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2013年5月 5日 (日)

イギリスの肖像画

「イギリスの肖像画 ~1枚の肖像画は1冊の伝記に匹敵する~」 早稲田での今年12月までの講座のタイトルです。
中世から20世紀にかけての、イギリスを代表する肖像画(歴代国王や有力貴族、詩人、作家、芸術家、政治家)と肖像画家(ハンス・ホルバインからジョン・シガー・サージェントまで)の紹介がなされる予定。

当時からずっと絵画には序列があって
 歴史画(宗教画)
 肖像画
 風俗画
ーーーーーー
 動物画
 風景画
 生物画

19世紀になるとこれが大きく崩れることになるが、この序列を知ると時代と画家の置かれた立場など良く理解できると思う。

リチャード二世の次に早々講義に出てきたヘンリー八世。ハンス・ホルバインが描いた肖像画。16世紀は足を隠している女性に対して男性は膨張色の白いタイツ姿。これは足の長さと形を強調するためだったとか。あのルイ14世の肖像画が頭に浮かぶ。
6人のお妃のうち2人を処刑した王の冷たい目、首と顎の境目が隠され、帽子を被せて頭髪を隠す。
あごひげですが、16世紀にひげを伸ばすのが、身分が高い人のステータス・シンボルであった。肖像画を見ると薄いが、面白い形に整えられている。ホルバインが描いた当時の権勢を誇ったトマス・モアの肖像画のひげも薄く(薄いほどお洒落であった)凝っているが、処刑される前に「私の自慢のひげは切らないでください」と言って断頭台へ上ったと言う。自分の死に対してもたくまざるユーモアがあったことに驚く。これからは肖像画のひげを見るのも楽しみになった。

とまあこんな調子で1枚の肖像画から歴史、人間関係、風俗、生活等々いろいろなことを読み説いていくのです。

講師は英語英文科出身の若い女性で、出口保夫英文学者の愛弟子で『楽しいロンドンの美術館めぐり』の共著もある。
スタイル抜群、ベストドレッサーで毎週次はどんな服装で現れるか楽しみといった具合で、私は勉強しに行っているのか?と自分の頭を叩くのであるが。
『ハーバード白熱日本史教室』の北川智子氏は若干29歳から昨年まで3年間、ハーバード大学で日本史の先生をしたが、そこで「ティーチング・アワード」賞、「ベスト・ドレッサー」賞や「思い出に残る教授」賞も受ける。日本でも「ティーチング・アワード」賞は東海大のように若干あるようだが、アメリカの大学はなかなか粋である。
このような話があるので、我が先生に早稲田でのベストドレッサー賞を押したい。
先生は純粋の美しいイギリス英語の発音で心地よく英文を聞ける。博学で、ノートを見ることなく、例えばプランタジネット朝8代をすらすら板書し、美術史論も滔々と述べるのである。
今まで続いてきた講義でたくさんのファンがいて教室は活気に溢れている。

Photo
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                 今朝の僅かなソラマメの収穫Photo_3

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コメント

ユーチュウブで拝見しました。
北川智子さんの動画が何度も見られている
ということは今をときめく人気講師という
ことですね。
映像も素晴らしかったのですが、本人の
講義を聞かれてよかったですね。
才色兼備とはこういう人のことを言うので
すね。
別世界の人です。

投稿: matsubara | 2013年5月 6日 (月) 09:43

座学をしてこんどは実地に世界の名画をみる。
最高!
マンモスというあだ名の高校時代の先生を思い出しました。
凡そ、汚かったなあ^^。

投稿: 佐平次 | 2013年5月 6日 (月) 11:38

★matsubaraさま

早稲田の講座の先生は齊藤貴子さんです。
今年40歳でしょうか。この年齢の人でも若いと自分と比較していいます。
この先生の講義をずっと聞こうと思いました。

北川智子さんは『世界基準で夢をかなえる私の勉強法』と言う本で知りました。『ハーバード白熱日本史教室』は図書館に予約しました。
ユーチュウブでは和服を着た姿も美しく、絵もピアノもスケートも出来るという万能の方です。
その猛烈な勉強ぶりと、15年も外国生活(米・英)をしていてあの食事にも耐えそれでいながら若いから当然でしょうが、健康なのですね。驚くべき人です。

投稿: tona | 2013年5月 6日 (月) 16:18

★佐平次さま

お蔭さまです。今度ロンドンでじっくり美術館巡りをするのが夢です。
マンモス先生、そんなに印象に残るほど汚かったのですか!私は汚い先生はいなかったですが、個性豊かな先生を数人思い出します。

投稿: tona | 2013年5月 6日 (月) 16:22

楽しい夢のあるお話ですね。
大学では素晴らしい勉強をされているのですね。肖像画が一冊の伝記に匹敵するという、深いお話に興味を覚えました。

今や女性の時代ですね。女性が能力を隠して生きていくというのはあまりにもったいない話です。感性を生かして世界に羽ばたくことがこれからの流れでしょうか。

凄いことを知らされた感じですね。本気になって女性が頑張れば日本にとってどれだけ心強い事かと・・。
勿論、男性の侍の登場が望まれます。北川智子さんには納得です。

投稿: macchanny | 2013年5月 6日 (月) 20:12

★macchannyさま

この講座は本当に面白くて毎週楽しみです。
顔は性格から身分から実に様々なことがわかるのですね。意外性と言うこともあるでしょうけれども、長い間に刻み込まれるものはその人の半生や一生を表しているようです。
昔自分顔に責任を持て・・・なんて言う言葉があります。

女性が昔は想像も出来ない分野に羽ばたいていますね。北川智子さんにはもうびっくりの連続です。
男性の侍、そうですよね。何とかして登場してもらいたいです。

投稿: tona | 2013年5月 6日 (月) 21:31

こんにちは。ご無沙汰しました。
お庭のお花たちがとっても素適に咲いていますね。
モッコウバラの見事さにもうっとりしました。
 

素適な講師の方の面白い講座を受講されたのですね。
北川智子さん、まだお若いのにこれだけの活躍、この先も
とても楽しみな方なのですね。写真も拝見してきましたが
容姿も素適。才色兼備でファッションセンスも素晴らしいと
あっては、姿を拝見するだけでもワクワクしますね。
そのうえ、講座の内容も面白いとあっては時間が短く感じられそう。
肖像画の向こうにこんなに色々なことが見てとれること、
初めて知りました。男性の白いタイツにはそんな意味があったとは…
あごひげはあるべきだけど濃すぎてはいけないとか、色々面白いですね。
襞ひだカラーやレースの襟、女性のスカートの膨らみや結い上げた髪の高さ
などなど、それぞれの時代にそれぞれの背景があるのでしょうね。
楽しませていただきました。

投稿: ポージィ | 2013年5月 8日 (水) 10:10

★ポージィさま 

大変書き方がまずくて失礼しました。
早稲田の先生は齊藤貴子先生で、北川智子氏のように素敵なのでベストドレッサー賞があったら差し上げたいなあと思った次第です。
毎週教え方も上手いし若き研究者に拍手です。
昨日はエリザベス一世でしたが、宗教的政治的背景の他に映画『エリザベス』を観て服装などのカルチャーも受けました。服装は肖像画に忠実に従っています。再び観るときは観点が全然違って興味深く観られそうです。
本当に髪形一つとっても凄いですね。江戸時代の浮世絵の髪の結い方にも感心しますが。

今はモッコウバラの掃除に追われています。
ありがとうございました。

投稿: tona | 2013年5月 8日 (水) 11:44

 絵画のことは詳しくは解らないけど、
肖像画と言うものは、 確かにその時代の流行があって、見ることによって、時代、歴史がわかります。

 海外で、沢山の肖像画や、宗教画を見ましたが、その時代、雰囲気身分によって服装が違います。

 男性の白いタイツに顔の髭、帽子など総てがその人のステータス・シンボルだったのですね。
 どの時代も、自分をよりよく見せる人間の欲望は同じですね。
 
 専門の講師の講義を聞くことは、薀蓄が高められていいですね。

投稿: 夢閑人 | 2013年5月 9日 (木) 11:17

★夢閑人さま

そうですね。
宗教画や肖像画、風俗画からその時代の服装がよくわかります。
また外国でのパレードで色彩もデザインも、よくこんな昔に、ミシンもない時代に作ったと感心するのが多いです。

人間は大体女性の方が着飾って、化粧して良く見せようとしますが、あの時代、男性は凄くステイタスをアピールしたのですね。
このあと、肖像画の男性のひげが気になります。

自分が好きなことの講義は確かに面白くて、居眠りすることなく熱心になっていきます。
覚えが悪くなりましので、復習は心がけています。
コメントありがとうございました。

投稿: tona | 2013年5月 9日 (木) 16:27

「一枚の肖像画は一冊の伝記に匹敵」ですか?
絵画にも序列があるとは驚くばかりです。
そして画家の置かれた立場も分かるとは・・・。
講師がスタイル抜群、ベストドレッサーですか?
なんだか、楽しそうな雰囲気ですね。
tonaさんのブログはとにかく内容が濃いので、
読みごたえもあるし、とにかく面白くためになります。

投稿: 茂彦 | 2013年5月11日 (土) 12:07

★茂彦さま

宗教画から静物や景色などに絵が変わっていったとき、画家は非難されたり苦しい想いをしたわけです。
昔は宗教画の注文を受ければ生活が成り立っていましたが、それだけではだめで肖像画で身を立てたそうですね。
画家としては一番は王様にお仕え出来ることでしたが、なかなか競争が激しかったでしょう。
嬉しいお言葉とてもとても感謝です。
ありがとうございました。

投稿: tona | 2013年5月11日 (土) 12:56

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