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2011年7月20日 (水)

猫好きの「歌川国芳展」於太田記念美術館

Photo_2 歌川国芳は1797-1861に活躍した江戸後期を代表する浮世絵師で、今年は没後150年です。
破天荒なおかしみのある国芳の絵は人気が高くなって、ロンドンやニューヨークでも大規模な展覧会が催された。
もう終わってしまった前期の[武者絵・役者絵・妖怪画]は見ませんでしたが、後期は今月28日までで[戯画・美人画・洋風画]の構成で、私は戯画の前にくぎ付けとなりました。
先日の政治を痛烈に批判した「ドーミエとグランヴィル」展よろしく、国芳も時の幕府を戯画化してその閉塞状態を笑いに変えています。

アンチンボルトが野菜で人の顔を描いた絵は有名ですが、国芳もまた人で人の顔を描きました。
「みかけ八こ八ゐがとんだいゝ人だ」「人をばかにした人だ」「人かたまって人になる」など5点が実に面白い。「寄せ絵」という。アンチンボルトの絵を知っていたのでしょうか?

次は猫。猫数疋で「ふぐ」や「かつを」描いている。
「其まゝ地口猫飼好五十三疋」は「東海道五十三次」を猫でもじっている判じ絵だが、なかなか理解に苦しむ。Noraさんの『カンタータ日記・奥の院』にいくつか出ていまして猫の絵が可愛い。国芳の猫の絵は全部で12枚あり、美人画などにも猫がちらほら見えます。
猫の他にも雀、狐、金魚、狸など動物ものが多い。
「百色面相」とか「福禄寿のあたまのたわむれ」などもおかしい。
ブリューゲルの描く子どもは可愛くないけれども、国芳の描く子どもはとても可愛い。
美人画をたくさん見ていって、展示物の最後の方になって驚いたのが「東都三ツ股の図」の中にスカイツリーみたいのが描かれていることです。想像で描いたのか?実際にあったわけがないのに。

Photo_3 そういえば先日見た『北斎漫画』は、いろいろな画家が描いているあらゆる場面が出ているような絵画事典だ。全15編のうち5編しか見てないのですが、景色・花・鳥・その他動物・樹木・道具・武者絵・歌舞伎・中国歴史上人物・庶民のあらゆる場面の描写ととにかく見ていて面白いのです。
北斎たち江戸の画家は皆、机上において描くのでなく、畳にうつ伏せになって描いていたのですね。その姿勢で北斎は90年もよく疲れなかったこと。
北斎より130年以上も前に生まれているフェルメールの「絵画芸術」では画家は当たり前だけれども、椅子に座っている。
世界三大名画、ベラスケスの「ラス・メニーナス」では画家自身が立って描いている。
うつ伏せが1番辛そうな感じです。

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7月22日から31日まで南アフリカへ行ってまいります。香港経由です。初めての一人参加でどうなりますやら。帰りましたらまたよろしくお願いいたします。

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2011年7月17日 (日)

キンコウカのお花畑

昨日群馬県沼田の玉原湿原に行きました。標高1186mで日射しは強いのに渡る風の涼しいこと、朝晩はもっと涼しいでしょう。あぁ、高原に家があったらなあ。

夏の菜の花畑と言える、キンコウカの群生に出会えました。
キンコウカ(ユリ科キンコウカ属)は標高の高い湿原の木道から離れた場所に咲く。今年は状態が良いそうで今が最高とのこと。湿原一帯を覆っていた。

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ラッキーなことに林野保存監視員の方と話が出来、後に付いていろいろ教えていただけましたので、今ごろの高原の湿地の花で涼んでください。。

食虫植物・モウセンゴケ(モウセンゴケ科モウセンゴケ属)の花をご存知ですか?
小さな5弁の白い花が20cm以上も伸びた茎の先に咲いていました!

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↓モウセンゴケの捕虫葉で粘液を分泌して小さな昆虫を捕まえる(今までこの葉が花だと思っていました)

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   ↓小さくて白いのでこのカメラではボケてしまいましたがこんな花です

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↓珍しいランの絶滅危惧種のカキラン(ラン科カキラン属)萼片が緑がかった褐色、側花弁が橙黄色、唇弁の内側が紅紫色の斑点。

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                ↓ミズチドリ(ラン科ツレサギソウ属)

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         ↓オゼダイゲキ(トウダイグサ科)花が殆ど終わりかけ

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  ↓オゼダイゲキの実が出来つつあった。サイトの写真と少し違う気もします。

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                        ↓トンボ

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森林に入ると
↓ツルアリドウシ(アカネ科ツルアリドウシ属)花が2つセットで咲くが果実は1個しかできない

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↓ツルアリドウシの昨年の実 果実の頭を見ると花の跡である穴が2つある。2つの果が合一している。

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       ↓カラスシキミ(ジンチョウゲ科でジンチョウゲの仲間)の実

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↓アリドウシラン(ラン科アリドウシラン属) 可愛いランだが、ウィンナの端を切りこんで湯がいたときのタコウィンナに似ていると思ってしまった。

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↓ウメガサソウ(イチヤクソウ科ウメガサソウ属)梅の花に似、俯いて笠のように咲いている。

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               ↓マルバフユイチゴ(バラ科キイチゴ属)

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そして湿原への途中の道には
             ↓オニルリソウ(ムラサキ科オオルリソウ属)

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        ↓エゾアジサイ(ユキノシタ科アジサイ属)

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               ↓クロヅル(ニシキギ科クロヅル属)

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2011年7月14日 (木)

欠伸連発(病的?)

私は時々欠伸を連発して涙を流し続けます。1昨日数えてみたら45連発で30分以上欠伸をしていました。
自分で勝手に欠伸発作症と名付けていました。ところがこれは意識だけを失う発作のことで、てんかんに伴う症状のひとつということで、この言葉はやめて連発に変えました。
この頃結構多いので、何で眠くないのに欠伸が出るのかと「Wikipedia」で調べてみたところによると、原因は未解明とのことだ。
他のサイトにそのメカニズムが出ていて、それは
「血液中の二酸化炭素濃度が高くなると、血液の循環が悪くなり、脳への酸素供給が減り、それを回避しようと欠伸をするように脳から命令が下る」というものです。
ということは、私はどういうわけか血液循環が悪く、脳の酸素が時々減っているようです。
頻繁にある場合は、脳卒中などの脳の疾患とか睡眠時無呼吸症候群などの睡眠障害が考えられるそうだ。もっと頻繁になったら医者へです。

↓婿さんが上野で買ってきてくれたパンダクッキー(美味しい)
     ↓丸い形のズッキーニ(味は全く同じだがキュウリ形と違って切り方を工夫しないと大きさがまちまちになる)

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↓畑のフェンネル(ウイキョウ、セリ科ウイキョウ属) 
以前栽培している人にいただいて魚に添えたらとても美味しく感じた
インドではカレー料理に、中国では五香粉の原料に。果実は太田胃散や仁丹にも使われるから健胃作用や清涼作用がある。

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↓お寺のヤマユリ(ユリ科)良い香りで、カサブランカに似るが赤い斑点がある。一年に一つずつ花が増えるらしい。
何といっても日本特産であり、「ユリの王様」と呼ばれる豪華なユリだ。

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↓某コマーシャルの「この木なんの木、気になる木」に遠くから見たらちょっぴり似ていた桜の木。
格好が良いのは3つに分かれていて両端がさらに2つに分かれているからのようだ。

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2011年7月11日 (月)

冒険家・石川直樹

石川直樹著『この地球を受け継ぐ者へ』 ~人力地球縦断プロジェクト「P2P」の全記録~

著者は石川淳の孫で、1977年生まれで、写真家で冒険家。文章がしっかり書けているのも祖父譲りか。
世界最年少で世界7大陸最高峰踏破を記録した人。エベレストは10年前はチベット側から、今年はネパール側から登頂に成功している。
登山家と思いきや、ユーコン川単独漕破、気球で太平洋横断(失敗)、海図もコンパスも使わずに海を渡る伝統航海術の実践・研究、最近も危険なパキスタン、アフガニスタン、イラクなどをくまなく回ったり、アフリカを回る。写真家、登山家だけでなく、カヌーイストでもあり、僻地旅行家でもあり、航海士でもあり、気球乗りでもあったのだ。

表題の本は2000年3月から北極圏を700㎞も橇を引いて歩き、カナダ、アメリカ合衆国、中米、南アメリカ、南極を自転車と徒歩で縦断し、南極では南極点まで300㎞をスキーで2001年元旦に到着し、全長32965㎞を10ヶ月間で踏破した旅の記録だ。自転車では1人1日20~70kmを8人で漕ぎ進む方式で、漕いでないときはサポート車に。車の中も劣悪条件のようだ。
原則は野宿、世にも貧しい自炊の食事(同じメニューばかり、時にはゴキブリが飛び出てくる、半分腐りかけなど)、極地の極寒とアリゾナ、南米砂漠などの炎暑、虫、不衛生な水、ある時は1週間も1ヶ月もシャワーを浴びることが出来ず、入国や気候に左右されて何週間も足止めをくったり、南米の高地適応問題、そして何より精神的に大変な8人のメンバーとの折り合いなどちょっと気がついただけでも、あまりに過酷なことが多すぎる。
都市に着くと学校などのプレゼンの数々やテレビ、ラジオに出演、またゴミ拾いや園芸、植樹、家無き人の世話など事もなげにするのである。
石川さんの素晴らしいのは個性の強い外国人と起居を共にし、殆どの若者は屈折していろいろな緊張が生ずるが、全然ストレスに感じないで優しく受け入れるのである。
又、体調管理も良くて、風邪を引いたり、お腹を壊したりはちょっとだけで、寝込まないで旅を続けるその鉄のような意志と体力には驚かされる。合間を縫ってPCを繋ぐ事情が悪くても携えて、頑張ってEメールチェック、ウエブサイトへの報告、日記、記事を書いて、読書してと休みなく活動を続けるのである。
パナマからエクアドルの航海では荒海にもめげず、航海術を船長の隣で学んで運転したりと遊んではいないのである。
最後になって驚いてしまったのが、南極で解散した後、1人残って南極最高峰ビンソン・マシフに登頂し、その後アルゼンチンにある南米最高峰アコンカグアに登頂、1月31日に11か月ぶりに帰国したのである。
河口慧海や孤高の登山家など外国の探検家顔負けの人もいたが、諸外国の若者に負けないこんな素晴らしい若者がいることに心を強くする。政治家にこんな人がいないかなあ。

8月の暑い日に、40度以上の北米南西部砂漠地帯のハイウェイを自転車で走っている姿が目に浮かび、家の中でさえ、暑さでバテ気味になっている情けない高齢者としての自分を彼らに叱咤激励してもらっているような気がしてくるのです。「暑い」という言葉をもう少し減らそうなんてね。

今彼のおじいさんの本を読み始めたのですが、昭和30年頃の筑摩書房の全集で字が小さくて、あの頃、昔の高齢者は読むのが大変だっただろうなあ、いや高齢者は、あまりこんな本は読まなかったのかしらなどと思いつつ読み進んでいます。

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2.5cmのカマキリの子どもが登場。秋には大きくなって、雌なら親のように卵をいつもの所に産むのでしょう。

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2011年7月 8日 (金)

弘前城と岩木山(2)岩木山

帰りに岩木山の麓で育っ方と新青森までご一緒して、ねぶた祭りのことを教えてもらいました。
ねぶた祭りには主なものが3つあって、発音も違うことを知りました。
(1)青森ねぶた(nebuta) 人形の灯籠
(2)弘前ねぷた(neputa) 人形もあるが扇形が主流
(3)五所川原の立佞武多(tatineputa)青森と同じだが高くて、最大20m。そのため電線を埋設したそうだ。
日にちも少しずつ違い、掛け声も違う。まだTVでしか見たことないけれども、迫力があるとのこと。見てみたいけれども、遠いです。

弘前から西北の方へ車で30分位に岩木山(1625m)が聳えています。平野の中の独立峰で形が良く、津軽富士と呼ばれている。太宰治は山の向こう側から眺めて育ったのです。

             ↓ホテルから見た岩木山 霞んでいました

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麓から8合目までは津軽岩木スカイラインで美しいブナの原生林の中を69のカーブを走って、30分で到着。さらに9合目までリフトで上がる。

↓リフトの下はハクサンチドリ(ラン科)やミヤマオダマキ(キンポウゲ科)などがたくさん咲いていた

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9合目には種蒔苗代沼があって、日本でもここでしか見られない固有種のミチノクコザクラの群生が見られたのです。
                 ↓種蒔苗代沼(面白い名前!)

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↓ミチノクコザクラはハクサンコザクラやレブンコザクラより大きいらしい。が区別が難しい。

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               ↓先日行った礼文島のレブンコザクラ 

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                    ↓ミノクコザクラの蕾

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               ↓白のミチノクコザクラが2輪だけあった

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↓イワヒゲ(ツツジ科) 組紐のような葉が面白く、花は鐘形で岩場の礫地に生えている。かつて八ヶ岳で見た。

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            ↓圧倒的にミヤマキンバイ(バラ科)が多かった

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      ↓9合目から頂上までもずっとこんなごつごつした岩が続いている

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         ↓山頂で鐘を鳴らした。あいにくの曇りで下界が見えなかった。

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             ↓山頂に岩木山神社の奥社が祀られていた

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  ↓麓の岩木山神社 藩政時代に津軽氏の厚い信仰受けた。社殿は江戸時代初期の再建。

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    ↓石畳の脇には水田の畦に生えるミゾカクシ(キキョウ科)が咲いていた

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           ↓境内の同じ所から5本一緒に生えている五本杉

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              ホテル敷地内の花 
    ↓ミヤコグサ・オカトラノオ・ヨツバヒヨドリ・ノコギリソウ

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        ↓ヤマボウシ(ミズキ科)の木が向こうの方まで続いていた

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2011年7月 5日 (火)

弘前城と岩木山(1)弘前城

~樹木や植物が輝いている弘前公園~

あいにくの梅雨の最中ではありますが、岩木山山頂付近に今咲く「ミチノクコザクラ」を見に行ってきました。
新青森まで「はやて」で、大宮から丁度4時間です。早いものです。
内陸部でありながら、途中の所々の家々の屋根にはブルーシートが被され、石が載せてあって、未だ修理が進んでいないようです。
新青森から奥羽本線に乗り換え、40分で弘前に到着です。

弘前では、今は広い弘前公園となっている「弘前城」を見学しました。
1611年に完成した弘前城は弘前藩・津軽氏の居城として廃藩に至るまで260年間、藩政の中心地でした。
五層だった天守が1627年に焼失したため、1810年現在の天守が再建された。江戸時代に再建された天守としては東北地方に現存する唯一のものです。
津軽家については何1つ知りませんでした。歴史をちょっと読んでみたら、お家騒動などあって度々幕府にお伺いを立てているのでした。

↓全国の城を見てきましたが、弘前城の天守が見えた時に、あまりに小さく可愛いので仰天でした。

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                                ↓裏に回ってみると立派に見えました

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                     ↓城内に入るには5つの城門があります。これは南内門。

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↓門のそばの傘立て。この傘立てに使用している鋳物の甕は極めて薄手で、能楽堂や舞台の床下に埋設し、音響効果を高めるために使用したという。

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↓城は外濠に囲まれ、中濠や内濠まであり、睡蓮が咲き誇り、蓮池まであって実に水面豊かで風情があります。

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           ↓従って架かる橋も8つあり、朱色に塗られています。

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何より1番感慨深かったのが樹木の立派なことです。全国的にも古木・名木が最大級ではないかと。
ここは何と言っても桜の名所で、約2600本のソメイヨシノ、シダレザクラ、八重桜があるそうだ。
樹齢120年の現存する最古のソメイヨシノがある。
ソメイヨシノの寿命は60~80年とされるが、ここでは樹齢100年以上のが300本もあって、その管理技術は日本一と絶賛されているそうだ。上野公園や井の頭公園の桜はそのうち枯れてしまうわけで、そのあと細い若い桜だけになるのでしょうか?私が生きている間は大丈夫そうですが。
イチョウやダケモミなど古木・名木が歩いていると次々と現れるのです。
濠や池の睡蓮や蓮も勢いが良く大きく、園内の緑がことのほか輝いていて栄養状態満点の感があります。

                         ↓桜

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                        ↓ネズコ

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                  ↓何故か二宮金次郎の銅像が

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               ↓公園の前のポストには置物のリンゴが

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城の案内のパンフレットの満開の桜の数々を見て、桜の季節に行かれなかったのが残念です。もう行くこともなさそうで。

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