« 映画『ブリッジ・オブ・スパイ』 | トップページ | 忠臣蔵・義士の最期 と 『勝川春章』展 »

2016年2月 8日 (月)

10余年前のドイツ と 大楠山

今や経済大国でEUを牽引していく覇者、ドイツ。
2004年に上梓された、川口マーン惠美著『ドイツは苦悩する』を読んで、それこそ仰天だった。古い本なので読もうか迷ったが、読んで大変驚いた。
10年以上も前の本なので最初読むのが躊躇され、序章までは乗り気でなかったが、その後嘘みたいな連続の話に、今のドイツからは考えられなくて、でもあんなだったのに、どうして今のドイツになったのか?、?マークだらけの印象です。しかし現在新たなシリア難民受け入れ問題で、寛容なドイツだったが、その後の新たな(わかっていたと思うのだが)問題に苦悩することになった。そしてEUの拡大の不安。ギリシャ問題、トルコ加盟問題(これは遠ざかった感があるが)、山積する問題に頭を抱える状態だ。

アデナウアーが福祉国家を目指した段階から国家は狂い始めた。ふくれあがる債務と労使の負担、年金制度の重大な欠陥などなど。
そして一番びっくりが公務員。年金も医療保険も全く負担してないのに恩給を受ける。90日の休暇に祝日と土、日を引くと200日しか勤務しない。
普通の人々も資産海外への持ち出し、脱税、ヤミ労働など国家財政をかなり減らしている。

ドイツのごみ問題は世界のトップを行って、そのビデオは日本の教材に使われた。しかししかし、ハイテクのごみ選別は凄いのだが、強制デポジット制は、読み進むと、店側、製造者側ととんでもない犠牲を強いられたのである。

教育問題、これも想像つかなかったが驚く実態だったのである。この当時、学力はヨーロッパで下位、北ヨーロッパやアジアには遠く及ばず、下を見れば、ブラジル、メキシコ辺りしか見当たらないという悲惨な状況だった。幼稚園はただ預かるだけで字も何も教えない。小さな子供に勉強を強要するべきでないという親が多く、小学校へ行かせるのもわざと1年遅らせる親が結構多いのだそうだ。小学校4年が終わると大学へ進むコース、専門学校コース、職人コース(いまは昔のマイスター制は見る影もなく、落ちこぼれコースと化した)と分かれる。
そして当時、学校は午前中だけ。7時45分から午後1時まで6時間。ホームルームもクラブ活動もなし。食生活の乱れの原因になっている。

この頃三組に二組が離婚していた。離婚男性は当然ながら子供の養育費と妻の生活費を要求され、家から追い出されるのでとても哀れである。

1960年代に不足した労働力を補うためにトルコから労働者を招聘した。当時すでに320万人のイスラム教徒が住んでいて、うちトルコ人が210万人。ドイツ国籍取得のトルコ系ドイツ人が50万人。帰国するどころか一族を呼び寄せ、子供たくさん産み、人数を増やしてドイツに居ついてしまった。そして過激なイスラム教徒がドイツの憲法に則ってどんどん自分たちの権利を拡張しているという。ドイツ語を学ばず、早朝の礼拝や乗りつける車の騒音、やかましい礼拝のスピーカー音などいさかいが裁判に持ち越されても全てアラーの神に味方の判決だ。
ある学者によれば今世紀末、政治はアメリカ、経済は中国、ヨーロッパはイスラム化しているであろうと。

東西ドイツの統一は、もうさんざん言われているが、西側の莫大な援助がソ連の影響を受けた東側には何のメリットも持たされないで消え、東の不満ばかりが残っている状態だった。
苦悩するドイツの一面を読んだのですが、それからの10年後は随分改善されたのでしょうか。当時の日本はこんな問題はなかったけれども、現在近隣4か国に何だか引っ掻き回されてる感じで、心穏やかではない。混迷混沌するばかりの世界情勢でもあるし。トランプ氏のように言いたいことを叫びたい人も多いでしょう。
川口さんの文章と考察はなかなかのもので、随分勉強されています。

         ○o。+..:*○o。+..:*○o。+..:*○o。+..:*○o。+..:*○o。+..:*

昨日2/7、三浦半島最高峰・大楠山(241m)に登りました。
登山口から80分という簡単な山で下の方は竹藪が見事。登山道も整備されていて、整備する自治体?やされる方にいつも感謝です。450x338
           日本在来種のシロバナタンポポ(キク科タンポポ属)380x303
ヒメウズが群生し、蕾をたくさんつけていました。焦点が合わずボケボケ写真です。自分が大ボケになって写真までボケが多いこの頃で嘆かわしい。450x338_2
                      山頂の看板400x300
                    河津桜が咲いていた380x285
風が少し弱まった時点で展望台が解放され、登ると360度の展望が開けていました。

                     大山方面450x338_3
             江の島 その向こうの富士山は見えず残念450x338_4
            伊豆半島方面 この左に大島が見えていました450x338_5
                   南方面、右側は三浦市450x338_6
                       横須賀450x338_7
                最近行った猿島が見えています450x338_8
                     横浜・東京方面450x338_9
                北側の二子山から畠山の山並み450x338_10

|

« 映画『ブリッジ・オブ・スパイ』 | トップページ | 忠臣蔵・義士の最期 と 『勝川春章』展 »

コメント

tonaさま
三浦半島は概して気候温暖ですが、近頃は大変寒い日もあります。昨日はずっと公演会場に居ましたのではっきり分かりませんでした。大楠山では如何でしたか。

投稿: evergrn | 2016年2月 8日 (月) 11:47

★evergrnさま

コメントをありがとうございます。
昨日は寒かったですが、歩いているうちにだんだん暖かくなって、1枚脱ぎました。
大楠山はとても良い登山道と豊かな木々で春は素晴らしいでしょうね。
「また来たい」と言っていた人もあるくらいです。
階段が多いですが、急ごしらえでなくて、初心者にも子供にも喜ばれそうです。鎌倉の天園コースよりずっといいですね。

投稿: tona | 2016年2月 8日 (月) 13:10

こんにちは
 
いつの時代も理想的な国でいられる国はなかなかないということ
なのかもしれませんね。現在のドイツがヨーロッパの中で牽引役と
なれている理由と、それが真のことかも知りたい気持ちになりました。
 
三浦半島に大楠山という山があることもその高さも知らずにいましたが、
有料道路を走るときに、もしかしたら掠めたことはあるかもしれません。
途中、シロバナタンポポや河津桜の開花までご覧になって、
温暖というのはやはりほんとうなのかなと感じました。
展望台はぐるり360度、気持ちの良い見事な見晴らしなのですね♪
さすがは三浦半島の最高峰です。
 

投稿: ポージィ | 2016年2月 8日 (月) 15:51

★ポージィさま

コメントありがとうございます。
言葉が喋れない旅行者では、人々の考えはちっともわかりません。
旧東ドイツはついこの間行ったわけですが、家や風景はきれいで、貧しいという感じは全然しませんでした。
やはり10年前と格段に違ったのだと思われます。1996年、20年前にも行っているのですが、今より少しさびれているようには思いましたけれども、事情を知らないで旅していました。
川口さんが嘘を書いているわけではないので、本当にただただびっくりしました。

大楠山のすぐ麓を横浜横須賀道路が走っていますよ。通られたのですね。
三浦半島は暖かいのですね。鎌倉にもこの間河津桜が咲き始めていました。
360度見える展望台はまるで日本アルプスなどの山の頂上と同じですね。ただ241mなのでスケールは小さいのですが。
海の色が春めいているように感じられました。

投稿: tona | 2016年2月 8日 (月) 16:55

10年前ドイツの教育がそんなにひどいとは
知らなかったです。日本は米国ばかり見習い
ゆとり教育とかで学力低下したのですが
ドイツも似た経緯があったのですね。

まだ寒いのに健脚ぶりに感心しています。
もう手の方は回復されたのですね。
いつも前向きなのでよくなるのも早いですね。

もうたんぽぽまで咲いているのですね。
白花たんぽぽは二度種を送って貰ったのに
発芽しませんでした。

fbは何とか回復したのですが、大変使い
にくいです。

投稿: matsubara | 2016年2月 8日 (月) 19:58

★matsubaraさま

ドイツが10年前ヨーロッパでも最下位だったとは信じられませんね。
その点、日本は江戸時代から世界的にも教育は優秀だったのでしょう。

お陰様で鎖骨はしっかりくっつきましたので、歩くとより体調がよくなりますから、チャンスがあると飛びついて歩いています。

白花タンポポの種は発芽しにくいと言われていますが、本当なのですね。5倍体の単為生殖で増えるそうですね。
あまり見かけませんで、久しぶりに見られました。
fb回復して良かったですね。
ありがとうございました。

投稿: tona | 2016年2月 8日 (月) 20:30

大楠山に登られたとのこと、どこから登山道に入られましたか?
私たちは4年前の1月に逗子からバスで前田橋で下車、登山口まで行き1時間40分くらいで登りました。
帰りは阿部倉温泉に出て、温泉と部屋食で新年会でしたよ。
お天気は曇りでしたので、tonaさんの撮られた眺望を楽しませていただきました。
三浦半島には低山ですが、三浦アルプスと言われるたくさんの山々が連なっていますね。
海を見ながらの歩きが楽しいです。

10数年前までのドイツが信じられません。そうだったのですか?
今はEUの牽引役、ドイツが頑張ってくれないとEUも成り立たないと思われますが・・・
難民問題はいっそう深刻になってきていますね。

投稿: nao♪ | 2016年2月 8日 (月) 21:58

★nao♪さま

4年前のちょうど同じころに登られたのですね。
安部倉温泉から登って、前田橋バス停へ降りましたので、nao♪さんと反対でしたね。
nao♪さんのルートの方が登りが階段が多くて大変だったのではないかと降りながら思っていました。
安部倉温泉は休業中でした。4年前は新年会もできたのですね。
三浦アルプスは3つの山並みからなってるとのこと、一番南の武山から三浦富士というのがよくわかりませんでした。

ドイツのこと、やはり驚かれたでしょう。
あのきれいで豊かなヨーロッパがイスラム化するという予想には、日本人なのに悲しくなります。
ありがとうございました。

投稿: tona | 2016年2月 9日 (火) 08:44

川口マーン恵美氏の本は何冊か読みましたが
2004年のこの本は読んでいません。
でも近年の本にも、ドイツの教育事情については嘆かれていましたね。
日本の教育の方がずっとよいと。
私も、ほんの少しドイツを旅行しただけでも
列車事情のいい加減さに驚きました。
今は難民問題で、もっと大変になっているのでしょうね。

投稿: zooey | 2016年2月 9日 (火) 22:01

★zooeyさま

おはようございます。
10年前ので古くてどうかなあと読んだのですが、あまりに現在と違った感じで驚きました。
あのドイツがあんな問題を抱えていたなんて戦争の爪痕以外の苦悩にビックリですね。
今もまた大変になりましたね。
ありがとうございました。

投稿: tona | 2016年2月10日 (水) 08:11

私もnao♪さんと同様、今のEUを引っ張ってるのはドイツで
ドイツ無くしてEUは存在はしないのでは・・・

10年間で今のようなドイツになったというのは国民の考え方を
どのように指導したのか、そちらの方に興味を覚えます。

360度の展望できる大楠山に上られたとの事
お天気が良かったので素晴らしい眺望に恵まれ
さぞ気持ちが良かった事でしょう。

投稿: ラッシーママ | 2016年2月10日 (水) 12:45

★ラッシーママさま

ギリシャ問題も霞むほど、今や難民問題で荒れているEUですね。
日本ではそうした問題はまだですが、わが市はこの頃アラブ人も多く目にしますし、アジア人が凄く増えた感じがします。
手腕をかわれるメルケル首相も難民問題では頭を抱える状態になっていて大変そうです。

三浦半島の山は数回登りましたが、最高峰は初めてで、お天気に恵まれとても満足しました。
ありがとうございました。

投稿: tona | 2016年2月10日 (水) 15:57

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/146506/63181776

この記事へのトラックバック一覧です: 10余年前のドイツ と 大楠山:

« 映画『ブリッジ・オブ・スパイ』 | トップページ | 忠臣蔵・義士の最期 と 『勝川春章』展 »