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2016年8月 1日 (月)

画家・吉田 博

日曜美術館で、今福島県郡山でやっている「吉田博展」を紹介していました。
黒田清輝と同じころの人なのに知りませんでした。
東京には来年7月頃に損保ジャパンの美術館にやってくる予定です。
ブロ友の☆銀河☆さんが、東京からその郡山まで、それも青春切符を買われて見に行かれたというその情熱に驚かされました。
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安永幸一著『吉田 博作品集』を早速借りてきました。
吉田博(1876~1950)享年73歳
中学生の時、図画教師・吉田嘉三郎に非凡な才能を見込まれ養子となった。養父の絵もまた素晴らしい。

上京し、名門不同舎で研鑽した水彩画は、懐かしい明治時代を彷彿とさせ、特に靄のかかったような田舎の絵が私には素晴らしく感じられました。

                       杉並木

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                        朝靄307x460
             鳩と少女 このあと娘さんは疫痢で亡くなる307x460_2
アーネスト・フェノロサと岡倉天心の国粋主義擡頭やらで洋画界の打撃が大きかったが、フランス帰りの黒田清輝・久米桂一郎らの白馬会結成や東京美術学校教授就任などで、その勢いに吉田博らは旧派と呼ばれ劣勢の追い込まれ、絶望的な状況になった。
しかし、反骨精神旺盛な博は借りた自費で中川八郎と渡米、デトロイトで幸運にも展覧会を開催してもらって、絵が高く評価され、売れ、ボストンでも成功を収めた。
その後、再び渡米し、義妹ふじを(後に結婚)との二人展をアメリカ各地で行って成功し、ヨーロッパ、アフリカに渡ってスケッチ旅行を足かけ4年にわたってして、帰国後ふじをは文展に入選する。滞欧米作品が一挙に公開された様子は、夏目漱石の『三四郎』に登場しているとか。全然覚えがありません。
博は登山家でもあったので、その後勇壮なアルプスの絵などを精力的に描く。

そして後半生は版画家への道を歩む。描く、彫る、摺るをこなして、瀬戸内海、富士山、インドのタージマハルなど外国の風景、渓流、城と桜など、ご覧になればきっと心を打たれますよ。
 <版画作品>
                    冨士拾景 興津460x307_2
                      針木雪渓307x460_4
                    ウダイブールの城307x460_5
                       弘前城7_307x460
                       河野祭307x460_6
故ダイアナ妃のケンジントン宮殿の自分の執務室には木版画「光る海」「猿沢の池」がかかっていたのです。また心理学のフロイト博士の書斎にも木版画がかかっていたという。

                     __________★__________

愈々梅雨も明け、徐々に暑くなってきました。この程度ならまだ過ごしやすいですが、食欲増進に今年は「ゆかり」を買ってきて熱いご飯に振りかけています。
そのゆかりの素の赤紫蘇が畑で刈り取られるのを待っているかのように繁茂していました。460x164
朝のオシロイバナは、咲き終わって萎んだのや、開いているのやら、夕方に開くためにまだ半分眠っているのやら様々です。460x307

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コメント

奇しくも、お2人の美術好きな方に紹介して頂きました。
芸術はあくまでも主観での感想しかありませんが…
吉田博画伯は、多くの有名人の眼に留まる作品なのですね。
それだけの才能があるのでしょう。
登山家だったというのも、親しみを覚えます。
やはり海外のそうそうたるアーティストの世界で揉まれるのが、成功の秘訣なのでしょうね。
紫蘇がこんなに生えてる! 何処かしら~

投稿: だんだん | 2016年8月 1日 (月) 15:47

とても有名な版画家であり画家でもあるのに
これまで存じませんでした。
ネットで調べますとお子様は全員版画家なの
ですね。版画の世界は地味ですからわからない
のだと思います。

版画のぼかし方もうまいし、当時山岳での作品を
作る方は珍しいと思います。当時の風俗が
出ていて貴重な版画作品と思います。
府中にもあるようですね。

こちらでも紫蘇がこんなにあるところは見つかりません。
オシロイバナは丈夫なのか見られますが・・・

投稿: matsubara | 2016年8月 1日 (月) 16:19

★だんだんさま

早速にコメントありがとうございます。
日本では派閥に負け、認められなくても、アメリカ人の目にはとても素晴らしい絵に映ったのですね。アメリカで認められて、この吉田と友人たちは制作にアメリカで勤しんだのですって。しかし帰ってきて奥さん(ふじを)の絵も入選を果たすほどになったのですから。
奥さんの絵は2003年の個展の時のチラシのしか見たことがないです。
思うに日本画と違った日本的な絵が受けたのではないかと私は想像しました。
銀河さんは福島県まで足を延ばされて、もうびっくりです。

近所の畑の紫蘇ですよ。

投稿: tona | 2016年8月 1日 (月) 16:30

★matsubaraさま

家族揃って版画家だったということを教えてくださってありがとうございます。
調べたら長男、次男、そのお嫁さんとその長女が版画家だったそうで。
博自身の作品は福岡美術館に多く所蔵されているのですね。
山の絵も力強いですが、版画の繊細な線が出た数々の作品には感動しました。
独特の作品になっています。

この畑では今年初めて植えつけたようです。いつ刈り取るのか毎日見張っているのですが。
オシロイバナは我が家にも飛んできて引き抜いています。場所を取るものですから。

投稿: tona | 2016年8月 1日 (月) 16:43

吉田 博画伯の事、銀河さんの記事で知ったのですが
銀河さんがわざわざ郡山まで青春切符を買われて行った・・・
その情熱に驚きましたが、tonaさんも早速に本まで借りてきて勉強とは流石です。

絵にしろ版画にしろ、美術に疎い私でも見てて
何かを感じます
その何かは分からないのですが・・・
特に版画は感動するかも・・・

投稿: ラッシーママ | 2016年8月 1日 (月) 21:52

★ラッシーママさま

私も10年前まで凄く有名なのしか絵も知らなくて、暇になってからの話なのです。
ですから知らな画家が殆ど。この頃東京では、ありがたいことにやたら回顧展が多いのでチャンスではあります。
銀河さんの行動力にはもう脱帽です。私は来年来てからでいいやと思っていましたもの。
特に版画は江戸時代のとも違ってとても良かったです。

投稿: tona | 2016年8月 2日 (火) 08:06

こんにちは。少しご無沙汰しました。
 
先週は、胃カメラはじめ、お医者さん通いをお疲れ様でした。
夢うつつで聞かれた先生の言葉が現実となりますように。
 
吉田博さんという画家、全く知りませんでした。こちらの記事に
ご紹介くださった作品が初めてです。それとも、作者を知らないまま
目にしたものがあるかしら?絵も版画も独特の風合いが素適で
とても心惹かれます。なのに、日本では潰されそうになったのですか。
挫けずアメリカに渡り、欧米で認められて、本当に良かったと
作品を拝見しながらしみじみ思いました。
 

投稿: ポージィ | 2016年8月 2日 (火) 10:25

★ポージィさま

お出かけだったのですね。お忙しい中ありがとうございます。

明日半信半疑で出かけてまいりますが、やっぱり夢だったような気がしています。
そうだとすると幻覚があらわれたのですね。麻酔も麻薬です。

吉田博の絵、素晴らしいですね。どれも心惹かれます。やっぱり抽象より具象がよいと思ってしまう絵ばかり。
故ダイアナ妃の心まで奪ってしまったなんて驚きました。

投稿: tona | 2016年8月 2日 (火) 13:19

こんにちは。吉田博は知りませんでしたが、杉並木や朝靄など良い感じの作品ですね。来年7月が待ち遠しいでしょうね。

投稿: 多摩NTの住人 | 2016年8月 4日 (木) 08:16

★多摩NTの住人さま

こんにちは。
コメントいただきありがとうございます。
本当に水彩画と版画が素晴らしい人です。
一番の心配は来年になって、ころっと忘れてしまうことです。大いにあり得ます(ノ_-;)ハア…

投稿: tona | 2016年8月 4日 (木) 08:37

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