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2009年6月17日 (水)

塩野七生著 『ローマ亡き後の地中海世界』

Photo ターシャ・テューダーの最後の本が出版されました。昨6月18日に亡くなってから1年、これで本当のお別れです。
これ以上もう声は聞けないけれども、ターシャが残してくださった宝物を大切にしていきたい。

塩野七生氏が『ローマ人の物語』全15巻を書き終えて休まず次の『ローマ亡き後の地中海世界』上・下を著した。これが又大作です。
「キリスト教世界」と「海賊+オスマントルコ」の戦争を中心として語られる。
最初はアフリカの海賊がイタリア半島を主地中海沿岸を荒らしまわり、捕らえた人々をアフリカで足かせしてこき使う。トルコがコンスタンティノープルを陥落した後は海賊をトルコ艦隊の総司令官として雇って、フランス・スペイン・ローマ法王庁・ヴェネチア・聖ヨハネ騎士団・イタリア海洋都市などと戦争し、戦争してないときは海賊行為をする。内陸部においてもバルカン半島からオーストリアまでオスマン帝国の脅威に晒された。
レパントの海戦により対トルコとの戦いは終わるが、北アフリカの海賊の横行はナポレオンが台頭する頃まで続いた。1856年にあらゆる海賊行為の厳禁を宣言した「パリ宣言」が成立してやっと地中海キリスト教の民は安堵したのであった。
現代ソマリア沖で海賊が出没するという。如何に海賊にキリスト側がやられたか、あのミケランジェロに天井画を描かせた法王もトルコとの闘いに苦慮していたなど世界史や映画で察することが出来なかった。

今トルコのEU加盟に関する問題点が浮き彫りになっていて、加盟の実現には遠いようである。
キプロス問題、アルメニア人大量虐殺問題、キリスト教差別、EU市民の反発などいろいろある。特にドイツ・フランス・オーストリアで反対が多い。
和歌山の海難事故以来、トルコと日本は友好関係にあって、親日家の多いトルコからヨーロッパに猛威を振るったオスマントルコの面影は見出しにくい。時間があったら歴史をきちんと勉強して意見や感じを述べなくてはいけないと痛感しました。

赤城山の鍋割山(1332m)に登った帰りに赤城山中腹の白樺とレンゲツツジの大群落のある白樺牧場に寄りました。
丁度見ごろでした。

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サラサドウダンの濃い色のをカイナンサラサドウダン(海南更紗灯台)という。これは丁度中間のような色合いです。

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ニシキギの花も間近で観察できた

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この時期に鳴くセミを「ハルゼミ」という。山全体にこだましているような感じ。ハルゼミの中でこれは「エゾハルゼミ」とwakasamaさんに教えていただきました。

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コメント

ターシャさんの最後の本が出版されたのですね。
彼女の直接の声はもう聞けないけれど、これまでに
出版された本、残された映像、お庭、そして何より
人々の心の思い出としてずっと続いていくのですね。

歴史については、学校の授業で学んだことなど、なんと上っ面だけの
薄っぺらなものなのだろうと思います。日本のことですらそうです。
塩野七生さんの『ローマ人の物語』は名前は知っていましたが
手に取ったこともなく… 壮大で深い物語なのですね。
15巻さらに2巻、ですか。書き続ける情熱もすばらしいですね。

ハルゼミなんてのがいるんですね。初めて知りました。

ほんとに知らないことばかり。

投稿: ポージィ | 2009年6月17日 (水) 11:15

世界の三大料理の一つなのにトルコのことは馴染みが薄いですね。
春ゼミは私もこの間聞いてきましたよ。

投稿: saheizi-inokori | 2009年6月17日 (水) 13:42

★ポージィさま

「隣の芝生は青い」でターシャの人生は素晴らしいと、羨ましいと誰もが言うけれども、決して安穏な生活ではなかったと息子さんが書いています。
3冊のターシャの言葉を集めた本も珠玉の言葉が散りばめられていますが、そこからいろいろ汲みとれるものがりますね。
思ったとおり、入院も通院もせず家で亡くなりました。
これからも時々思い出される人となりました。

塩野七生さんは「ローマ人の物語」を書き終えてほっとして休まれるのかと思いましたら、まだ1年に1冊のペースで続けています。イタリアを中心にすべてを書いていくつもりでしょうか。とにかく凄い人がいたものです。

ハルゼミもナツゼミと同じくけたたましいくらいです。
ありがとうございました。

投稿: tona | 2009年6月17日 (水) 15:38

★saheizi-inokoriさま

そうでした。世界三大料理の国でしたね。
以前安いツアーで行ったので、大変美味しいというほどではなく、オリーブが多すぎて、お腹が痛くなりました。今ならその美味しさを堪能できる旅がありそうです。もう行かれないのが残念ですが。

ハルゼミ、こんなに長く生きたのに今年初めてでした。丁度止まっているのを見たら少し小さめなのですね。
ありがとうございました。

投稿: tona | 2009年6月17日 (水) 15:44

tonaさん こんばんは

山一杯のツツジ、白い白樺の木と緑のレンゲと…本当に癒される景色です。
良いですね~ こういう景色好きなんです。
カイナンサラサドウダンの白から赤に変わる色合いに、また形も可愛いです。
この時期にセミ…ハルゼミって言うんですか。
夏ならではの昆虫かと思っていましたが、そうじゃない種類もいるんですね。
初めて知りました。

投稿: pochiko | 2009年6月18日 (木) 23:39

★pochikoさん、おはようございます。

そちらの山でも今頃蝉が鳴いているでしょうか。ハルゼミなんですね。私も初めて知ったのですよ。実に夏同様賑やかです。

白樺を見ると山に来たとほっとします。癒されますね。
それにレンゲツツジの群生も初めてで牛もいたので、とても素敵な景色でした。ここからはpochik0さんの家の方が直線距離で近いのではないかと思っていました。
ありがとうございました。

投稿: tona | 2009年6月19日 (金) 07:31

塩野七生さんの本はすごいと思いました。「ローマ人の物語」もそうでしたが,ずっと以前の「海の都の物語」もそうでした。

この「ローマ亡き後の地中海世界」も読んでみたくなりました。

投稿: gaki | 2009年6月19日 (金) 09:19

昨日友人と話したらやはりトルコ料理はあまり、、だと言ってました。
東京の店をいくつかとトルコでもいろいろ食べてのことだそうです。

投稿: saheizi-inokori | 2009年6月19日 (金) 10:59

はじめまして。
五十肩 (もう直ぐ60に手が届くんですが・・) で私自身のブログはお休み中で、 もっぱら他の方のブログ巡りを楽しんでる者です。
塩野さん、 海賊、 アルメニア人虐殺のキーワードに惹かれて 拝読しました。
アルメニア人の事は夫と知り合うまでは知らなかった、 という世界史音痴だったので、 今日は とても感激しました、 記事にしていただいて。

海賊の件にしても、 そもそも北米へ初めに連れて来られたアフリカ人たちを含め奴隷たちはオランダや英国などの海賊が関係しています。 ここ数年 当地 バージニア州の過去に起きた史実などに興味を持ち始めておりますので、 ご紹介になられた塩野さんのご本にはとても感心を抱きました。

突然のコメント、 お許しください。
ブログは暫くお休みしてますが お時間がおありの際にお寄りいただけたら幸いです。

投稿: 梓の小鳥 | 2009年6月21日 (日) 10:09

★gakiさま

出かけていまして遅くなりすみませんでした。
gakiさんも塩野さんの本を読まれたのですね。
私も『海の都の物語』は感激しました。
この本を読んだら、関係するのでもう1度読みたいです。
力作で、面白いですよ。
ありがとうございました。

投稿: tona | 2009年6月21日 (日) 19:22

★saheizi-inokoriさま

山に出かけていました。遅くなりすみませんでした。
以前吉祥寺のトルコ料理屋(もうつぶれました)を食べたときシシケバブの類のボリュームのある料理だけ覚えています。
マトンなのでいまいちでした。
マトンやラムは配合飼料をの良いのを食べさせると全然臭くないそうですね。草を食べさせたマトンは臭いそうです。
ありがとうございました。

投稿: tona | 2009年6月21日 (日) 19:27

★梓の小鳥さま

初めまして。
出かけていましてお返事遅くなりましてすみませんでした。
五十肩になってしまわれたのですか。
手が上がらないし、痛くて辛いことでしょう。どうぞお大事になさってくださいね。
素敵なブログ、またゆっくり拝見させていただきます。
梓の小鳥さんはアメリカのお住まいでいらっしゃいますか!
まだアメリカ本土には行ったことがありません。しかもアメリカ史の勉強もしたことがなく、知るのはハリウッド映画やニュースから垣間見るアメリカです。
そうなんですか。奴隷が連れてこられたのに海賊が関係して海賊船などで連れてこられたのですね。
オランダや英国に関してはこの本ではイタリア、スペインやフランスに関係する対トルコやイスラムの海賊ですので、記述があまりされていないようです。
アメリカとのこんな関係も興味深いですね。
いろいろ教えていただけたらと思います。
お尋ねいただきありがとうございました。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

投稿: tona | 2009年6月21日 (日) 19:48

こんばんは、コメントありがとうございました。
赤城山の、このセミはエゾハルゼミです。
鳴き方が不規則で面白く、ミョーキン・ミョーキン・ケケケケケと変ですが、そこら中で大合唱が起こると、木霊のようで親しみがあります。
私も群馬の神津牧場への林道で見てきました。

投稿: wakasama | 2009年6月23日 (火) 23:28

★wakasamaさま

おはようございます。
ハルゼミはハルゼミでもエゾハルゼミなのですね。
ありがとうございました。早速文中のにエゾをくわえさせていただきます。
鳴き方が時々カエルが鳴いているように聞こえてしまいました。
新しいセミを知ってとても嬉しかったです。
コメントありがとうございました。

投稿: tona | 2009年6月24日 (水) 08:56

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