マルタ島
シチリア島から89km南のマルタ島は空路30分です。
マルタといえば「庭の千草」で有名な、娘が小さい頃ピアノを弾いた「歌劇マルタ」を思い出しますが、調べたらこのマルタ島とは関係なく、主人公の偽名でした。
マルタ共和国は淡路島の約2/3で人口が40万人で、西北にはゴゾ島があり、この島にも渡りました。欧州では人口密度が①モナコ②バチカンについで第三位です。
イタリアとアフリカに挟まれ「地球のヘソ」と呼ばれ、好立地で数多の民族の侵略を受けました。オスマントルコとの戦いに果敢に挑んでマルタの町を築いたのが「聖ヨハネ騎士団」です。
又、マルタでは、水道水は海水から作られるで少し塩辛いが、大変貴重な水です。世界で水を海水からに頼ったのは初めてということですが、コストがかかるのでしょうか。
↑㊨ゴゾ島 船で30分
首都ヴァレッタに聖ヨハネ騎士団の大聖堂と宮殿があります。
聖ヨハネ大聖堂は騎士団の富と力を結集したもので欧州でも1番豪華な聖堂と言われています。
中央祭壇に続く身廊の他に騎士たちの言語別に8つの礼拝堂が取り巻き、床は騎士たちのお墓になっています。
隣接した美術館で、ローマで殺人を犯し、南イタリヤなど放浪したカラヴァッジョの「洗礼者ヨハネの斬首」「聖ヒエロニムス」を見ることができました。
↓聖ヨハネ大聖堂の豪華な内部
↓㊧床の墓碑 ↓㊨祭壇
騎士団長の宮殿の中も立派です
マルタ島にはマルタストーンとも呼ばれる特産の黄褐色の石が切り出されて、島の殆どの建物がこの石で造られています。くず石は境界線の塀にし、これは土砂の流出を防ぐ役目も果たしています。掘られた石切り場はその上を農地にしています。
↓㊧島の九州平尾台のような光景 ↓㊨マルタストーンで建物は造られている
↓㊧境界線はイギリスの湖水地方のよう ↓㊨城壁
マルタ南西部はアフリカからのシロッコが吹き、その影響で激しい浸食により断崖絶壁になっているところが多く、波の浸食で奇勝が生まれました。
↓マルタ版青の洞門「ブルーグロット」
↓㊧ゴゾ島の青の洞門「アズール・ウインドー」高さ20m、幅100m、奥行き40mの自然のアーチ
↓㊨ゴゾ島の青の洞窟 カプリ島と同じくマルタでも青の洞窟・青の洞門とも波が荒くて、船に乗ることが出来ませんでした。
↓㊧カリプソの洞窟 ホメロスの叙情詩「オデッセイ」で歌われた、美しい妖精カリプソがオデュッセウスを愛の虜として7年間閉じ込めた洞窟
↓㊨洞窟から見える素晴らしいサンディ・ビーチ
マルタ本島、ゴゾ島に点在する30にも上る巨石神殿には、数十トンに及ぶ巨大な石が運ばれ、組み立てられています。発掘品は考古学博物館に収められています。
↓ゴゾ島のジュガンティーヤ神殿はBC3600年頃造られ、世界最古で、エジプトのピラミッドより古い。崩れそうな石を足場で支えています。
↓㊧本島のタルシーン神殿はBC3600~2500頃のもので、日本の鳥居に似た形の石組みが見られます
↓㊨高さ2.5mのスカートをはいた太った豊穣の女神の下半身像で当時の美人
↓両島の町の高台にある要塞からの眺めは素晴らしい
↓㊧地中海の島には猫が多いみたい ↓㊨ポストと電話ボックスは赤い
↓最後の夜は深い湾にある海辺のレストランで食事をしました
実質13日間に撮った写真が1500枚でデジカメゆえに、後で消せばよいと少し撮りすぎました。
植物や食事もたくさんありましたが、載せることができなかったのが残念です。
4回にわたる紀行を見ていただいて有難うございました。
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コメント
tonaさん、おはようございます(^-^)
南イタリア紀行Lastとのことですが…今日は時間がなく…(^^;
後でゆっくり拝見させていただきますm(_ _)m
今は頭に入らないようなのです(>_<)…じゃあ、書き込まなければ良いのにね(^^;
景色だけ拝見させていただきました…たくさんの中から選ぶのだけでも大変だったでしょう…
素敵な青空と海、異国の文明を拝見できて良かったです~♪(^-^)V
お疲れ様でした…
投稿: orangepeko | 2008年4月13日 (日) 09:07
★orangepekoさま、おはようございます。
早速にありがとうございました。
本当に写真の撮りすぎで選ぶのが大変、自分の偏った好みです。
仰るように海の色、空の色が印象的でたくさん載せてしまいましたね。
地中海文明も今回初めて知ったことも多く、これから勉強を続行させたい気持はあります。ご存知のことを教えていただけたら嬉しいです。
投稿: tona | 2008年4月13日 (日) 09:50
島を渡られてのご旅行でしたね。
それにしてもたくさんのお写真で、大変でしたね。
見るものみんな画像に残したいですものね。
大聖堂の中は、やっぱり凄いですね。
まばゆいです。
実物はもっと・もっとでしょうね。
マルタストーンでできた建物、いい色ですね。
石ですから、ずっと持つのでしょうか。
猫もたくさんいるのですね。このにゃんこはのらちゃんじゃないのでしょうか。
いやにくつろいでますね。
投稿: もみじママ | 2008年4月13日 (日) 15:17
どの写真も思い出がたくさん、美しい景色ばっかりで全部載せたくなりますね。
これからも時々チラチラ見せてください。
つくづく日本とは色彩が違うなあと思います。
沖縄でもこういう色彩にはならないですね。
投稿: saheizi-inokori | 2008年4月13日 (日) 15:42
★もみじママさま、こちらにもありがとうございました。
この大聖堂が豪華さでヨーロッパ一ということで大きさもさることながら、金ぴかで凄くお金を使っていることがわかります。聖ヨハネ騎士団はパトロンが凄かったようです。
マルタストーンは蜂蜜色なのだそうで、イギリスのコッツウォルズ地方の石と同じような色です。地震さえなければいいのですが、マルタ島もかつて地震があって再建が大変だったようです。木材みたいに朽ち果てませんから何度も使うようです。
この猫は野良ちゃんみたいです。
投稿: tona | 2008年4月13日 (日) 16:09
★saheizi-inokoriさま
時々チラチラと載せてみたいです。
ありがとうございました。
沖縄とも違うでしょうか。
沖縄は関東のこの辺りの海の色、空の色と全然違って何ともいえない色ですね。
確かに地中海の海の色は晴れると素晴らしいエメラルド・グリーンで、雨のときは沿岸だけこの色です。
色の手帖で調べようとしたら、何と本が見つかりません。がっくりしています。
追伸:友人に貸していたことを思い出しました。思い出しただけでもよかった。
投稿: tona | 2008年4月13日 (日) 16:25
南イタリア旅行記、拝聴させていただき
感動の連続でした。
間違っても行くことの出来ないところだ
けに余計でした。
ガイドも行き届いているなら、お写真の
数々は宝物です。
印象的だったのは、聖ヨハネ大聖堂!
青の同門ブルーグロット!
ラストナイトの海辺のレストラン!
本当にありがとうございました。
投稿: 老春 | 2008年4月14日 (月) 07:08
★老春さま、おはようございます。
全部たくさんの画像がめまぐるしかったと思いますが、丁寧にご覧くださりありがとうございました。
聖ヨハネ大聖堂やまだ見たことは無いですがヴェルサイユ宮殿などあらゆる冨が集結したところのまばゆいこと、貧しさに苦しんだ人々を思いました。
ブルーグロットなど自然が作り出す造形には圧倒されますね。
湾が深いからこそ、海辺の波にまでお店の光が届いて美しい夜を演出してくれます。
投稿: tona | 2008年4月14日 (月) 08:38
地中海文明の一端に触れることができますね。
ミノス文明からギリシャ-ローマ文明へと。
マルタ島へ一度はと思っているのですが・・・。
投稿: YUKI-arch | 2008年4月15日 (火) 09:58
こんにちは。
シチリア島2とマルタ島、あわせて拝見しました。
数々の見所をたっぷりと拝見できて幸せな気分です。
トイレ事情が悪いということなので、将来行きたいところ候補には
今回は入らないかもしれませんが~
トイレを借りるためにコーヒーを買って飲んで…では、
またまたすぐにトイレに行きたくなってしまいますね。
日本人の方が容量が小さい??笑
シチリア島の石段などのモザイク細工は素晴らしいですね。
街中の日常の生活の場に芸術が散りばめられていることは
素適なことですよね。
今回のマルタ島では真っ先に聖ヨハネ大聖堂のキンキラキンに
びっくりしました。何て豪華なんでしょう。
教会がそれほどの力を持っていたということなのか、
支配者が教会に力を注いだのか。なんだか庶民の生活とはかけ離れた
存在だったのではという気がしました。
tonaさんのカメラの前で、物怖じすることなくのびのびと
寛ぐネコちゃん、可愛いですね♪
今回も素晴らしいたび紀行を、ありがとうございました。
投稿: ポージィ | 2008年4月15日 (火) 12:19
★YUKI-archさま
地中海文明もなかなか複雑なのですね。
クレタ島でミノス文明を垣間見ましたが、1部だけで島全体を見られなかったのが残念です。駆け足のはなるべく行かないでじっくりのがいいですね。
古代ギリシャ・ローマの遺跡は地中海全域にわたっているんですね。
ロードス・キプロス・サルデーニア・コルシカ島などもどうなのか興味があります。
ありがとうございました。
投稿: tona | 2008年4月15日 (火) 18:46
★ポージィさま、こんばんは。
>将来行きたいところの候補には今回は入らない・・
そうですね。順位を下げてくださいね。
コーヒーを飲んでまたトイレ・・本当にそうですね。ですからもっと暑い方が冷えないで汗で出るのでいいかもしれません。どこも日本人のトイレの行列に出会います。日本人の容量は、胃にも言えますね。レストランは日本人向けに少なくしているらしいのにまだ分量が多くて残す人が多いです。
カルタジロ-ネの階段の両側には陶器の工房がずらっとあります。お祭りのときこの142段の階段にイルミネーションが灯されるそうですがきれいでしょうね。
支配者、教会の権力はとても大きいことがよくわかりますね。富がこんなところに集中するのですね。
島には何故かネコちゃんが多いのです。ワンちゃんも日本に見られないのがいてカメラを向けてしまいました。
こちらこそ丁寧に見ていただいてありがとうございました。
投稿: tona | 2008年4月15日 (火) 19:19
こんにちは。
ハメットの「マルタの鷹」が大好きなので、マルタについてはある程度イメージしていたのですが、(マルタ島自体は小説にはあまリ出てきませんけれど)きらびやかな聖堂や、石の街や遺跡や海岸など、想像よりもはるかにロマンティックでびっくりしてしまいました。
これらのイメージを念頭に置いて久しぶりに読み直してみたくなりました。
それにしても、写真がどれも美しいですね。1500枚という数字が、tonaさんの感動の大きさを表していますね。それを全部見ることができないのが残念なくらいです。
旅行記、たっぷりと、楽しませていただきました。いつもありがとうございます。
投稿: Nora | 2008年4月16日 (水) 12:40
★Noraさま、こんばんは。
ハメットの「マルタの鷹」のマルタがマルタ島に関係していたとは!
ハンフリー・ボガードが思い浮かんできます。マルタ騎士団の鷹なのですね。
こんな枚数ではとてもマルタを語ることは出来ませんでしたが、Noraさんはすでにマルタのイメージを掴んでくださっているようです。
マルタ騎士団の会は今でもあると聞いたのですがどうなのでしょうね。ロマンティックです。
こちらこそありがとうございました。
投稿: tona | 2008年4月16日 (水) 19:35