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2010年9月 2日 (木)

人骨だらけの墓地教会と五角形の巡礼聖堂(チェコ3)

Photo_11   教会にもいろいろあるものです。ちょっと変わった2つの教会です。

墓地教会
骸骨が怖い人はご覧にならないでください。
クトナ・ホラにある墓地教会には驚いた。4万人もの骨が見渡すかぎり積み上げられている。巨大なシャンデリアや十字架、聖体顕示台、そしてシュヴァルツェンベルク家の紋章まで骨で出来ているのです。

                     ↓人骨の紋章

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                      ↓シャンデリア

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                      ↓天井など

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何故こんなものが作られたのか?
13世紀後半にここの修道院長により、エルサレムの聖墓から持ち帰ったひとにぎりの土がここにまかれ、以来この教会は聖地と見られ、埋葬を望む者たちがボヘミアだけでなく中央ヨーロッパから集まった。フス戦争やペストによる何万人の犠牲者も眠る。
1511年半盲の僧侶によって骨が積み上げられて以来である。

ゼレナ・ホラの聖ネポムツキー巡礼聖堂
5角形の星形の聖堂を中心に回廊が囲んでいる。回廊には5つの門と5角形の小礼拝堂が交互に5角形になるように並んでいる。
                ↓航空写真で見てわかるでしょうか。

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                    ↓聖堂は一部補修中  

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                     ↓中から回廊を見る

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                 ↓回廊の外にも墓地がある

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何故こんな聖堂が造られたのか?
聖ネポムツキーの伝説によるのである。
ボヘミア王ヴァーツラフ4世が王妃の告解内容を知りたいと思い、司教代理ヤン・ネポムツキーを問いつめたが、いかなる拷問にも耐え口を割らなかった。そのため、袋詰めにされてプラハのカレル橋からヴルタヴァ川に投げ込まれてしまった。
彼の魂が天に昇ると5つの星が現れ、川の上空に浮かんだという。そこで聖堂も5つの星にちなんで随所に5を意識した設計になっている。

1719年に聖ヴィート大聖堂にあった彼の墓↓(金ピカの立派なお墓)を開けてみると、遺体は完全に白骨化していたが、舌だけは原型をとどめていた。

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聖ネポムツキーの舌を象徴するモチーフが巡礼聖堂の天井の飾り↓などに使われていた。
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         ↓30の聖像が並ぶカレル橋に聖ネポムツキーの像がある

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コメント

目が点になり口がぽかんと開きました(笑)
すごい!こんな教会もあるのですね。人の骨骨骨 骨だらけ!!
こんなに頭蓋骨が揃っているのはカンボジアやルワンダの虐殺された
方たちの頭蓋骨写真以来かも…。
でもこちらの教会では、人骨による芸術が生まれていったのですね。
びっくりもしますが、ある意味、戦争や流行病で空しく亡くなった方たちも、
死後も別の形で生きられて幸せといえるのかもですね。

5角形の教会は、その配色から最初可愛らしいと思ったのですが、
いわれはむごい殉死をした聖人にまつわるのですね。
舌だけが原形をとどめていた… あくまで告解の秘密原種を守り通した
聖職者の象徴なのですね。でも、この天井のモチーフ、骸骨装飾より
気持ち悪いかもです。切り取られた舌みたいで…(^^;)

まるで知らなかった貴重なものを見せていただきました。

投稿: ポージィ | 2010年9月 3日 (金) 10:00

tonaさんは平気でしたか?
私は引けちゃうかも。
昨日はボルシチを食べましたよ。
夏にも旨いですね。

投稿: 佐平次 | 2010年9月 3日 (金) 10:13

★モコモコさま

ドイツ語とは全然似ていないのに、チェコ語も堪能なモコモコさん、びっくりです。
お陰さまで私も4つ覚えたわけです。

骸骨教会、ホント、何が製作動機だったのでしょう。確かに狭い墓地にこんなにたくさんの骨は収容できないので、どうしたらよいかは考えたでしょうけれども。
説明書にこれらは「メメント・モリ」という言葉に象徴される、人間の生のはかなさ、避けることのできない死について忘れないように、という教えを示しているとありますが・・・。
決しておどろどろしくはなく、アート然としておりましたよ。
聖堂の窓の形も言われてみますと舌そっくりですね。
気球に乗って空から見てみたい聖堂です。

四谷の店「ダーシェンカ」知りませんでした。世界各国の料理を食べていますが、チェコ料理はまだです。私も今度是非行ってみたいです。
「ダーシェンカ」といえば、カレル・チャペックの犬の名前で同名の本もありますね。
ありがとうございました。

投稿: tona | 2010年9月 3日 (金) 17:00

★ポージィさま

教会の中が全部骨なんて世界で1つでしょうか。
オーストリアのハルシュタットの納骨堂「バインハウス」の時も驚きましたが規模がまるで違います。
お墓に入りきれなくなった骨をこんな芸術品に仕上げたことに感嘆します。
おっしゃるように自分が別の形で何時までも生きているということですものね。
いつまでも忘れられません。

ヤン・ネポムツキーは昇天したときの星が現れたことと舌のことで聖人に列せられてこんな巡礼聖堂ができたということです。
確かに天井の飾りが舌をイメージしているとわかったら、骨より生々しく気持ち悪いですね。
ありがとうございました。

投稿: tona | 2010年9月 3日 (金) 19:37

★佐平次さま

骸骨に関しては平気でしたよ。
「きれいだなあ」なんて感心していました。
実際に殺された人や事故に遭った人を見たことがないので、そんな場面に遭遇したら正視できないとは思います。

ボルシチ大好きです。
昔は赤カブを買ってきて長時間煮込んで作ったものですが、近頃とんとご無沙汰です。
ですからロシアに行った時には美味しかったです。たまにロシア料理を食べに行ったときは必ずボルシチです。
ありがとうございました。

投稿: tona | 2010年9月 3日 (金) 19:44

★モコモコさま、おはようございます。

早起きでいらっしゃいますね。
骸骨の装飾、おっしゃるようだと思います。

ミラン・クンデラですか。現在はフランス語で著作されているそうですが、挑戦されるとすると母国語(チェコ語)なのでしょうね。
モコモコさんは勉強家でいらっしゃるからいずれ取り組まれるのでしょう。
先日のドイツ国籍のポーランド人もそうですが、ドイツ語ネイティブのチェコ人のご友人がいらっしゃるのですね。移民国家ドイツですか。今はトルコ系に悩まされているとか。
日本語だけで、のほほんと暮らしていると、欧米的な複雑な深い思索とは縁がないかもしれません。

チェコ語はポーランド語とそっくりで、発音の難しいこと!地名等~ツェが多くチェスケー・ブジェヨヴィツェなど何度聞いても覚えられませんでした。
もぐらのクルテルは知りませんでした。可愛いキャラクターですね。

またボルシチがウクライナの伝統食とも初めて知りました。ドイツやスイスの食事の質素なことは有名ですね。本当に各国料理も日本風にアレンジして、日本が1番美味しく豊かです。
年齢にもよりますが、ヨーロッパで肉の塊などを食べてから、すっかり毎日の食事では洋風料理に手が出なくなりました。ビフテキは昔はご馳走でしたが、食べたいとも思いません。
でもスープ類は素晴らしくなかなかです。
いろいろ教えていただいてありがとうございました。

投稿: tona | 2010年9月 4日 (土) 09:22

★モコモコさま、こんばんは。

今年中には娘たちと「だあしゑんか」に行くことになりました。ありがとうございました。
考えてみますと、職場との往復でだけで突っ込んだ勉強もせず、世に出ていきながら実際には何も見てこず、有意義な人生を送ってこなかったのですよ。
では時間が出来た今、やればいいのに、全然張りのある生活ができないでいます。

私のように、国外に出て行っても、語学ができないためにただ見聞のみです。
モコモコさんのように勉強されて、文化背景を知るために世界に方々と親しくされること、最高です。そのために私よりよほどの勉強努力はされていると思います。これができないのは資質がないことも要因なのです。

主街道や観光地だけでその国を判断するのは無謀です。中で生活してみればそれこそ私たちに見えない苦悩もあるのですよね。

老眼ですか。私は目に関してはかなりのものです。45歳から何度メガネを作り直したか。もうご存じかと思いますが7年も眼医者通いが続き、白内障や逆さまつげ、この間手術もしてもまだ片方が残っていますし、乱視もひどく、PCの前に座るのもほどほどにしないといけないのでしょうね。
そんなわけで、大事な目、モコモコさんもどうぞお大事にされてください。
語学はあきらめですが、ヨーロッパ史などせかっくですから勉強したいです。勉強したことが外国の方とお話できれば、長生きしたいと切に思うでしょう。それがお出来になるモコモコさん、世界に羽ばたいてくださいね。

私は決して頑健ではありませんが、登山などのお陰で寝込むことはなくなりました。楽なものではありませんが、苦しさの後の達成感を味わうことと花を愛でるのでやっているよなものです。優先順位の高い方に入れてしまうのですね。
モコモコさんのお言葉を見ると元気が出ました。
またいつかPC上でもちょっとお話できることもあるかと希望を持って生きたいです。
ありがとうございました。

投稿: tona | 2010年9月 5日 (日) 19:47

人骨をこの様に飾ってしまうと、土にかえることは永遠になくなりますね
ホラーの苦手な神戸家は見るべきではありませんねweep
今晩はうなされそうshock

投稿: OB神戸家 | 2010年9月 7日 (火) 14:11

★OB神戸家さま

ホント、土に帰ることはないわけですね。
うゎゎゎー、苦手でいらっしゃったのですね。
うなされちゃうなんてお気の毒。
申し訳ないですshockcoldsweats01

投稿: tona | 2010年9月 7日 (火) 15:58

お国柄の違いなのでしょうね。
人骨を見ることについては、全く抵抗がないのですが、飾りとしてこのような扱い方には拒否反応を持ってしまいます。

根っからの仏教徒かもしれません。
手厚く葬っていつか土にかえる。
そこからまた何かが生まれていくという輪廻の考えがいつの間にか染み付いているのですね。
ちょっと引けてしまいましたが、いろんな国があるのだと、井の中の蛙のような私は目が覚めた感じです。

投稿: anikobe | 2010年9月 8日 (水) 21:56

★anikobeさま

おはようございます。
都心の方が我が郊外より豪雨だったそうです。お見舞いありがとうございました。

このような人骨芸術を作ったり、されこうべを並べたりする感覚は私たちにはないですよね。
土にかえってまた何か生まれるという考え、この頃わかるような気がします。
愛でる色や花も彼らと違い、すっきり日本とゴテゴテ西洋という感じが至る所でします。
出かけて行っては帰ると日本が1番良いなあと呟いております。
世界は広いので、欧州以外にもはっとするような考えがたくさんあるでしょうね。
ありがとうございました。

投稿: tona | 2010年9月 9日 (木) 08:36

tonaさん、おはようございます(^-^)
次から次へと…コメントが間に合いませんね(^^;
いつも遅れてのコメントでごめんなさいm(_ _)m
昨日は時間があったのに…突然の豪雨でパソを落としたまま…開きませんでした(>_<)

最初に拝見したとき…シャレコウベの芸術(?)には違和感を感じました…

静かに土に還すものというのは…仏教観なのか日本人観なのかは判りませんが(^^;
こんな方法でもいずれは土に還るのでしょうね…
恐竜の骨とかだとワクワクするのに…違和感を感じるのはおかしいですね…(^^;

聖ネポムツキー巡礼聖堂…可愛い聖堂に舌のモチーフとは驚きですが…(^^;
酷い仕打ちを受けたご本人が見たら何と言うのでしょうね(*^m^*)

投稿: orangepeko | 2010年9月21日 (火) 07:30

★orangepekoさま、おはようございます。

昨日は豪雨だったそうですが、こんな時日本は広いと感じます。
今日は31℃、明日は33℃と東京の最後の暑さを我慢しなければなりません。

この骸骨の教会には一撃を受けました。
日本人なら誰でも違和感を感じると思います。
でも私は逃げ出したくなることはなく、好奇心の赴くままにどうやって作ったにだろうと見ていました。

聖ネポムツキーの奇跡は俄に信じがたかったです。でも人々は本当に目撃してこんな聖堂を建ててしまったのですね。
新旧聖書にたくさんの奇跡が登場しても、まさかと今も思っているよな私です。
たくさんコメントいただき有難うございました。

投稿: tona | 2010年9月21日 (火) 08:33

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