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2015年12月 3日 (木)

川口マーン恵美著『住んでみたヨーロッパ 9勝1敗で日本の勝ち』

『住んでみたドイツ 8勝2敗で日本の勝ち』の続編かな。ヨーロッパ全体だともっと分が悪くなっている。
日本に住んでいればいるで、汚いし、賄賂が後を絶たないし、毎日のように殺人事件が起こるし、気味の悪い人が多くなったし、人をだます詐欺グループが後を絶たないし、そして政治はまるで独裁政治の観をなしてきたし、高齢者の増加で病人の受け皿が追い付かず、介護に携わる人も不足していく。自然災害はヨーロッパに比べたら、地震、火山爆発、ゲリラ豪雨・土砂災害、竜巻、台風災害など多い。しかしこんなことは問題にならないで、外国から帰ってくるといろいろな面で実に暮らしやすい、ありがたい国とわかる。おもてなしに現れるサービス業の温かい心遣いは他の国と随分違うと思う。
そのヨーロッパも今大変な事態を招いているのが難民のこと。かの地でも受け入れ賛否両論は政治だけでなく、経費負担も多く、一緒に生活することになる住民との摩擦も大変なものと聞く。

さて川口さんの住んでいるドイツをはじめ、出かけて行ったヨーロッパ各地ではどんなことを感じ、日本と比べるとどうなのかが本書だ。

宗教に関して大変だ。世界三大宗教はキリスト教、イスラム教、仏教だが、キリスト教とイスラム教は原理主義が存在する。原理主義は自分たちの信じる宗教以外は正しくなく、悪であると決めつける。悪は是正されるか、さむなくば駆逐されなければならない。正しい宗教に改宗しない者は殺しても良い。極端な話「そうすることによって神は喜ばれる」という思想。
政教分離が行われていれば宗教戦争も起きなかった。日本はその点、神様でも仏様でも自由だった。

びっくりした話:今もドイツの各州は1803年からずっと教会に多額の賠償金を払っているそうだ。それはナポレオンが領地を奪ってしまったので、領地を失った世俗領主が、教会所有の領地を住民もろとも没収してしまったのだ。そこで横取りした領主がその後教会に賠償金を支払うことにした。それが21世紀の今も引きずっていて、州税で約580億円払われている。過去120年間ずっと。また教会に属している人はその所得税のほぼ9%の教会税を支払わなければならない。
2011年、教会税の収入はプロテスタントが43億8000ユーロ、カトリックが49億1800万ユーロだ。これはほとんどが聖職者の給料や年金になるとのことだ。

ヨーロッパは泥棒天国。凄いのは寝ている間に枕元の携帯もバッグも盗まれるということ。
音楽体育の日本の教育は優秀。リズム感も音楽的才能もヨーロッパが優れているとは言えない。
あの世界的福祉国家、女性が活躍する、まるで天国のような北欧ノルウェーは意外や日本よりいろいろ不便だし不便をこよなく愛するのだ。
フランスの闘牛が日本のイルカ漁に反撃。これは日本が分が悪いのか?
ケルンの地下鉄工事で教会が斜塔、ベルリン新空港がいつまでたっても完成しない。・・・あのドイツで何故?
日本の100倍ひどいヨーロッパの食品偽装・・・これにはびっくり
歴史の忘却の仕方がヨーロッパとアジアで違い、特に日本は特殊。中国・韓国は問題外なくらい違う。川口さんは実に歯切れよく中国、韓国について語る。この部分が日本の負けか?
ヨーロッパ人の奴隷制度の問題。日本にはなかった。
歌舞伎とオペラを比べる。
同性愛者が英雄になるヨーロッパ。日本とはだいぶ違うようだ。
劣化するウィーン・パリ・フランクフルトVS.進化する東京

450x338_3                    近くの都立公園



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コメント

こんにちは
またまた、鋭い独自視線が注がれている内容で、知らないことも多く
あれこれ興味深く拝見しました。驚いたりへぇ~と感心したり…
書かれていることを丸ごとそっくり飲み込むには、ちょっと抵抗を
感じる部分もありかな。でも、いろんな視点・見方・考え方を
知ることが出来て面白いですね。

投稿: ポージィ | 2015年12月 4日 (金) 10:37

最初にヨーロッパに行ったとき、4~500年も経つ歴史ある建物が
その当時のままの姿で残っている。なんてすばらしい景観だろうと感心した。
いい所だなあと思ったものでした。
ところが実際住んでみると、周りが見えてくるのですね。
特に宗教の問題は根強く、今でも対立紛争が絶えません。
 教会に対する賠償金とか教会税とか、そんなものがあるとは全く知りませんでした。
以前から教会の維持はどうやっているのだろうと思っていました。
その経緯がよくわかりました。
その他にもヨーロッパの知らなかったことが分かり、驚きました。

 日本もこの頃いろいろな事件事故、犯罪が多くなりました。
しばらく海外で暮らして、久しぶりに日本に帰ってくると、やっぱり日本は
いいなあとしみじみ感じました。それはやはり長年住み慣れてところであり、
当然のことながら、衣食住すべてが違和無く受け入れられるからでしょう。

 東日本大震災の原発事故で苦しんだ人たちも、やはり故郷に帰りたいと言う人が大半。
札幌が日本で一番住んでみたいところのトップになっていますが、我々から考えると
あんな冬の寒いところがなぜいいのだろうと思います。
「住めば都」と言います。その土地に長年住んでいる人たちにとっては、たとえ
何があろうとやっぱり愛着があるからでしょう。

投稿: 夢閑人 | 2015年12月 4日 (金) 14:36

★ポージィさま

その国に観光で出かけるだけで住んでいないので、見えてくるものが違うと思うので、ちょっと考えられない記述も多くありました。
いろいろな方が一方的に褒めているイギリス、北欧の生活も実は住んでみて意外な事実が浮かび出てくるのですね。
今まで考えたこともない視点からの意見は面白いですね。
面白くないことも増えましたが、根本的にやはり日本はいろいろな点で一番です。
ありがとうございました。

投稿: tona | 2015年12月 4日 (金) 16:23

★夢閑人さま

私も初めてヨーロッパに行ったとき、その美しさ、無駄のなさに驚き、感動しました。
空から眺めた大地も汚い所が一つもなく、まるでお伽の国のようでした。

この頃教会離れが若者の間に進んでいるということですが、教会税がそんなに取られるとは驚きで、さすがの信仰深きヨーロッパの民もそうなったのは、税だけの問題でなくいろいろな原因がありそうです。
今まで知らなかった面が語られ、これにも驚きました。

小さいころからの習慣は改善するべき点もあるものの、やはり慣れ親しんだ習慣は捨てがたいし、それが一番ですね。
仰るように住んでいるところが一番です。知人たちの子供も、首都圏では殆ど親のそばに居住していますね。育ったところは離れがたいし、これまた一番ですね。
貴重なご意見をありがとうございました。

投稿: tona | 2015年12月 4日 (金) 16:33

『住んでみたドイツ8勝2敗で日本の勝ち』は読みましたが
こちらは未読です。
面白そうですね。
「フランスの闘牛が日本のイルカ漁に反撃」というのは
どのように反撃されたのでしょう?

投稿: zooey | 2015年12月 4日 (金) 18:36

★zooeyさま

「闘牛のフランス」を「フランスの闘牛」と間違えて書きました。失礼しました。
フランスで著者はフランスの子供たちが残酷な闘牛をサンドイッチを食べながら見ているのをを一緒に見ています。子供を強い兵隊に育てるために、好戦的で残酷なものを見せる理由はあるにしてもですが、平和教育と闘牛は相いれない。そのフランスがアメリカ、ドイツとともに太地町のイルカ漁を残酷という理由でうるさく非難。南京虐殺にかけたのか「イルカ虐殺」とのたまっています。
ということでしてイメージとしてイルカは犬や猫と同じくお友達で、殺したり食べたりしてはいけない動物だと言っています。牛は自分達も食べるし、お友達ではないのですね。
そんな彼らの勝手な理屈でやり玉に挙げているのです。

投稿: tona | 2015年12月 4日 (金) 20:36

リンクしているミラノのレイコさんの記事を
読むと、ヨーロッパには住みたくないと
かねてから思っていました。
記事のことのほかに、電気工事などを頼んでも
なかなか進まないし、借家の大家は遠方に住んで
いるため、何もかも自分でやらなければならないし・・・
しょっちゅう電気器具は故障するしで、
聞くだけでもストレスが溜りそうです。
教会は昔から一割寄付が普通と聞いていますが
そんなに遡る事情があるとは知らなかったです。

投稿: matsubara | 2015年12月 5日 (土) 14:06

★matsubaraさま

レイコさんはミラノにおられるのですね。
イギリスやフランスに住んだ日本人の本によっても、同じようなことがあることを知って、日本はすぐ来てくれて何でもすぐやってくれるので何てありがたいことかと思ったものでした。
もう3日も来てもらえなかったらストレスが溜まってしまいますよね。

教会に入る時殆どは入場料を取られませんでしたが、人件費はちゃんと収入の道が別途にあったのですね。
日本の教会の資金源は信者さんだけでしょうか。

投稿: tona | 2015年12月 5日 (土) 16:09

思うことがtonaさんと一緒で、言う事が無くなりましたsweat01
8-2から9-1に下落した比較三原則!
今から旅行する人には、画期的な本ですね。
島国を良いと思うか、悪いと思うかは別にして…
陸続きのヨーロッパは、何かと波乱に巻き込まれて大変です。
イスラム教の歴史と教義は根深くて、日本人は永久に理解出来ないでしょう。
以前、ドイツのコテージに寝泊りしました。
現地の知り合いの車で、1週間のスイス、ドイツの旅をしたんですが。
観光だから、いたってのんきで幸せなことでしたね~

投稿: だんだん | 2015年12月 5日 (土) 18:24

★だんだんさま

だんだんさん、前にも書きましたが、よく勉強されていますので、刺激を受けます。ありがとうございます。
島国日本と陸続きのヨーロッパでは、ここに至るまで戦争に次ぐ戦争、領土拡大、植民地政策だけでなく宗教戦争も含まれ、それはそれは大変な事でした。今のイスラムとのことも発端は十字軍遠征あたりに起因しているとも言われています。
しかしつかんだ今の幸せを必死に守っているようにも思えました。
仰るように観光と住むことは全然違うことなのですね。観光だけでその国を全部言い表すのは無謀ともいえるのだなあと。

投稿: tona | 2015年12月 5日 (土) 19:32

こんにちは。やはり日本が一番です。みんなでもっともっと良い国にしたいですね。

投稿: 多摩NTの住人 | 2015年12月 6日 (日) 16:04

★多摩NTの住人さま

国内でもいろいろな事がありますが、比較したら仰るように世界でも一番なのですね。
借金大国で将来子供たちに降りかかってくるのが恐ろしいですが、良い国にしたい、その通りです。
ありがとうございました。

投稿: tona | 2015年12月 6日 (日) 16:27

毎回、感じる事ですが、tonaさんから教えて頂くことが多くて勉強になります。

ヨーロッパと言えば特に感じるのは宗教でしょうか。
日本なら宗教が違っても、違ったからその宗教を改めさすだの
壊滅させようとはしませんが、宗教から戦争になる
あの考えは日本人には理解できません。

私も協会って信者の寄付だけで成り立つものだろうか・・・?と御紋に思っていたのですが
120年以上も多額の賠償金が入ってたのですね。

海外旅行をすれば分かりますが、旅行から帰って日本の地に降り立った時に
日本の良さを再認識します。
日本人で良かったと・・・
何だかんだ行ってますが、私は安陪さんは頑張ってると思います。

投稿: ラッシーママ | 2015年12月 6日 (日) 23:13

★ラッシーママさま

おはようございます。
宗教でもどうしてあんなに戦争になるほど憎しみあうのでしょう。
原理主義が凄いことがわかりました。一神教というのが怖いのですね。
キリスト教国の教会の経営もこの本で知ることが出来て目から鱗状態です。
本当に日本に帰ると感ずるありがたさ、このごろ特にに感じるようにようになりましたね。
ありがとございました。

投稿: tona | 2015年12月 7日 (月) 06:03

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