきれいですね。爽やかな感じが伝わってきます。
私の訪れた所でも城壁の街が数多くありました。

サラマンカ大学の建物は今まで見たことのない様式です。
ロマネスク様式と、ゴシック様式の合体カテドラルは珍しいです。初めて見ました。

今まで見てきたものは、ロマネスク様式のものが多かったような気がします。
貝の家のホタテ貝の外壁も奇観です。

第一報で見たセゴビアの水道橋、TVで見ましたが、スゴイの一言です。実物を目の当たりにされて、そのすごさに圧倒されたことと思います。古代ローマの土木技術に脱帽です。
地震国日本では、あんな構造物はとても駄目でしょう。

投稿: 夢閑人 | 2007年10月30日 (火) 19:41

すごい歴史を感じますね。

先日スペインの田舎の絵を描かれた中司満夫さんの個展に行ってきました
ブロろ~ぐのセザンヌさんの弟さんです。

のどかな田園風景でしたが、tonaさんのいかれたところは、また歴史に残るすごい建物やら彫刻、そばで見たらまたすごいのでしょうね。

マイミクの人が、是非に行きたいところがスペインと言っておられました。
こちらのブログをご案内したいですね。

投稿: もみじママ | 2007年10月30日 (火) 20:14

★夢閑人さま

早速にありがとうございました。
お目の状態が良くないのに、見ていただいて申し訳ありません。

本当に城壁で囲まれた街が多いです。ウィーンのように壊したところもあります。
万里の長城ほどでないにしても、作るのに9年もかかっているのです。
城壁の上を歩いたのが、イギリスのチェスターやドイツのローテンブルグで1周できますね。
ローマ時代以前からでしょうか、どこもかしこも攻め込んだり、攻め込まれたり、人々は何時も恐怖にさらされて生活していたから、城壁えお造り、塔の中に武器を備えて敵の襲来に備えていたのですね。城内も攻め込まれたときのために道幅を狭くして曲がりくねらせて道を作っていると聞きました。各民族は宗教戦争の他に20世紀まで戦争にずっと明け暮れしていたかと思うと、ため息が出ます。

サラマンカのこれらの建造物がスペイン独特の様式を持ち、その建築美が世界遺産となったことも頷けました。
貝の家も巡礼者を篤く接待した証ですね。

古代ローマの闘技場や円形劇場や街道もなかなかですが、水道橋は予想以上で、広い帝国をこうしたインフラでどんどん整備していったローマ人は偉大であったとつくづく思いました。

投稿: tona | 2007年10月30日 (火) 20:34

★もみじママさま

早速にありがとうございました。
スペインの田舎の絵の個展素敵だったでしょうね。
セザンヌさんといえば、ちょびママさんのちょびちゃんの絵でお名前を知りました。絵のプロのご兄弟なのですね。
そちらの方にお住まいなのですね。

スペインはあと半分の南の方がつとに有名ですね。殆どのツアーはこちらです。マドリッドやバルセロナの都会には美術がいっぱいです。そしてトレドやセビリア、アルハンブラ宮殿のあるグラナダも素晴らしいです。闘牛はいただけませんが、フラメンコも情熱的な踊りです。ラ・マンチャのあたりの向日葵もすごいらしいです。
北とは趣の違った南スペインとともに、ご友人が行きたいと仰るのはよくわかります。
北スペインはこんなところとご友人に仰っていただければ(何かの参考になるかな)嬉しいです。

投稿: tona | 2007年10月30日 (火) 20:48

こんな凄い芸術品(建造物)が街の眺めだなんて!
もうびっくりしたりため息をついたり。

tonaさんは今年だけでも珍しいものをいっぱいご覧になったんですね。(又もため息)

住んでいる人はどんな人たちかと興味津々。
外見は普通の人間に見えるけど、やはり違っていましたか。

投稿: ねむウサギ | 2007年10月30日 (火) 21:57

★ねむウサギさま

狭い街にびっしり芸術品が詰まっているといった感じですね。
今年はオーストリア、アイルランドとここ、皆カトリックの国です。でも教会の造り、雰囲気が全然違うのですね。
スペインは巡礼の道もあって、よその国からも信者を迎えるわけですから、熱烈なカトリックの国と見受けられます。

今回は夫が帰って来てぎっくり腰になって、もう無理かなあなんてことを言っています。
そんな調子ですから去年から行きたい順に3回も行っています。お陰様でほんの一部ですがいろいろ見聞できました。

住んでいる方はお店とホテルの方だけしか雰囲気がわかりませんでした。
お店の方は愛想がいいので驚いたことを覚えています。大学生も小学生も姿勢良く、真面目そうに見えました。
何せ話せないところが悲しいです。なのでねむウサギさんのお尋ねに答えることが出来なくて情けないです。
ありがとうございました。

投稿: tona | 2007年10月30日 (火) 22:23

 おかえりなさい!
 こうして、tonaさんが見てきたばかりの、新鮮な?遠いスペインのようすを楽しむことができるなんて、とてもしあわせです。

 それにしても、冒頭のアビラの空、なんて青いんでしょう!これからポルトガルに南下していくにつれ、この空がどうなっていくのか、ほんとに楽しみ。

 教会やお城など、何から何まで圧倒されるものばかりですが、セゴビアの型押しの家や、サマランカの貝の家なども、興味深かったです。(こういうの、好きなのです)

 いよいよ、巡礼路に突入ですね。
 わくわく。

投稿: Nora | 2007年10月31日 (水) 09:37

こういう建物をみると日本とまったく違う文化をまざまざと感じます。
子供の頃の聖女、可愛いなあ。

投稿: saheizi-inokori | 2007年10月31日 (水) 11:06

★Noraさま

幸せに感じていただいて、本当にありがとうございます。嬉しいです。

写真で見ると空の青がきれいなものですね。
ポルトガルリスボンまでずっと晴れていたので、また空も見てください。

型押しや貝の家などお好きですか。セゴビアには他にもいろいろありました。いらっしゃったら是非見ていただきたいです。

次はいよいよレオンです。また宜しくね。

投稿: tona | 2007年10月31日 (水) 19:15

★saheizi-inokoriさま

そうですね。建物にも歴史があり、同じ様式でも国によって違った表現をとったりして、勉強していくと面白いでしょうね。
宗教の影響が1番大きいように思われました。
聖女テレサ、可愛いですね。こんな小さい頃から他の子どもと違っていたそうです。
いつもありがとうございます。

投稿: tona | 2007年10月31日 (水) 19:30

おはようございます(^-^)
モタモタしていたら…早い!もう次の次まで…(^^;
そんなに早くお勉強が(>_<)…追いつきません…(^O^)

「マリア像」…有り難うございますm(_ _)m
スペインの「マリア像」は清楚なイメージと違い豪奢だと感じます…
まるで女王様のようだと…(^^;マスクも現代的で創られた年代が想像できますね…

こんな砦の中に…豪奢な街並みが拡がっているなんて…Σ(・ω・ノ)ノビックリ!…
街角にお花などは見られないのでしょうか…きれいな街並みだとは思いますが…

今現在の住宅はどのようなものでしょう…(・・?)市場もきれいですね~♪
イタリアなどとは全く違うのですね…規律の厳しいカソリックが反映しているのでしょうか(・・?)

投稿: orangepeko | 2007年11月 1日 (木) 08:01

★orangepekoさま、おはようございます。

スペインは教会の中にマリア像がたくさんなのに驚きました。
確かにおっしゃるように女王様のように豪奢な感じですね。

街角のお花、ここは意外と少なかったです。ドイツやスイス、イギリスのように城内さえもお花がいっぱいに比べたら淋しいものでした。
また高速道路を走ることも多かったせいで道路沿いの家はあまり見られませんし、走っている途中は殆ど家がありませんでした。
垣間見た現在の家も屋根が赤で統一され、最近建てられた家も、落ち着いて周囲の古い家の環境に溶け込んでいるように思われました。何百年も経った家に住んでいる人の方が圧倒的に多いのですね。
それにしても自分の観察力のなさに今、呆れているところです。
ありがとうございました。

投稿: tona | 2007年11月 1日 (木) 08:49

私にとっては未知の世界、へご案内していただき、ありがとうございます。まるで夢のような世界です。
中世の城壁に囲まれた「アビラ」・「テレサの修道院」・「サラマンカ大学」に注目しました。未知の建築物にただただ唖然とするばかりです。32枚の写真は見ごたえがありました。これぞ真の「旅行記」ですね。
何回も見て楽しんでおります。

投稿: 老春 | 2007年11月 3日 (土) 07:31

★老春さま

何回も見ていただきありがとうございます。
嬉しいです。
スペイン北の建て物群も彫刻が凄くて、そこに聖書や神話など掘り込んであって、その知識がないと、書いてある内容がわかりません。
字を知らない人々にステンドグラスも絵で教えたというのですから凄いことです。
まだまだ勉強が足りないのでせっかくの世界遺産などもぼーと見るにとどまりました。
どうもありがとうございました。

投稿: tona | 2007年11月 3日 (土) 08:05

おはようございます。
数々のお写真、堪能させていただきました。
どれも素晴らしい!拡大して見られないのが残念です。
同じカトリックでも国によって違うというのは本当ですね。同じラテンのイタリアとも微妙に違います。
戒律が厳しい事で知られるイエズス会もスペインで始まった修道会でしたね。
日本に初めてキリスト教をもたらしたザビエルも、このイエズス会の修道士でした。
イタリアのカトリックは、アッシジのフランチェスコを考えてみても厳しいことは厳しくてもおおらかで自然、どこか開放的な感じがします。一方スペインのカトリックは、長年にわたるイスラムとの宗教的・政治的な抑圧の影響もあるのでしょうか、とてもストイックな感じ。
マリア像の多さ、華やかさは、マリアが虐げられた弱き者のために手を差し伸べてくださると信じられていたからでしょうか。
20世紀に至っても、フランコによる独裁が続き、政府と手を握ることで教会は生き延びましたが、信仰とは別のところで教会離れが進んだとも聞いています。
共和制が復活した今、政治権力とは一応無縁になった教会に人々は戻ってきているのでしょうか。
花にうずもれた絢爛豪華なマリア像、感慨深いものがあります。

投稿: aosta | 2007年11月 7日 (水) 09:11

共和制ではありませんね。スペインは今立憲君国でした!!

投稿: aosta | 2007年11月 7日 (水) 09:12

★aostaさま

いろいろ教えてくださってありがとうございました。
イエズス会のことは勉強したことがありませんでした。ザビエルの布教も興味が湧きます。
アッシジのフランチェスコの話は感動的です。アッシジには行きませんでしたが、清貧の町として知られていますね。クーラーはないとか。
スペインは確かにイスラムとの確執がありましたが、ストイックな感じになったのですね。
本当に教会内にマリア様が多かったですよ。そして豪華な感じなのですね。
以前見たスペイン南部では街角や建物の窪みなどにマリア様がいたるところに安置されていました。
ベルギーのペギン会では今は修道僧のなり手がいなくてよその国からきてもらっていると聞きました。信者も減っているともことです。
スペインではどうなのでしょうか。ミサは盛んに行われているようです。
aostaさんならそのへんのところをちゃんと見てこられると思いました。
苦難の連続だったスペインも今やっと安泰のときを迎え、高度成長を遂げているようですね。

投稿: tona | 2007年11月 7日 (水) 20:32

tonaさん

「教えよう」などという大それた気持ちはないのですが、いつも言わずもがなのこと、書き過ぎてしまいます。
いつか何処かで私の思考方法が芋づる式と書いたことがありましたが、まさに、この芋づるなんです(哀)
たぐればたぐるほど、ずるずると・・・
tonaさんのお写真や文章を読んで連想したことがそのままコメントになってしまいました。これから少し自粛いたします。
芋づる、何処かでちょきんと切らなければ。

投稿: aosta | 2007年11月 8日 (木) 10:20

★aostaさま

私の一言がaostaさんに芋づるを思い出させたとのことで、申し訳ありませんでした。
ところがいろいろその芋づるで出てきたことが面白く、教えていただくという形になり、私がまたそれが好きなのです。
ブログをやめないできているのも実は皆様にいろいろ書いていただいて、いろいろなことを知るからと言うのが1つあるわけです。
ですからこれからも宜しくお願いしたいのですが・・・・。
ありがとうございました。

投稿: tona | 2007年11月 8日 (木) 18:58

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