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2008年12月15日 (月)

「ヴィルヘルム・ハンマースホイ展」と『9坪ハウス狂騒曲』

Photo Photo_2 「ヴィルヘルム・ハンマースホイ展」 珍しくデンマークの画家です。

黒いドレス
殆ど後姿の奥さん
インテリアや生活用品など殆どない、無機質といってもいいほどの白い壁と濃色のモノトーンの室内、
何とも不思議な雰囲気の世界の絵です。
静寂感が漂い、画家夫妻の現状はこれに比してどんなだったか、想像を膨らませてくれる絵です。

『9坪ハウス狂騒曲』萩原百合著
をたまたま読んでいたら、室内が同じ光景ではありませんか。こちらは全面窓ですから光が溢れてはいるのですが。
1階9坪(ダイニングルームと2畳位の和室にキッチン、トイレ、バス、玄関なし)、2階6坪のワークルーム。物置はなく、畳下が収納庫らしい。
親子4人がどうして暮らせるか、興味津々で読み進んでいったら、家具がテーブルと椅子だけ、2階も4m以上のデスクと人数分の椅子だけなのでした。
1階はまったくハンマースホイの「ピアノを弾くイーダのいる室内」のようです。

テレビなし、食器も作りつけカウンター内に、書籍類などはデスクの引き出しとその頭上の戸棚一人1つ、蒲団衣類は押し入れ1つという生活です。インテリア類は一切ないようです。
1人でワンルームマンションに暮らしている人も多いけれど、4人の家庭生活だとこんな生活になるのだとほとほと感心し、よくこれだけに物を絞ったものと、9坪ハウスへ住む意気込みが感ぜられる本でありました。テレビやインテリアがなくても楽しそうな雰囲気です。私には耐えられません。
ここでわが室内を眺めると、雑然として、まだまだ無駄なものをいっぱい抱えた、汚い、住人の欲を断ち切れないのが表われています。

たくさんのカラスウリがぶら下がっていました。

Photo_3

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コメント

萩原さんの9坪ハウスは、狭い故に、
密度の高い生活を要求されますから、
「面倒』なのですが、
質の高さ、充実感はすばらしいものがありますね。

投稿: YUKI-arch | 2008年12月16日 (火) 09:53

ヴィルヘルム・ハンマースホイという画家のこと知りませんでした。
かろうじて「ピアノを弾くイーダのいる室内」を見たことがあるような
ないような…という程度で。
なるほど、tonaさんの記事を拝見して、描かれている室内の
シンプルすぎるほどの家具調度と色彩に気づきました。
9坪ハウスのお話もですが、どうやったらそこまでシンプルに
部屋の中から物という物を無くせるのでしょうか。
以前から、tonaさんのお話を色々拝読するたびに、物を減らして
いかなくてはと思うのに思うばかりで全く減りません。
何かの書類やらメモやらもしまうと忘れてしまうから
出しておく、そういうことの一つ一つがゴチャゴチャぐちゃぐちゃを
作っているのでしょうが、はてどうしたらいいものやら…

投稿: ポージィ | 2008年12月16日 (火) 10:56

小学校から高校までは母と兄弟3人が6帖と4畳半で生活しました。
家具は殆どなし。
もう一度そういう生活に戻るのかも知れませんが、、。

投稿: saheizi-inokori | 2008年12月16日 (火) 11:41

デンマークの画家と聞いても
今一ピンとこない老春です。
小学校時代から大の苦手が絵
かきでした。
飛びぬけて上手な友がいましたが、
中途半端でおわったようです。
同級生の中には画家はおりません。
お写真にマウスを当てると大きな
画面になり、しっかりと見ることが
できました。
詳細な説明を良く咀嚼することが
できました。ありがとうございました。

投稿: 老春 | 2008年12月16日 (火) 12:48

★YUKI-archさま、ありがとうございます。

荷物を極端になくす段階が大変かと思ったのですが、増築をしない決心が大変だったのですね。
この狭さで生活するために犠牲になっていることより、それを上回る生活の質は我々と違うのですね。
お子さん達がどのように育ったのか知りたいです。

投稿: tona | 2008年12月16日 (火) 20:00

★ポージィさま、ありがとうございます。

私もこの展覧会があるまで全然知りませんでした。
同じような部屋を描いた友人や義理の兄弟の絵の室内は素晴らしいインテリアで、実際の画家夫妻の部屋も同じだったようです。
それを全部なくして描いた理由は分かりませんが、本当に不思議な雰囲気の画家です。

ポージィさんもかなりシンプル生活にすべく、物を減らすことに腐心していらっしゃるようですが、ここまでするのは至難の業ですね。私もかなり努力して、引き出しの中が全部からっぽという場所も作りました。
必要なものまで捨てて泣きもみています。
この頃は買わなくなりました。

投稿: tona | 2008年12月16日 (火) 20:12

★saheizi-inokoriさま、ありがとうございます。

私も思い出しました。
疎開先で6畳一間に家族5人で生活していました。
小学校6年まで6畳と4畳半でした。勉強机などはなかったです。
何もなくても遊ぶのだけが楽しかったです。
この先、またシンプルに戻って生活できる素地はあるんですね。

投稿: tona | 2008年12月16日 (火) 20:23

★老春さま、ありがとうございます。

日本だけでもたくさんいるのに、世界にも実に様々な画家がいて、毎年展覧会で知って、とても素敵な世界に浸っております。
たとえ忘れても、ひとときでもその画家の絵を眺めて、いろいろ感じることは贅沢かもしれませんが、幸せなことですね。

私の友人に日本画家になった人と、大学の先生になった人がいます。才能がないと努力だけでは芸術は成就しませんね。
絵を描けないけれども自分なりの鑑賞でいいですよね。

投稿: tona | 2008年12月16日 (火) 20:32

考えてしまいますね。

自分のわがままで、いくつもの部屋、クローゼットを各部屋にそれも一間半、ローカにまで、それでも片付けれなくて、ものがあふれて。
片付けられない・・・・・・かもです。

本当に、必要なものだけで、コンパクトな日常がいいのでしょうね。

投稿: もみじママ | 2008年12月17日 (水) 13:15

★もみじママさま、ありがとうございます。

もみじママさんの家は広いので、なおさら置ける場所があるわけですから、たまってしまうかもしれませんね。
それに引越しを重ねるとかなり減りますが、引越しされないのでよけいでしょう。
お子さん達の分も随分あるでしょうしね。
でもお若いからいいのですよ。
それだけ物を使って、元気旺盛な生活をされているのだと思います。
ただ、物が少なくてすっきりしていると、つっかえなくて気持ちよく過ごせるらしいですね。
あと15年くらいしたら考えるで間に合います。

投稿: tona | 2008年12月17日 (水) 14:42

物を絞った生活…今回の新築にあたって、つくづく考えさせられたテーマでした。
いつか使う、何かに利用できる…確かにそうかもしれません。
でも本当にそうなる物はいくつあるのでしょう。
シンプルイズベストだとしみじみ実感した今回でした。
物がなければないように生活できるものだと思います。

投稿: pochiko | 2008年12月17日 (水) 21:27

★pochikoさま、ありがとうございます。

新築されるにあったって、随分涙を流して、思い出の品々を処分されていましたね。
確かに本当に使用しているものは、あるものの中で半分にもいってないでしょうね。
いつか使うというのが曲者ですね、決して使わないのですから。
でも要る物を捨ててしまったということもありますが、新たに出直せば忘れます。
pochikoさんは新しく出発されて、とても気分よく生活されていると想像しています。

投稿: tona | 2008年12月18日 (木) 08:37

 こんにちは。
 「9坪ハウス狂想曲」と結びつけた感想、とても興味深く読ませていただきました。
 ハンマースホイの方は、いくらなんでもよけいなものは描かないようにしていたんだと思いますが、日本に、「9坪ハウス」のような、ほんとうに何も無い家があるのを知ったら、びっくりするでしょうね。

投稿: Nora | 2008年12月24日 (水) 11:12

★Noraさま、こんばんは。

ハンマースホイは家具やインテリアがたくさんある広い家に住んでいたのに、描かなかったのに、こちらは本当に何もない。
ハンマースホイがこれを見たら?とNoraさんは思われたようですが、本当にどう反応したでしょうね。
すごく喜んだのでしょうか。
ハンマースホイも画家としてはかなり変わった人だったのですね。
そんな画家が多いということが、この頃美術展めぐりで思いました。
ありがとうございました。

投稿: tona | 2008年12月24日 (水) 19:46

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