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2013年1月20日 (日)

シャガールのタピスリー展と「やかん」展

先日「植物は凄い」で書きました「タラヨウの葉」をさんが送ってきてくださいました。ありがとうございました。
葉の裏に早速字を書いてみました。紙と違って思うように書けません。書いてすぐには見えませんでしたが、2日くらいしたら黒ずんできました。
ああ、葉を傷つけているのだなあと思いながら書いていたのですが、傷口を黒い物質で必死に埋めていたのです。
1枚をはがきとして出そうと郵便局へ持って行ったのですが、規格外にもならなくて受け付けてもらえませんでした。多分はがきより大きくないとだめのようです。残念でした。

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昨日は展覧会の梯子をしました。

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まず向かったのが渋谷区立松濤美術館「シャガールのタピスリー展」
山下清の細かい作業にも驚いた所ですが、このタピスリーには唸ってしまいました。以前から大きなタピスリーをお城などで見て、どんなふうに、どのくらいの時間をかけて織るのかと気にはしていましたが、今回は実際に織った方の名前もあったし、知っているシャガールの絵からでしたので。
説明によれば、シャガールは1枚の絵画を完成させるために、スケッチやドローイングの他に、コラージュやタピスリー、テキスタイル、ステンドグラス、陶器といった様々な手法を用いた作品を残しているのだそうです。
油彩やリトグラフの絵画の本質を失いことなく、色彩や構図がそのままタピスリーにうつしとられ、ときにはそれはシャガールの絵画以上にシャガールを体現していると言われます。
このタピスリーを製作したのがイヴェット・コキール=フランス(1928~2005年)です。工房の織り子たちがこれを見て織る「原寸大の下絵」があったのですが、色などの細かい指示がびっしり書かれているのです。
その大きさは縦が2m~4mくらい、横が1.2~6mくらいと絵の大きさと比較出来ないほどです。まさに気が遠くなるというのはこのことか。
毛糸を絵の中の色と同じに染めるのも、どのくらい使用するかのも計算するのも大変だったでしょう。どのようにして織りあげていくのかも写真で見て、又展示されていた実際の小道具を見ただけでは、私には想像も出来ませんでした。

Photo_9次に向かったのが麻布のギリシャ大使館のお隣のギャラリーです。佐平次さんのご紹介とお奨めで惹かれて行ってきました。ありがとうございました。
粟辻早重のコレクション「やかん」展でした。人形作家だそうですが、収集したやかん120点の中から抜粋したものを、一つ一つ出どころや想い出のエピソードを添えてボックスの中に素晴らしい配置で展示されていました。
それは様々なデザイン、材質、購入先も国内だけでなく外国からのもあり、かなり骨董品的なものから現役のものまで、亡くなられた御主人にまつわるもの、歴史と思い出の詰まったやかんたちでした。
スイカの色と形のや、大きな弁当形のなど欲しくなりました。
いろいろなものを収集される方がいますが、毎日使うやかんとは!日本でもこの方だけかしら。楽しいひと時でした。

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コメント

こんにちは。
 
あ~ すごい~ タラヨウの葉を見つけて送って下さった方が(^^)
見事に字が浮かび上がりましたね。3日ほどかけてというのは
ちょっと意外でしたが、切り取られた葉も生きているんだなと
感じさせられますね。郵便局では受け付けてくれませんでしたか、残念。
応対してくれた職員さんはタラヨウのことご存知でしたか?
 
シャガールの、絵画以外の形で残された作品のことも、イヴェット・コキールさんの
タペストリーのことも知りませんでした。想像するだけでも、ほんと
気の遠くなる作業の積み重ねの上にやっと完成するのですね。
絵を見てそこからいわば設計図を起こすようなものですよね。
その観察眼にも分析にも根気にも感嘆するばかりです。世の中にはすごい人が、
自分が知らないだけで、こんなにもたくさんいるのですね。
 
やかん展も面白く拝見しました。やかんにこんなに光が当てられているとは。
でも、やかんに心惹かれる気持ちというのは分かる気がします。
 

投稿: ポージィ | 2013年1月21日 (月) 09:59

さっそく行かれたんですね。
私は心がふっくら丸くなりました。
日用品にも心があるような気持ちにさせられました。

投稿: 佐平次 | 2013年1月21日 (月) 11:40

★ポージィさま

お寺にタラヨウの木があったことを記憶していて、お寺にすぐ行って頂いてきたそうです。ありがたいことです。
字の周りが人間のかさぶたに見えてきました。
郵便局の二人の女性はタラヨウのことを知りませんでしたよ。話したら感心されてしまいました。

絵が実際にタピスリーに描かれるのですが、拡大されている寸法も色も全く同じで、こんなことが出来ることにまず驚きました。これは画材で描いたならまだ出来るかと思いますが、織っていくのですから人間の手になるものとはとても信じられないです。
ここ数年凄い人の話が大変多くて感動の人生です。(自分に感動できるものがないのが残念なのですが)

やかんに惹かれていろいろな思い出とともに生活されるなんて、いい人生を送られています。ありがとうございました。

投稿: tona | 2013年1月21日 (月) 14:51

★佐平次さま

勝手にリンクさせていただき、すみません。
お蔭さまで期待した通りのやかんたちに出会えました。
日用品に心があるということは添え書きによっても感じられ、やかんが生きているみたいでしたね。
そう思ってみますと台所あたりも愛おしく見ることが出来ます。
本当に良い展覧会でした。ありがとうございました。

投稿: tona | 2013年1月21日 (月) 14:58

渋谷区立松濤美術館へは東京に居た時
たびたび出かけました。途中に前尾繁三郎
さんの家や、都知事公舎があったのですが
それは古いもので今は改築されたでしょうね。
何しろ鈴木都知事の時代でしたから・・・

シャガールは夢のある絵ですから
タペストリーに仕上げても楽しめるでしょうね。

タラヨウが贈られてよかったですね。
郵便物は不定形のものも受け付けると
聞いていたのですが・・・
郵便料が割高でしたが、超小型のものも
届きました。

投稿: matsubara | 2013年1月22日 (火) 15:21

★matsubaraさま、こんにちは。

前尾繁三郎さんの家も都知事公舎も知りませんが、松濤は高級住宅地ですね。
渋谷区立ですから60歳以上が無料です。なかなかいい展覧会が多いです。
シャガールの絵以上にシャガールらしいということですが、タピスリーにとても似合う絵だと思います。

超小型のものが届いたそうですが、もしかしてタラヨウを知らないスタッフばかりだったから、不定形に小さいものというのを入れなかったのかしらと勘繰っています。
タラヨウの葉はそんなに大きくないそうですが、確かに120円の切手で届くとありました。

投稿: tona | 2013年1月22日 (火) 16:22

 おー、タラヨウの葉、こんなにくっきりと字が読めるとは。これだと、ほんとうに手紙として使えますね。実際に見ることができて感激です。
 数日で字が浮かび上がってくるとは、気の長いあぶりだしみたいです。
 タラヨウの手紙をもらった時は何が書いてあるか読めなくて、数日経って字が浮かんでくるなんて、物語になりそうです。

投稿: Nora | 2013年1月23日 (水) 10:16

★Noraさま

私も小さい時の雑誌の付録についていたあぶり出しを思い出していました。
昔紙が貴重だった頃、この葉が本当に使われたのでしょうか。あり得ますね。郵便でなくお使いの人が届けたのでしょうか。
想像すると楽しくなります。
葉脈があってとても書きにくかったですよ。

投稿: tona | 2013年1月23日 (水) 16:20

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