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2016年5月26日 (木)

黒田清輝展と本3冊

「黒田清輝展」東京国立博物館
5/15に終了ということで5/10に行った展覧会。今頃感想を書いて大変のろまですが・・・今回は200点以上もの作品が並んでとても充実していました。

法律の勉強でパリに行っていたが2年して絵の勉強に変えた。師はラファエル・コランで、同時代のミレーやシャヴァンヌの影響を受けながら、画業に励んだ。
パリ郊外のグレー・シュル・ロワンに滞在して、ミレー風の景色を描いているが、恋人のマリア・ビヨーがモデルとなった「読書」「厨房」など心打たれる。
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2年前にグレー・シュル・ロワンに清輝が住んでいた家を見てきたので感慨深いものがあります。何とその時に書きましたが、家の前の通りが「Rue KURODA Seiki」となっています。
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                     住んでいた家450x299
       この村を描いた場所ではありませんが、川が印象的な村です。450x299_2
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今回は師のコランの絵が来ているが自然の中の裸婦像が素晴らしい!
清輝は帰国後東京美術学校で西洋画の教育者として活躍しながら、印象派風の明るい光に輝く絵の制作に励む。
奥さんがモデルの「湖畔」は涼しそうに湖畔に寛ぐ姿が美しく、もうこれは忘れられない1枚です。210x168
裸婦像も描いたが、「裸体婦人像」は腰巻事件となった。裸体の下半分に布が掛けられて展示されたというもの。
「智・感・情」の日本人離れした八頭身はモデルにさらに手を加えて創作したらしいがなかなかの作品。450x282模写やデッサンや写生帖等の展示もある。そして影響を受けた画家、弟子の作品が同時に展示されていたので清輝の画業が良く分かった展覧会でした。

尾出安久著『ブラック葬儀屋』
嘘、脅し、料金上乗せ、どんぶり勘定の見積書。
喪主や家族が悲しみにくれて、てきぱきと考えられない状況を逆手に取り心情を利用し、法外な葬式の値段を突きつける、あの手この手のやり方に普通は逆らえないで乗ってしまう。しかし中には勇敢にも指摘する女性もいたりする。笑ってしまうのは逆のブラックなお客さんもいると、葬儀の仕事をして20年になる著者は言う。
見栄を張らず、ブラック葬儀屋にも負けずに葬儀をやり抜くのはかなり大変そうではあるが、やがて私ももしかして自分が後になれば、なさねばならないことで考えさせられました。

新開孝著『虫のしわざ 観察ガイド』~野山で見つかる食痕・産卵痕・巣~
私は虫が苦手。虫を見れば顔をしかめるほうが多い。蜂に刺されること2回、茶毒蛾にやられること2回、昔はシラミや蚤に食われ、最近までダニにもやられました。
蝶や夜の蛍の光を楽しむ以外、昆虫、特にその幼虫には愛情を感じない。
そこでこの本を見たら、まあ、植物に対してここまでやるかというほど、いろいろな方法で食べ、穴を開け、切り、果実の中に潜り込んだり、偽装したり、枯らす。一方考えてみれば植物のために花粉を運んだりして役に立っているし、虫を食料としている人々もいますが、この本を見たらよけい嫌いになりました。世の中の元・現昆虫少年には言えませんが。

谷崎光著『国が崩壊しても平気な中国人 会社がヤバイだけで真っ青な日本人』
この著者の本で毎回驚いている中国人。この本でもこれでもかとたくさんの、ものすごーい中国人の話が出てきて、こんな人と日本人はやりあえないというのが正直な感想です。
政治その他では大変だが、だからと言って日本人が中国人のようになる必要はなく、あちらから比べれば天国のような日本でなんら変わることなく日本人として生きていったらいいのだと思いました。ただあの強さ、狡さなど諸々のことを真似ではなくどうしてそうなったのかを理解することはできたし、国際社会に立ち向かっていく強さのほうは日本人にこれからますます必要だと云う事はわかりました。

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コメント

こんにちは
 
大変のろまだなどと…、私なんて3月の体験記時を今頃アップです smile
 
黒田清輝の絵は印象的で一度見ると心に刻まれますね。
といっても、私が知っているのは「読書」と「湖畔」という
誰もが知っている有名なものくらいですけれど。最初に見知ったのは
美術の教科書でだったような気がします。
200点以上も展示されていたのですね。すごいです。
画家が歩んできた人生、人との関わりなど知ると、作品も人物も
ぐっと身近になって作品への親近感も増しますね。
 
葬儀も虫も隣国の国民性も、どれも興味深いものですね。
虫について、本を読まれてよけいに嫌いになられたとのことで
ニヤニヤしてしまいました。蜂に刺されたり毒蛾にやられたりの
経験があると拒否感が強くなりますよね。家の中への侵入も。
わが家では、目下小さなハーブの苗の葉っぱがレースに
なりつつあります。3匹青虫(何の幼虫かは不明)を見つけて
お隣空き地の草むらにポイ!しましたが、まだいるようです。
巧みに隠れていてなかなか見つけられません~
 

投稿: ポージィ | 2016年5月26日 (木) 09:45

★ポージィさま

こんにちは。
そうでしたか。安心しました。
美術の教科書にありましたね。
「湖畔」素晴らしいです。国立博物館にいけば何時でも見られるので、通ると見る事になります。
さすが200点は凄いです。殆どと言うわけではありませんが、画家に影響を与えた画家や影響された画家を同時に並べたことにも意義がありましたね。

ハーブがやられてしまった、良くあることですね。とても残念。虫め、どこにいるかと探しても私もいつも見つけられません。
さすが大きな糞の時は蝶の大きな幼虫を見つけますが、私もちょっと離れたところに捨てに行きます。
虫に荒らされて庭にも苦労しますね。
しかし彼らも必死に子孫を残そうと頑張っているのですから、ある意味すごいなあとは思うのですが。
ありがとうございました。

投稿: tona | 2016年5月26日 (木) 10:34

あれから行かれたのですね。
記事を待っていました。作品しか知らなかった
のですが、すばらしい人生でしたね。
法律家にしておくのは勿体ない人です。
展覧会行けなくてもここに書いて頂き分かりました。
ありがとうございました。

私の読んでいない本はかりで、すごい読書家
ですね。

投稿: matsubara | 2016年5月26日 (木) 17:55

★matsubaraさま

フランスの恋人も日本へ帰ってからの奥さんも美しいですね。
そして美術学校の先生として後進の指導に当たり、日本美術を国際的に認められるものとしようと苦闘したそうです。
その後どんどん洋画を描く画家が輩出したわけです。パリへの留学者も続いています。

この頃難しい本が読めなくなりました。読むのも遅いし読書家とは言えませんね。

投稿: tona | 2016年5月26日 (木) 19:09

私は美術に疎いですが、この黒田清輝画伯の名前と湖畔の絵はあちこちで見るので
分かります。

tonaさんはその人の軌跡などを教えてくれるので
以前よりは親しみ深く感じるようになりました。

よく本を読んでいますね。
私は1冊の本が中々読み終わらず、話しが通じずに最初の頃を読み直す始末です。

投稿: ラッシーママ | 2016年5月28日 (土) 20:35

★ラッシーママさま

こんばんは。お帰りなさい。
いつも疎いなんておっしゃっていますが、そんなことないですよ。いつも美術に関してもコメントありがとうございます。

この間図書館(2週間貸出し)から厚い本を4冊も借りてしまい、その時、漫画本を1冊買ってしまって、そしてまた予約した本が図書館に入って、もう大変でした。集中しましたよ。バスの中でまで読んで、睡眠を削って読んで、結構忙しい思いをしました。もうこんなことにならないようにしなくてはと反省しました。
電車と机上とベッドと違う本を読んでいたので、ママさんと同じくそれぞれの話が通じなくて見返しもしました。

投稿: tona | 2016年5月28日 (土) 20:50

一昨日のコメントがまた消えて、ちょっと精神統一してましたsweat01

200点もの絵画は、見応えありましたね。
黒田清輝氏の通りまであるんですか。
住まいも上品で、割と恵まれた生活だったのでしょうか。
世界の美術が手軽に鑑賞出来るようになりましたが・・・
混雑は避けられず、迷ってるうちに見逃すのも多いですね。

やはりtonaさんはマニアックな本が好きですね!
文学全集を卒業されましたか♪
夫の心臓入院の時は、宮本輝を読み続けてました。

投稿: だんだん | 2016年5月30日 (月) 11:56

こんにちは。
湖畔も読書も、穏やかな時間を感じ、
心休まりますね。
黒田清輝は大好きです。
コランの絵、初めて見ましたが美しくて、ファッション画のようでした。
「読書」は確か、白洲正子の実家の侯爵邸の、
食堂に飾られていたと本で読んだ記憶があります。

恋人と愛を育んだグレー・シュル・ロワンの写真素敵です。
黒田通り・・・嬉しくなりますね。

黒田に才能を見出されたという藤島武治の絵も好きで、黒田と同様に、明治の画家の挑戦意欲というか、気概を感じています。

投稿: ☆銀河☆ | 2016年5月30日 (月) 14:19

★だんだんさま

あらまあ、またまただんだんさんにはお手数をおかけしてしまったのですね。
私はあの後、しばらくコメントをコピーしてとっておきました。この頃飛ばなくなったのでしなくなりましたが。本当にがっかりですよね。
パリ郊外に日本人の名前の通りがあるなんて素敵です。
コランの絵は初めてでした。感動しました。
確かにますます美術展が混むようになりました。そしてこの頃行きたいのが多いです。前は梯子していたのがこの頃体力不足で1展だけになりましたから逃す方が多いです。
昭和までの文学全集と、世界文学全集は最近全部紙ごみの日に捨ててしまいました。そしてその後の純文学は殆ど読めず、歴史性や話題性に富んだのだけです。
推理小説は好きですが、たまに読むだけになりました。
だんだんさんはまだまだ柔軟性に富んでいらっしゃいます。

投稿: tona | 2016年5月30日 (月) 15:54

★☆銀河☆さま

こんにちは。
黒田清輝はなかなか素敵な絵を描いていることを今回の展覧会で知りました。
フランスで画家に転身したので、フランス仕込の洋画は師のみならず、印象派やシャヴァンヌの影響を受け、それを後輩に指導していったことは、日本の画壇に大きな影響を与えたのですね。
フランスの下宿先を見たときにはそのようなことも知らないで見学していました。素晴らしい環境で勉強されていましたね。
藤島武二も同じく薩摩藩士の出で、同じようなエリートコースを歩み、絵も雰囲気が似ているのがあって忘れられない絵があります。

投稿: tona | 2016年5月30日 (月) 16:08

黒田展、あれから行かれたのですね。
作品も素晴らしいが、私は黒田の生涯に驚いてしまったのでした。

谷崎光は「中国てなもんや商社」以来、読んでいます。
今回の作品、”崩壊するハズの中国から、大量に爆買いに来る秘密もわかる新刊”という触れ込みだったので
私も読みたいと思っていたのでした。

投稿: zooey | 2016年5月31日 (火) 16:13

★zooeyさま

zooeyさまよりかなり後になってしまいましたが、普通の混み具合で見ることが出来ました。

谷崎光さんは、本当のことを書いているようですが、よく中国政府に捕まらないものと思ってしまいます。
今の漢民族は孔子や孟子、杜甫や李白とDNAが同じなのでしょう。謎もいっぱいになってしまいます。
マイナス思考でいくと、いまに日本は中国に乗っ取られるなんて言う人もいます。
アラブ人と中国人とではどちらなんて考えたりもしました。とにかくびっくりしどうしでした。

投稿: tona | 2016年5月31日 (火) 16:54

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