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2012年11月12日 (月)

峠恵子著『ニューギニア 水平垂直航海記』

テレビの「鉄道・絶景紀行」のナレーターの峠恵子さんの元気のよい話と歌が気に入って、その著書を借りてきました。
これが又、今まで読んだ中では最高に大変な旅行記なのです。
あちらの話、こちらの話で読んでいた大変な体験が1年間にわたってドドドと身に及んだのです。
三浦半島油壺からニューギニア島までの45日の航海は、半分壊れた小さなヨットで嵐に遭えば想像もしないほど揺れで酔いっ放し、それなのに3人交代(帰りは2人)で2,3時間の睡眠で起きては運転し、女性だから食事を作らねばならない。作っても食べられない。
秘境の大河を遡上、ロッククライミング、幻の犬探しなどでは、嫌になるほどの数十回の詐欺被害で人間不信になる。また寝所にはダニやノミだけでなくゴキブリが何千匹蠢き、蚊の大群に囲まれたジャングルの中で食事し、熱帯の暑さの中でシャワーさえ浴びることが出来ず、いやはやこの世の嫌なこと全部体験。
またちょっと男尊女卑的な道行者との確執は辛いものがある。その度に帰りたくなる。その他いろいろ怖い目に遭い、なんでも筆者は精神安定剤を多量服用したそうな。それでありながら、冒険という企画が目の前にちらつくと異常な好奇心が溢れ、アタックしていくそのパワーに圧倒される。
兎も角何度も死にそうになりながら無事帰還。事前のヨット操縦の勉強などにもさぞかし心血を注いだのでしょう。すべてド素人の女性が良くやったと拍手を送ってしまいました。
峠さんはシンガーソングライターで、カーペンターの歌い手として定評のある人。
筆者は当時30代はじめで、何故こんな冒険に飛び出たのか? 家族、友人、恋人何を取っても恵まれ、いつもいつも幸せの中にいた。ところがある日「このままでいいわけはない」。最大の弱点は「苦労を知らない」こと。逞しさや強さ、そういったものを持つ人間の1人になりたくて、ふと目にした探検隊の隊員募集の記事に応募したというわけです。
それにしてもこの願望を成就するにはあまりに過酷な旅でした。でもやってのけた峠さんは尋常の人ではなかった。
若さからこのように苦労して強くならなければと思ったのでしょうか。人にも寄りますが若さって凄い!
年取れば苦労がなかったにせよ、「毎日が元気で幸せでありますように」と初詣や神社仏閣にお参りする度にお願いしています。そして「いつも日本に生まれて良かった」になってしまいます。

             野原で見つけたアカザの果実 葉とともに赤いPhoto_2 
森で見つけた十両の実 1つ付けただけでなく、2つや3つ付けたのもあったPhoto_3
Photo_4
                       桜の木のこぶPhoto_5

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コメント

少々のトラブルはあった方が旅の味わいだと心得ていますが、本書のような艱難辛苦となるととうてい味わいとは言い難く、弱虫の私には羨望を超えて呆れるばかりです^^。

投稿: 佐平次 | 2012年11月13日 (火) 09:16

★佐平次さま

本当にその通り、呆れてしまいますね。
旅の途上で何らかのトラブルが身に降りかかったらもう行きたくないとなります。
大したことないのはすぐ忘れてしまうのですが。良く出かけるのに、結構弱虫です。

投稿: tona | 2012年11月13日 (火) 15:08

こんにちは。
私も自分のことを苦労知らず経験不足の甘ちゃんと思いますが、
こんなすごい状況に身を置くのはやっぱり嫌です(^^;)
一念発起して冒険するならせいぜい自給自足(ただし中途半端な)
程度でしょうか。人を刺す虫の大群と聞いただけで絶対イヤ!
トイレ事情が悪いであろうこと(多分)もイヤ!(^^;)
よくぞまぁ、一気にそこまで自分を追い込んだものですね。
しかも成し遂げてしまった。芯の強い方だったのですね。
成し遂げた後は、その経験が素晴らしい財産となっているのでしょう。

紅葉と十両の実、秋ですねぇ。
桜の垂れ下がったようなこぶは、どうしてこうなったのでしょうね。

投稿: ポージィ | 2012年11月13日 (火) 15:24

★ポージィさま、こんばんは。

お忙しいでしょうにありがとうございます。
私もこの方のように苦労したとは言えない生活を送ってきました。
でもそれだからともっと苦労を体験するべく冒険に乗り出したくない、つまり苦労はしたくないですし、避けてきました。
今の満たされた住宅条件方からはみ出すような生活は1日ならやっとという感じです。
峠さんは目的がこんなでしたから、きっと果たしたその目的を今に生かして元気に仕事もされているのでしょう。
動機も動機ですが、どんなことでも日常と変わっていれば、もの凄い闘争心を出して向かっていくのですね。

このこぶ、似ていないのにこぶとりじいさんの話を思い出してしまいました。あまりに大きいので。本当にどうしてこんなこぶができたのでしょうね。

投稿: tona | 2012年11月13日 (火) 21:13

楽したいばかりの並の人間ですから到底理解
することができません。
こういう方もおられるのですね。
しかも女性で・・・
でも危険なことは真似したくありませんし、
周囲が許しません。
きっと考え方も並ではないのでしょう。

百両と十両は見たことがありません。

投稿: matsubara | 2012年11月14日 (水) 09:31

★matubaraさま

峠さんのご両親は途中で何回も資金を送金する時、「お願いだから帰ってきておくれ」と懇願したそうです。親ならみんなそう言うでしょうね。
冒険家で山や水で命を奪われたは人の親は、もう諦めの境地なのでしょう。

十両も百両も買ってきて育てましたが、十両はとうとうなくなりました。
山の自然の中で合った環境でが植物にとって幸せですね。と思いました。

投稿: tona | 2012年11月14日 (水) 10:51

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