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2012年5月28日 (月)

伊豆の踊子』と天城山

2012_05270002  『伊豆の踊子』を久しぶりに読み返してみました。 どんな事情かわからない旧制高校生が、伊豆へ独り旅に出た。そこで旅芸人達に出会い、14歳の踊子に密かに心惹かれ、一緒に天城峠を越え下田に下りた。
旅芸人たちは差別され、悩みや苦しさを抱えつつも 明るく快活に生きている。接するうちに自分の心がほぐされ癒されていく。一行と別れ船の中で青年はぼろぼろと涙を流し、人からの好意も自然に受け入れられるようになる。
他に天城に関係するものに、松本清張の小説、石川さゆりの歌の『天城越え』もありましたし、天城山心中もありました。

主人公や旅芸人が風雨の中を歩いて越えた天城峠の雰囲気を味わいたく、天城山の万三郎岳(1406m)と万二郎岳(1299m)に登ってきました。
天城山は百名山のひとつだが、天城山という山はなく、伊豆半島の最高峰・万三郎岳(1406m)を中心にした天城連山の総称である。東西15km、南北40kmあるという。

                                    伊豆へ向かうバスからの富士山
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                                   最初はブナやヒメシャラの林が続く
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そして頂上までアセビ(ツツジ科)だらけ。アセビというのは、花のあとに赤い新葉が出て花が咲いているようできれいだ。
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それと同じように多いのがコウモリソウ(キク科コウモリソウ属)。葉が蝙蝠が羽を広げているような形。8月頃面白い花が咲くというがまだ見たことがない。

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       やがてアマギシャクナゲが咲いているのがぽつぽつと見えてくる
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            4枚の葉が輪生するすツクバネソウも咲いていた
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万三郎岳も万二郎岳も頂上には展望がない。というのも森林限界を超えてないからである。
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                   頂上
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      天城山は屋久島ほどでないにしても、じめじめして苔だらけであった
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重い荷物を持って下駄などで装備が十分でないのに、長い山道を行くのは旅芸人ならでも大変だったでしょう。今は道路が貫通しあっという間に峠を越えて下田に到着です。




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コメント

天城峠は霧が出ると大変でした。
ずいぶん行ってないです。

投稿: 佐平次 | 2012年5月28日 (月) 10:59

ロマンチックな気持ちになります。伊豆の踊子。
しかし大変に険しいところなのですね。

いつまでも少女のようなお気持ちが発散されるブログです。
険しい山の写真、木の緑が味を出しています。
近くだったら本を読んで私も覗いてみたい気がします。百恵ちゃんでしたね。イメージそのものです。

投稿: macchanny | 2012年5月28日 (月) 15:33

すごい健脚でまたまた驚いています。
平地でも歩かなくなりこのままいくと
短歌教室で以前言われた
「先生、そのうち車椅子ですよ」
が現実になったらどうしようかしら。

富士山は雪が残りとてもきれいですね。
真夏はつまらないと聞いています。

アマギシャクナゲ、初めて拝見しました。
あることも知りませんでした。
とても美しいです。

天城山の中に天城峠があるのだと思って
いました。行ってみないとわからない
ことですね。
一度読むとなかなか次は読まない伊豆の踊子
です。百恵さんのをテレビで見たような・・・

投稿: matsubara | 2012年5月28日 (月) 18:45

★佐平次さま

この日は晴れているのに突然霧がかかったりしました。
先日の大雨で、熊野同様木がなぎ倒され大崩れが見られました。じめじめした感じですし、霧に中を歩くのは大変でしたでしょう。

投稿: tona | 2012年5月28日 (月) 19:35

★macchannyさま

こんな小説になった舞台ですから、なるほどロマンティックな雰囲気でしたよ。
そして他の山と違っ植生で何となく百名山に選ばれたのがわかります。
そちらの方にはそれこそ本から行きたい所がたくさんですね。涎を垂らしそうなほどに羨ましく、そちらの方を向いて再訪を誓ったりしています。
百恵ちゃんの踊子は可愛いですね。

投稿: tona | 2012年5月28日 (月) 19:41

★matsubaraさま

あまり歩かなくても元気で足を悪くされない方がいますよ。
足をあまり使いすぎるのも良くないとか聞きましたので私も気を付け始めました。
今は気候がいいのです。暑くも寒くもなくて。
富士山はまだ思ったより雪が多いですね。
天城山はこのシャクナゲが有名だそうですが、残念ながらかなり株が減ったようなのです。鹿の害ですね。
天城連邦の外輪山の辺りに峠があるようです。
実空ひばり、吉永小百合の踊子もあるようですが、何と言っても百恵さんが可愛いです。

投稿: tona | 2012年5月28日 (月) 19:47

まさに文学の道ですね。
ずっと昔に読んだっきりの伊豆の踊子。
何度かいろんな女優さんが出演されてましたね。
筋もうろ覚えになってしまって、時間がある時に私も読み返してみたいです。

季節の野草を見ながら歩いて来られたのですか。
天城越えとは、相変わらず健脚なtonaさんです^^

投稿: pochiko | 2012年5月28日 (月) 22:52

つぎつぎと山行きを楽しんでいらっしゃいますね。
羨ましい限りです。

万次郎・万三郎岳は4月と5月の2回登ったことがありますが、4月はアセビ、5月はアマギシャクナゲが満開でした。
この石楠花は特に見応えがあり、シャクナゲロードがずっと続いていました。
この時は天城連山から八丁池~天城峠まで6時間以上歩きましたね。

最後に旧天城隧道を歩いた時、確かに私も踊り子を思い、松本清張のドラマを思いました。
そして石川小百合の「天城越え」を聴くとあの隧道が頭をよぎります。
数々の物語の舞台になった所ですね。

投稿: nao♪ | 2012年5月28日 (月) 22:59

★pochikoさま

美空ひばり、吉永小百合、山口百恵、それぞれよさそうです。
あんな短い小説が映画になってしまうなんて、今では驚きです。
「雪国」は読みなおしましたが、「千羽鶴」や「山の音」など私も読み返したいです。
今の山にもなにかしら野草が咲いているものですね。
山は最後に急になっているのが多く、登るのがこの頃苦しくなりました。はてさて問題出現です。

投稿: tona | 2012年5月29日 (火) 08:21

★nao♪さま

この5月だけが私の登山絶好日です。寒くては氷が怖く、暑いと谷川岳状態になって、涼しいアルプスはもう付いて行けなくて。
遅く始めたから仕方ないです。
さすがnao♪さんは2回もいらしているのですね。良い季節を選ばれて。
アセビの群生初めてです。花が咲いていたら凄かったでしょう。でも花後の若葉もこんな美しいのは初めてでした。
八丁池、天城峠コースは長丁場ですね。それなりにまた趣のあるコースのようで行ってみたいです。
今は新トンネルが出来ましたが、旧トンネルこそ、小説や映画を思い起こし、偲ぶよすがとなり、これこそ歩いてみたいところです。
たくさんの情報をありがとうございます。

投稿: tona | 2012年5月29日 (火) 08:30

おはようございます。
また高い山に登っていらっしゃいましたね。それも二つ同時に??
兄弟のような名前からすると並んでいるのでしょうか。

「伊豆の踊り子」何十年も前に読んだきり。子供心にはあまり感銘も
受けずにザーッと読んだだけ。細かなところはすっかり忘れていました。
ちょっと読み直してみたい気持ちになりました。
小説の舞台になったり歌の舞台になったり、足で歩いて超えた峠だからこそ、
そして自然豊かなところだからこそ、なのでしょうね。
tonaさんも、様々な植物たちをご覧になり、五感で自然をお感じになりながら
登られたのですね。
自らの足でというのは不便だけれど、車で便利にサーッと通り抜けるのでは
得られない情緒があるものですね。
  

投稿: ポージィ | 2012年5月29日 (火) 08:34

「軍艦のような荒船山」
「大野更紗著<困っている人>」
「伊豆の踊子と天城山」など拝見しました。
相変わらずの健脚振り、素晴らしい活動振りに感心するばかりです。
「困っている人」、世の中には恐ろしい難病に悩まされている方が
いるのに驚きます。私は最近は特別どこが悪いということも
ないので、元気に暮らしています。
それが当たり前のように思っていますが、
健康で生活出来ることの幸せをあらためて感じ、
有難いことと思わざるを得ません。
健康な体があるからこそ充実した毎日があるのですね。

投稿: 茂彦 | 2012年5月29日 (火) 09:53

★ポージィさま、こんにちは。

また雷が鳴り出し、涼しい風が吹き始めました。昨日と同じです。雨が降りそうです。

この兄弟のような名前の山は馬の背を挟んで続いています。名前の由来は分かりませんでした。
「伊豆の踊子」は確かに感銘を受けるような小説ではありませんが、今にはない状況や風情や儚げなのが昔風。あの頃の小説は皆こんな感じですね。
天城はいろいろな舞台になるくらいに魅力的なものがあったのでしょう。今はいろいろな楽しい施設や見学場所などが出来て伊豆半島は何回行っても楽しめます。
歩くと仰るようにいろいろな植物に出会え、時には滝や奇岩にも見ることができ、いろいろな自然に気が付くことが楽しみになっています。登るのは息が切れちゃうのですけれども。

投稿: tona | 2012年5月29日 (火) 15:39

★茂彦さま

いつも健脚などを褒めていただきありがとうございます。だんだん大変になってきましたが、もう少し頑張って歩いたりしようと思っています。

若くして苦しんでいる方がいると思うと、あちこち、不具合があるものの、今日まで働いて遊んで元気に過ごせたのが不思議なくらいですね。
特に茂彦さんは人のためにさらなる人生を過ごされていらっしゃることに、頭が下がります。人のためになかなか動けないでいますので余計尊敬しています。
ですから心身お若くお元気なのですよね。
感謝しつつまだまだ元気で過ごしましょう。

投稿: tona | 2012年5月29日 (火) 15:45

鹿対策に早く狼の導入を! 懸念がある人はこのページを参照 http://app.m-cocolog.jp/t/typecast/697065/221774?page=3
http://japan-wolf.org/content/faq/

投稿: 名無し | 2013年4月20日 (土) 14:26

★名無しさま

伊豆もそうでしょうが、知床も狼がいなくなって蝦夷鹿が増えたそうです。鹿を駆除するようになったとか。

投稿: tona | 2013年4月20日 (土) 15:55

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