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2014年3月13日 (木)

『日本人の味覚は世界一』鈴木隆一

『日本人の味覚は世界一』~「旨味」のわかる驚異の味覚はどこからきたか~ 鈴木隆一著

4基本味に旨味が加わったのはなんと2000年だそうだ。アメリカで舌で旨味を感知する受容体が発見されたからだ。
旨味調味料であるグルタミン酸ナトリウム(昆布の旨味)もイノシン酸ナトリウム(鰹節の旨味)も日本人が発見した。
日本人だけ昆布や鰹節でだしをとってきた。元を辿ると魚介類の海洋資源が豊富で、動物性タンパクに不足がなかったことや、日本が農耕に適した風土であったこと。また大陸からの距離があったために牧畜がそのまま伝わらなく、またその必要性を感じなかった。それが日本人が他の大陸にある国々とは異なる食経験を持ち、異なる味覚を持つ要因となった。
海洋資源というと鰹にカビを生えさせて鰹節を作ってしまったことに驚く。魚だけにとどまらず、seaweed(海の雑草)と呼ばれる海藻を食べるのも世界的には驚異だ。スコットランド、アイルランド、チリなどで一部食べられるだけだ。
昆布を乾燥してだしをとるのも大した知恵だ。奇跡的に日本人だけが旨味を感じる力を持ったというのも、日本食特有の「だしをとる文化」があったからだ。それも水が軟水だから素材からだしを抽出しやすかったというおまけまでつく。

日本には四季があるため、季節によって異なる食材が採れ、食材が豊富であるため、材料そのものの味を引き出すという料理法が発達し、香辛料を多用することなく、日本人の味覚に大きな影響を与えてきたわけである。
それに比較して他の国では辛味が珍重される。辛味は厳格にいうと味覚でなく触覚・痛覚だそうだ。
また世界の大半の肉食の国や暑い国においては、歴史上の面でも香辛料やハーブを活用しているので日本とは大いに異なる。

近頃、味覚力を鍛えられた外人にも日本食がブームとなり(外国での一部の外国人によるインチキ日本食は残念だが)、健康にも和食が一番ということで、世界文化遺産にもなったこととも相まって私たちの誇りにもなった。こんな国に生まれて住んでありがたいことです。
研ぎ澄まされた味覚を子孫にも伝えて、インチキ食品には騙されないようにしたいです。

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コメント

おはようございます
今日も暖かさが続いていますね。お天気が荒れ模様になるそうなのが
残念ですけれど、暖かいとホッとします。血圧にもいいですよね。
 

日本食の「旨味」が生まれたのにはこのような条件があったから、と
納得の思いで拝見しました。
日本人が日常自然に味わっている旨味が、ついに他の国々の方にも
認められるようになったのですね。でも、つい最近になってやっと、
というのがちょっと驚きでもありますが、嬉しくもあります。
ただ、せっかく世界文化遺産に指定された日本食なのに、
とうの日本人の日本食離れが起きているのですよね。
かくいう私も、丁寧にだしをとるといった和食作りはしていないのが現状。
もっと見直していかなくちゃとも大切にしたいとも思います。
 

投稿: ポージィ | 2014年3月13日 (木) 09:23

tonaさま
最近になって「旨み」の話をずいぶん耳にするようになりましたね。先日テレビのある番組で日本の出汁について話していたなかで、日本の水の硬度が低いことが関係していると言っていました。水の硬度の高い地域では日本式の出汁の取り方は使えないとか聞きました。

投稿: evergrn | 2014年3月13日 (木) 11:03

★ポージィさま

こんにちは。
今頃はそちらは風雨が強くなっているのでしょうね。
一雨ごとに春、そろそろ寒さは終わりになりそうで、血圧にいいですね。私は薬常用者になってしまったのがとても残念ですが、世の中には多いそうです。

和食はうっかりすると塩分過剰になってしまってよくないですね。
日本の国土で日本食が出来上がったのも必然であり、奇跡のようでもあります。
こんなに美味しい味を知っているがために、外国の大味がずっと続くと耐えられなくなってしまうので、外国に永住はできません。帰化なんかしてしまう人はすべての面で出来が違うのですね。
私はちゃんとだしを取らないで、だしを取って醤油で調味した製品を使うようになりました。
まだまだちゃんとだしを取っている人が周りにはたくさんいますがね。
味の面だけでなく食品や料理で世界一の国に住んでいて幸せです。ありがとうございました。

投稿: tona | 2014年3月13日 (木) 15:37

★evergrnさま

まあ、日本にも水の硬度が高いところがあるのですか。
それは日本人でありながら気の毒なことです。
また残念なのは出汁の旨みを知らない人も増えていることです。家庭それぞれですが、きちんとした食生活を伝えていきたいです。せっかく日本に生まれたのですから。
ありがとうございました。

投稿: tona | 2014年3月13日 (木) 15:42

こんばんは (◎´∀`)ノ
大いに納得です。
鰹や昆布など、ダシを取るところから日本食が始まりますよね。
お味噌汁、肉じゃが、おでん…この季節どれほどこれらのダシを使った料理を作ることか?!
古の時代の日本人に感謝です。このような素晴らしい食文化を作ってくれて!
と言いつつ私は、香辛料やハーブを使った料理も大好きです。
でもやっぱり和食が一番 (^_^)ニコッ!

投稿: 慕辺未行 | 2014年3月13日 (木) 23:40

こんばんは。
日本人の舌は繊細ですよね。
ましてや味覚は小さいころから本物を味わってこそ培われるもののように思います。
鰹節出汁などを使って焼いた「だし巻き卵」などは母が作ってくれたので私の作るだし巻き卵焼きは息子たち家族にも大好評です。

やはり板前さんなども代々継いでいるお店のものはお味が違いますものね。

今の子供たちはお惣菜屋で買った洋が主の食生活をしていたりする家庭も多いのでだんだん和の本物が失われてゆく気がします。

若いお母さんたちも和食を見直して子供たちに伝えていってほしいですね。

投稿: アザミの歌 | 2014年3月14日 (金) 00:12

★慕辺未行さま

おはようございますhappy01
私も大いに納得した次第です。
もし昆布や鰹節がなかったら、他の国と少し同じようになっていたかもしれません。
若いころは洋風料理、香辛料、ハーブの効いた料理は喜んでいただきました。
今もボルシチやスープだけは大歓迎です。
つまり旨味を堪能しているわけですね。
ありがたい日本ですね。
いろいろ懸念事項が増えましたが、感謝して生きていきたいです。
ありがとうございました。

投稿: tona | 2014年3月14日 (金) 08:18

★アザミの歌さま

おはようございますheart02
全くおっしゃる通りですね。
小さい時からジャンクフードで育った子供は旨みを知る由もありません。
アザミの歌さんの「だし巻き卵」はさぞやと思います。私もご相伴にあずかりたいくらいです。お孫さんまで伝わっていったでしょう。
美味しいお店も全くこの精神を通しているから感動するのですね。
時々そうしたお店にも出かけることがいいことだと思います。
そして食生活の大切さは社会の健全化にも貢献すると思うのです。ありがとうございました。

投稿: tona | 2014年3月14日 (金) 08:28

日本料理の決め手はダシであることに今頃
気づきました。美味しさの源ですね。

イギリスやアメリカの料理はまずくてなぜ
フランスやイタリアは美味しいのかしら
という質問にアメリカのガイドが教えてくれた
ことはキリスト教でもカトリックとプロテスタント
で説明出来るとしていましたが、いまいち
納得できない面があります。

ダシですとはっきり説明がつきますね。

投稿: matsubara | 2014年3月14日 (金) 12:57

★matsubaraさま

こんばんはlovely

アメリカのガイドさんのお話、面白いですが、?ですね。
和風のだしが味わえて美味しいと感じる舌を持ち合わせて幸いでした。
いろいろな素材をどれだけこれまで味わってきたことか、ありがたいですね。
外国へ行くと日本はアレンジも天才だと感じます。
ありがとうございました。

投稿: tona | 2014年3月14日 (金) 20:25

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