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2013年7月22日 (月)

江戸東京博物館で

この博物館では新収蔵品を「市民からのおくりもの」というタイトルで公開していますが、今年・2013年展が8月3日から9月1日まで開催されるとのこと。
紹介される中で面白いのが

Photo [寄席文字の家元コレクション]

まだ1回しか行ったことのない寄席ですが、寄席文字に家元があったなんて。
寄席文字とは寄席の看板やポスターなどに使われる独特の文字で、家元は橘家。このビラは橘右近(1903~1995)が収集した中の1つ、三遊亭圓朝が明治5年、芝の春日で出演した時ので、初代ビラ清の作だそうです。
寄席文字や歌舞伎の芝居文字や相撲の相撲字などを江戸文字と呼ぶのだとか。各々家元の流派があります。


Photo_2
[擬宝珠]

1659年制作の江戸城本丸大手門の橋などに据えられたもの。浅草の鋳物師の渡辺父子が制作した。擬宝珠を作る人が鋳物師だったこと、改めて知りました。味のある擬宝珠を橋で見かけたらよく眺めるつもりです。

[ウズラの鳴き声品評会図] ー鶉会之図屏風ー
今まで鶉の鳴き声を聞いたことがなかったですが、もう室町時代から鑑賞用に飼育されていたそうで、江戸時代には武家から町人まで愛好者が広まって屏風絵のように鶉会が催された。
サイトで聞いてみたらなるほど鳴き声が美しく「ゴキッチョウ・ご吉兆」と聞こえるような気がしました。風流だったのですね。現代ではないのでしょうね?

Photo_4 Photo_5「ファインバーグ・コレクション展」
7月15日に終わってしまったのですが、12日に滑りこみみたいに行ってきました。江戸絵画の分類の復習ができ、私の頭の中で少し整理できたというところです。
先日行った「クラーク・コレクション」もそうですが、富裕なアメリカ人のコレクション展。化学者で実業家のファインバーグ氏はメリーランド州在住で、一代で蒐集した江戸絵画を中心とする日本美術のコレクションです。アメリカ人の江戸の絵画に対しての眼識の高さに脱帽です。
狩野派や土佐派はなく、民間画派の肉筆画です。よくもこんなに集めたものです。
(1)琳派・・・俵屋宗達、尾形光琳、酒井抱一、鈴木基一。TVで紹介されていた鈴木基一のチラシ裏にある鶴の絵が秀逸。素晴らしい!
(2)文人画・・・池大雅、与謝蕪村、谷文晁。中国文化へのあこがれから登場した画。池大雅の奥さんの池玉蘭の絵「風竹図扇面」がなかなかです。
(3)丸山四条派・・・丸山応挙、森狙仙など。写実的かつ装飾的な画風。チラシ表の丸山応挙の「孔雀牡丹図」がきらびやか。森狙仙の猿が好き。
(4)奇想派・・・伊藤若冲、曽我蕭白、長沢蘆雪。この人たちの絵は何度見ても楽しい。
(5)浮世絵・・・菱川師宣、葛飾北斎。


Photo_7 Photo_8 「谷文晁」展:サントリー美術館 8月25日まで

谷文晁は名前は知っていてもどんな絵を描いた人?1枚も思い浮かばない、何とも捉えどころない画家。↑の展覧会では2枚出品されていたのですが。
狩野派、土佐派、丸山四条派、洋風画まで学び、各画法の折衷に努めて一家をなした巨匠だそうだ。
親しく交わった人が松平定信、木村兼葭堂で、渡辺崋山など門人多数、知識人・教養人として群を抜いていた。
豪華絢爛な絵もあれば、墨絵あり、仏画あり、荒い筆跡があると思えば、凄く細かいタッチの絵と変化に富んでいます。これが谷文晁と言えるのがないけれど、「富士山図屏風」がよろしい。江戸人も富士山が好きだったのです。そのお蔭でこの度富士山が世界遺産になったのですから。

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コメント

世界旅行ばかりでなく国内美術展にも旺盛な活動、すごいですね。
私は美術館このところご無沙汰です。

投稿: 佐平次 | 2013年7月23日 (火) 10:43

こんにちは
 

たくさんの美術を鑑賞されましたね!
江戸東京博物館で開催される「市民からのおくりもの」展
というのは、個人蔵のものを期間限定で公開するという
ものなのでしょうか。そうだとすると、思わぬ掘り出し物の
とても珍しいものが登場することもありそうですね。
 

鶉の鳴き声品評会なんていうのも開かれていたのですね。
鶉といったら卵をもらうものとしか知りませんでしたが、
かっては観賞用として飼育され、鳴き声も楽しんでいたとは。
眼からうろこが落ちました。
 

投稿: ポージィ | 2013年7月23日 (火) 11:24

★佐平次さま

ここ数年いい美術展が目白押しです、
今年は半年で15の美術展に行きました。
そういえば佐平次さんはご無沙汰でしたか。
でも歩いていらっしゃるので、体にはずっといい筈です。よい習慣ですね!

投稿: tona | 2013年7月23日 (火) 19:08

★ポージィさま

「市民からのおくり物展」は博物館が昨年買い求めた物で、市民というのは江戸市民の意味かと思われます。江戸市民がこのように遊んだり、造り出したりしたものです。
昨年のもなかなかですね。

江戸時代はかなり余裕のある町民もいたのですね。こんな品評会があったそうで鶉が入った籠を持ったたくさんの人が一部屋に集って楽しんでいる屏風が今度見られます。
検索したら今も鶉を飼っている人はいるようです。ありがとうございました。

投稿: tona | 2013年7月23日 (火) 19:22

江戸東京博物館は東京にいた頃何度か行きましたが
いろいろ催し物もあるのですね。
次から次へと展示も増やされていくようですし・・・

谷文晁だと思って買い求めた襖絵の一部でしたが
やはりニセでしょうね。あまり高くなかったですし・・・
あの長屋門の部屋に飾っていました。
あの時説明すればよかったですね。
筆の勢いにつられて買いましたが、自信がなくて
人様にはあまり言いません。

投稿: matsubara | 2013年7月23日 (火) 20:30

★matsubaraさま

特別展と常設展がいくつかありまして、両方見るのは体力がいります。
こうして毎年収蔵品が増えるのですね。
そういえば、あの長屋門の中のお品もこのような収蔵品と同じような価値があるわけで、何処かのお屋敷が売りに出したのもあるのでしょうか。
まあ!谷文晁の襖絵ですか。お買いになるのも難しかったでしょうね。
実際にいろいろな画風があるのでなかなか難しい画家ですね。
せっかく行ったのですがこれぞ谷文晁というのがつかめませんでした。

投稿: tona | 2013年7月23日 (火) 21:01

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