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2013年12月23日 (月)

『新島八重の茶事記』筒井紘一著

ドラマの最終回で母親を訪ねたあと、お茶の稽古に行く様子が映されていました。
46歳で襄を看取ったのち、2年後には敬愛していた兄を、その4年後には心の支えの母と姑を亡くした。
しかし八重さんは喪失感にもめげずに、襄亡き3か月後には日本赤十字社の正社員になり、4年後の日清戦争では篤志看護婦として傷病兵の救護活動に参加する。
と同時に裏千家に入門する。孤独になった八重を支えたのは茶の湯だった。一心に稽古に打ち込み、その修業はすさまじい。4年間ですべての許状を与えられるというスピードは一種異様なものだったという。
江戸時代までは男だけがたしなんだ茶道も幕末、明治初期には衰え、再興したのが女性たちであった。その一人が八重だったわけで、同志社などたくさんの人脈を持ち、学校に茶道部を置き、自らも茶道の指導者となって広めっていった。

著者は書いている:茶道とは八重がそうであったように、精一杯職場で働き、あるいは家庭を支えてきた女性が、別の世界にも自分の興味関心を広げていく。茶道は自分を新たに鍛える道でもある。それによって知識を蓄え、多くの友人を持ち、より人生を豊かにしていくことができる。八重が歩んだ道は、多くの女性たちの眼の前にも広がっているのである、と。
学生時代に茶道を習っていてその後は御無沙汰の私も、確かに茶道は、日本の伝統に関するあらゆる知識が必要であると実感します。着物、焼き物、塗り物、花、書道、歌、建築、造園などの他、歴史にも精通することが要求され、茶道の心を学んでいくとその奥深さは計り知れません。
お金もかかります。

八重さんは88歳で亡くなる前日まで元気に茶会に出席し、帰宅後急に体調を崩し、翌日急性胆のう炎のため自宅で永眠されたそうで、まさしく理想的大往生の人でした。

ベコニアの花をじっくり観察したことがなかったのですが、雌花を発見。
雌花は花弁が5枚。殆ど見られません。420x396

 
                    雄花は花弁が4枚420x378

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コメント

学生時代に「茶の湯」など読んで茶をやろう、いずれやろう、と思ったこともあります。
ついにいずれはこなかったなあ。

投稿: 佐平次 | 2013年12月24日 (火) 10:49

★佐平次さま

まあ、そうだったのですか。
~道は長続きさせるのは大変です。つっこんだだけではやらないのと同じでした。
他の国にない茶道は理解されにくいでしょうが世界に誇れますね。

投稿: tona | 2013年12月24日 (火) 12:30

4年間で全部マスターとは信じられないです。
まずお茶の先生は平手前の基礎を一年も
二年も教え、次に進まれません。
それを乗り越えて超スピードとは
先生も生徒も並の人ではなかったのですね。

ベゴニアは全部4枚の花弁と思っていました。
雌花の事は、初めて聞きました。

投稿: matsubara | 2013年12月24日 (火) 14:15

新島八重さんの茶道修業はそんなにも短期間に多くを学び極める
ものだったのですか。すおいですね。
いちど始めたことを途中でやめることなく、とことん追求する、
ドラマの中でもそういういき方が描かれていましたね。
八重さんは、決然と前へ進み続けることで辛い別れをも
乗り超えていったのかもしれませんね。
 

戦国時代から江戸時代にかけて、茶道といえば男性のものの
イメージが強かったのが、今では習うのは女性が多いのは
どこでどう変わったのかと思っていたのが、今日のtonaさんの
記事を拝見してストンと腑に落ちました。
 

ベゴニアの花は、私もじっくり見たことがありません。
雌花と雄花、両方発見なさいましたね。
しべの様子は、雌花はモコモコ雄花はスッキリなんですね。
雌花のモコモコを可愛く感じました。

投稿: ポージィ | 2013年12月24日 (火) 16:57

★matsubaraさま

私は学生時代、同じところばかりで平手前を少ししかやらないうちに終わってしまいました。
八重さんは当時映像や本もなかったので、帰宅後稽古の内容を細かく書いています。一部が本に載っていました。
異例のスピードだそうで熱心な様子も想像すらできません。

ベコニアの花を眺めていたら2種類あることに気が付きました。調べたら雌雄あったのです。

投稿: tona | 2013年12月24日 (火) 19:58

★ポージィさま

ドラマでは鉄砲を学ぶことをあきらめずに極めましたね。
和歌も書道も縫い物も剣道もです。京都に行ってからは英語、蘭学も極めたらしいです。洋装に洋食も。そして最後が看護婦と茶道だったわけですね。
どんなつらいこともこうしたことで乗り越えていくなんていろいろ教えられ、励みになります。

茶道が女性に広まったことを、私もこの本で知りました。

ベコニアのしべ、言われてみますと違うのですね。雌花のしべのモコモコ、可愛いです!ありがとうございました。

投稿: tona | 2013年12月24日 (火) 20:07

>精一杯職場で働き、あるいは家庭を支えてきた女性が、別の世界にも自分の興味関心を広げていく

結局、勤勉な人には道が開き、怠け者には開かないということでしょうね。
怠惰な私には耳が痛いです。

投稿: zooey | 2013年12月25日 (水) 09:51

★zooeyさま

この10年もっと怠惰な生活を続けている私こそ該当します。
さはさりながら現代は違ってきていると思います。
こういった形で打ち込めるものが多様化していて、興味関心はそれこそ毎日のようにこんなのありと驚くような勢いで押しかけてきます。
zooeyさまの英語が堪能で国際交流に貢献されていらっしゃることに羨望の念さえ覚えます。

投稿: tona | 2013年12月25日 (水) 16:01

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