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2007年11月25日 (日)

ベルト・モリゾ展

Beruo_morizoten Beruto_morizoten2 芸術の秋、今年は音楽会には足が向きませんでしたが、絵画展にあちこち出かけました。
「フェルメール 牛乳を注ぐ女とオランダ風俗画展」「ヴェネチア絵画のきらめき展」「キスリング展」「シャガール展」「フィラデルフィア美術館展」そして「ベルト・モリゾ展」と。

良かったのが今日会期が終わる「ベルト・モリゾ展」
私より100年早く生まれているベルト・モリゾはブルジョア階級の家で育ち、姉とともに絵画を学んでいる。
そして、エドゥアール・マネの実弟と結婚している。マネがモリゾの肖像画を描いた。
当時フランスでも女性が絵画を学び、画家として絵を発表していくことには限界があった。
が、モリゾは結婚して娘が生まれた後も、家庭と両立させながら制作を続け、第1回の印象派展に紅1点参加したのである。
同じように絵を学んだ姉は結婚と同時に絵を断念している。
その作品は妻として、母として何気ない日常風景を、女性らしい優しいまなざしで描いたものが多く、ことに小さい頃から描き続けた娘さんの絵は愛情が溢れんばかりで、とても心温まる素晴らしい作品だ。
マネの影響を受けつつも、モネやルノアール風でもある。
女性に厳しい社会でひとりつつましく男性の絵画の世界に出て行って、印象派に影響を与えたことは、モリゾの絵画技能の高さを伺わせる。
というわけで、100年前は数多くの有能な女性が埋もれてまま花開かなかったこと考えると、今は世に躍り出る女性も、またそれを見せてもらえる我々も、何と恵まれていることかと有難く思った次第なのです。

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コメント

この秋、たくさんの絵画展にいらっしゃったのですね。
ベルト・モリゾという方、私も多分絵は何点か知っているのに
名前とちゃんと結びついていないようです。(いつものことですが^^;)
左上↑の少女の絵もそのひとつです。

どんなことにも男性のみが活躍していたような時代に、
自分の絵画の技術と感性と世界をちゃんと花開かせることが
できたばかりか、男性画家達に影響まで与えたとは素晴らしいですね。

投稿: ポージィ | 2007年11月26日 (月) 11:48

ずいぶんいろんな展覧会に行きましたね。
私はフエルメールだけでした。
彼女のようにがんばらないで普通の主婦として生涯を終えた人も多かったと思うとなんだか申し訳ないように思えてきます。

投稿: saheizi-inokori | 2007年11月26日 (月) 12:23

芸術の秋にふさわしく沢山の絵画展に行かれていますね。
そこからtonaさんの感性が磨かれていくのだと思いますね。
感動する作品に多く触れながら過ごされるのをとても羨ましくおもいます。

tonaさんを見習いながら、身近な文化に触れる機会を作っていこうと、田舎暮らしからの一歩を踏み出していきたいです。

投稿: anikobe | 2007年11月26日 (月) 12:38

★ポージィさま、ありがとうございます。

私もそうなのです。
絵はどこかで見ていたのですが、モリゾさんについて詳しく知ったのは初めてです。
特に女流画家の当時の社会的背景までは知る由もありませんでした。
詳しい説明を読んで、凄い人なんだとわかりました。
黒い服の有名な自画像は意志の強さをほんのり覗かせているだけです。
お嬢さんがとても美人です。お嬢さんからうつされた風邪がもとで54歳で亡くなってしまったのが残念で、お嬢さんも悲しかったでしょう。
そんなわけで、女流画家の金字塔として私にはしっかり刻み込まれました。

投稿: tona | 2007年11月26日 (月) 16:24

★saheizi-inokoriさま、ありがとうございます。

絵画展だけは、まめに出かけるこの頃です。
私も言いたかったのがsaheiziさんのおっしゃるのと同じことでした。

月2回行っている方の渋谷区千駄ヶ谷の社会教育会館の前に鳩森八幡神社があってお参りしてきました。富士塚にも登りました。
『逝きし世の面影』が厚いのでなかなか読めません。saheiziさんは読むのが早いですね。

投稿: tona | 2007年11月26日 (月) 16:32

★anikobeさま、ありがとうございます。

この秋も国立新美術館も出来たましたし、美術展が目白押しで選択しなくてはなりませんでした。
美術鑑賞の感動を表わすことが出来ないのが歯がゆいです。
キスリング展で私としては、初めて見たことなんですが、どこかの中学生の2クラスが学芸員にレクチャーを受けていました。外国の美術館では日常茶飯事です。勿論、外国から来た美術作品でなく、自国の美術館が持っている作品ですが。こうして教育されることは素晴らしいと常々思っていたので、感動しました。

投稿: tona | 2007年11月26日 (月) 16:42

感性豊かなtonaさんは、本物を鑑賞されて
益々、豊かになられるのでしょうね。

モリゾさんの絵、モネやルノアールの雰囲気と似てますよね。
やさしくて、好きです。

このブログに来ては、お勉強させてもらえて
ラッキ-です。

投稿: もみじママ | 2007年11月26日 (月) 23:31

★もみじママさま

私の場合、鑑賞した感動はどこへ飛んでいってしまうのでしょうか。いつもそんな想いなんですよ。

本当に印象派らしい絵で、確かにモネやルノアールの雰囲気です。モリゾさんが影響を与えたほうなのですから凄いですね。
勉強していただいているなんて、何だかもったいないやら、ありがたいやらです。でもお互い様というより、私もいろいろ学ばせていただいているんです。ありがとうございました。

投稿: tona | 2007年11月27日 (火) 09:15

絵画展、行ってみたいとは思いつつ近くに美術館がないのです。
少し遠くの市まで行けばあるのかもしれませんが時間が取れない。
なんと芸術とは縁のない生活か…。
なんか生活に潤い感がなくなっちゃったのかなぁ。って思ってしまいますね。

投稿: pochiko | 2007年11月27日 (火) 22:45

★pochikoさま、ありがとうございます。

空気は汚れ、自然に乏しい東京の唯一いい点は美術館、劇場だらけでしょうか。
出かけて行くのも気合をいれなければならない、東京郊外生活者でもあります。
テレビの絵画番組、「日曜美術館」や「美の巨人」などで微少ながら知識を得ています。
pochikoさんはヒメちゃんたちとの生活があって、潤い感があるんだなあと常々感じています。

投稿: tona | 2007年11月28日 (水) 08:19

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