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2013年9月 5日 (木)

「大野麥風」展と「浮世絵Floating World」展

花が咲く前にとって食べてしまう茗荷の花をじっくり眺めたら、蕊も見事な美しい花でした。

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354x5002_354x500_3●「大野麥風」展 於:東京ステーションギャラリー
今年2度行った水族館の続きのような絵画展です。(9月23日まで)
まるで写真のように細部までこだわって描いた魚介類が写真以上にリアルに絵で紹介されています。それも木版画だから目が点になるほどのびっくり仰天の絵です。
『大日本魚類画集』全72点やその原画、摺り見本などの他、国内外の風景、愛らしい小動物などが展示されています。
麥風(1888~1976)は洋画から日本画に転向した人。水族館だけでは飽き足らず、和歌浦沖で潜水艇に乗り、魚の生態を観察したそうだ。
同時に、麥風に先駆けて、江戸時代に本草学を学び、博物学視点で描いた栗本丹洲や高木春山の魚類作品、奈良坂源一郎、平瀬與一郎の魚介・甲殻類が細密、色彩豊かに表現されている絵も展示されている。 
ステーションギャラリーもやっと作品リストが置かれるようになりました。残るは森美術館。

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354x500_2354x500_3●三菱一号館美術館では「浮世絵 Floating World」~珠玉の斎藤コレクション~ 第3期 9月8日まで

元参議院議員で現在、川崎・砂子の里資料館館長の斎藤文夫氏が長年にわたって収集してきた膨大な数の浮世絵のうち、500余点を3期に分けて江戸から明治まで、浮世絵の誕生から爛熟に至る全貌を展示したものだ。
今回3期目についてHPから抜粋です。

「浮世絵はどの時代においても、最先端の風俗を好奇心の赴くまま新奇な趣向に彩って描いてきました。
幕末から明治にかけて激動の時代、浮世絵は時代の鏡としてジャーナリスティックな側面を帯びることになります。
海外からの脅威を受けて幕藩体制が崩壊し、新しい国家の成立していくこの時代、横浜絵における開化の風物、ガス灯、洋風建築、鉄道、洋装の美人など新しい風俗が取材されました。
そんな中で明治9年(1876)から小林清親が東京の名所を描いたシリーズは、夕陽や街灯など時間や状況に応じた光の変化を微妙な陰影によって描き出し「光線画」と呼ばれました。
これらの作品は近代化する東京の姿の裏に、江戸へのノスタルジーをにじませています。」
国芳のあのスカイツリーを思わせる絵「東都三ッ股の図」の右側で煙が上がっているのは船底についた貝殻などを焼いているからだそうだ。(ちらし裏側の煙が上がっている絵)

北斎、国芳、広重、そして小林清親らの横浜絵や新橋停車場など都内各地の明治初期の当時の活気が伝わってくるような絵の数々、この明治初期あたりはあまり見なかったのでかなり印象に残りました。

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コメント

おはようございます
 

茗荷の実物は、お店で売られているものしか見た事がない私。
茗荷の花の儚げな美しさは、いつか生で見てみたいと憧れがあります。
透明感がありますね。
 

大野麥風という画家、またまた知らない方です。
この方の魚の作品は、なんと木版画なのですか!?
版画で、これほどの色の暈しも表現できるものなのですね。
驚きました。素晴らしい技術ですね。彫りも刷りも。
生き生きと描かれているのは、徹底した観察によるのですね。
 

知らないことが山のようにあります。それらの一端を、こうして
居ながらにして見せていただけることに感謝です。

投稿: ポージィ | 2013年9月 6日 (金) 09:43

★ポージィさま

いつもありがとうございます。

茗荷畑は小さいのにうっそうとして、その下でもう花を咲かせてしまった茗荷を見るのも蚊に喰われながらです。

私も大野麥風展の人々を誰も知りませんでした。
徹底した観察で描かれた魚たちの原画が原画以上に版画で表現されるのが信じられません。
江戸時代から続いている版画技術、彫と摺りは素晴らしいもので、映像で過程を何度見てもまだ理解できません。第一何度も色を重ねていくのに、紙がずれて絵がちぐはぐなんて言うことがないのですから驚きます。また、魚と同じ色がどうして出せるのでしょう?不思議の連続です。

windows8はとても評判がよくないそうです。
xpは評判よく、7は許容範囲で8はタブレット向きと娘が言っていました。それにしても毎日不具合が出て闘っています。

投稿: tona | 2013年9月 6日 (金) 15:39

こんばんは (◎´∀`)ノ
大野麥風…、初めて聞く名前の画家さんです。
子供のころ切手収集を趣味にしていたのですが、その中に『魚介シリーズ』がありました。もしかしたらそのシリーズの切手のデザイン、「この画家の方の絵かも?」とふと思いました。
浮世絵も、やはり切手から少し覚えました。
美術や芸術にはてんで疎いのですが、子供のころの切手収集趣味で得た雑学(?)は、今も覚えています。

投稿: 慕辺未行 | 2013年9月 7日 (土) 00:14

★慕辺未行さま

大野麥風ほか私も知らなかったのですよ。
切手収集が趣味のお一つなんですね。
娘も少しの間やっていました。奥が広いですよね。
切手から覚えることも多いそうで、なかなか良い趣味です。
年に1,2回ほど記念切手を買いますが、確かにこの切手からいろいろなことを知ることができます。
魚介シリーズそうかもしれませんね。
面白いコメントありがとうございました。

投稿: tona | 2013年9月 7日 (土) 10:28

茗荷は毎年収穫しますが、花の美しさを
撮ろうとしても落葉の中から咲きますので
写真がこんなに綺麗に撮れません。
バックもきれいに撮れましたね。

大野麥風という画家は初めて耳にします。
まだ知らない画家がたくさんあると
思います。

投稿: matsubara | 2013年9月 7日 (土) 15:57

★matsubaraさま

いつもありがとうございます。
今年は茗荷が豊作でした。
暗いところに目立たないで咲いている茗荷の花です。
とても撮れないので摘んで撮りました。

大野麥風や同じような絵を描いた人たち、誰一人知りませんでした。
浮世絵作家も有名な人はだいぶ知ったのですが、まだまだその弟子など知らない人がいっぱいでした。

投稿: tona | 2013年9月 7日 (土) 21:18

 tonaさん、こんばんは。
 どちらも気になっていた展覧会ですが、tonaさんの記事を読んで、ますます行きたくなりました。
 三菱の方はもう行けないと思いますが、東京駅の方は、チャンスがあれば行ってみたいと思います。
 tonaさんの記事にもありますが、明治の浮世絵には、すばらしいものが多いですよね。
 明治時代にも、多くの浮世絵が描かれていたことを知った時には意外な気がしましたが、すでに写真がある時代なのにも係らず、写真に負けずに当時の空気を伝えてくれているように思います。

投稿: Nora | 2013年9月 7日 (土) 22:12

★Noraさま

明治時代に浮世絵というのを私も知ってとても意外な感じでした。描かれる内容は江戸時代と違いますが、長年の伝統を延長にある作品群は見ごたえありました。
そして幕藩体制が崩れ、内戦で疲弊していたと思われるのに、汽車はすぐ走り、西洋チックな建物がどんどん建って、たくさんの人々が行きかう様子は、とても活気に満ちていて明治初期の意外な面を絵で紹介された感じです。
麥風の緻密な絵にはただただ感動です。それというのも版画だからです。

投稿: tona | 2013年9月 8日 (日) 08:03

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