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2016年9月 8日 (木)

『眩』朝井まかて著

『眩』(くらら)朝井まかて著 新聞に末國善己の書評が出ていたので読んでみた。

北斎の娘で<江戸のレンブラント>と呼ばれた天才女絵師・葛飾応為(お栄)の全身を絵に投じた生涯。
太田美術館の「吉原格子先之図」とボストン美術館の「三曲合奏図」を最近見た。
著者は北斎の逸話や当時の画壇の動向を丹念に掘り起こしたそうで、小説ではあるが、お栄さんの逸話をいくつか聞いていたので、全くその通りの人となりが描かれ、しかも思ったより女らしさ、優しさで父親を尊敬し、理解し助けて、父母を看取るのである。
父親譲りの画才と、ものに頓着しない男のような性格。家事が苦手、お洒落にも興味なく、22歳の時に結婚したが、結婚生活より絵を選び、飛び出して父親の下に帰って、絵師という仕事に生きることを選ぶ。
遠近・陰影をつける西洋画の研究したり、美しい色が出る絵具の材料を探して作ったりする。
父の工房では渓斎英泉(善次郎)への密やかな恋に悩み、北斎と一緒に生涯、悪事を働く甥に苦労させられながらも自分らしい絵を模索していく。上の数少ない絵はこうして生まれたものなのです。北斎の絵にかなり彼女の手が入っているものもあるという。
まるで現代の女性のようで共感が得られる。強い女性だった。

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NHKの「グレートネイチャー」は行ったことがなく、取材班しか行かれない世界の絶景を紹介している。
今回はカナダの北極圏の大きな島・バフィン島の奥、行くのに数日もかかる絶景が紹介された。1000mの高さの頂上が真っ平らの岩山に痺れました。
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あんな寒い所にも一瞬お花畑が出現する。これはまるで日本アルプスの夏のようです。
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コメント

北斎に娘がいて、浮世絵作家であることは聞いて
いたのですが、そんなに破天荒だったのですか。
もう少し、遅い時代だったらよかったかも
しれないですね。

グレイトネイチャーも素敵な番組ですが、
たまたま見るだけで予約してまでは見ません。
まだまだ未知のところが多いですね。

投稿: matsubara | 2016年9月 9日 (金) 09:08

こんにちは。朝井まかてさんの作品は『恋歌』『ちゃんちゃら』などいくつか読んでいます。植物ものでは『花競べ 向嶋なずな屋繁盛記』が面白かったですね。次は『眩』を読んでみましょう。

投稿: 多摩ニュータウンの住人 | 2016年9月 9日 (金) 12:40

★matsubaraさま 

本当に現代に生きて活躍しているような仕事の小説です。
もしかして父親みたいに長生きしたら明治時代ぎりぎりまで生きていたでしょうね。
それでも明治はまだまだ女性に厳しい時代、今の時代に生まれて活躍した欲しいくらいの人です。

グレイトネイチャーは今度は9月17日はマダガスカルのあのとげとげの岩山みたいで以前テレビで見たことがあります。本当に世界には不思議な造形をしたところがあって凄いなあと思います。ありがとうございました。

投稿: tona | 2016年9月 9日 (金) 16:03

★多摩ニュータウンの住人さま

こんにちは。
朝井まかてさんの本は初めてでした。
たくさん読んでおられるのですね。
私も早速に植物もの『花競べ、向嶋なずな屋繁盛記』を読んでみます。
教えていただきありがとうございました。

投稿: tona | 2016年9月 9日 (金) 16:09

こんにちは
 
昨年でしたか、アニメ映画『百日紅〜Miss HOKUSAI〜』が
上映されていましたね。tonaさんのブログで葛飾北斎に娘さんがいたこと
絵を描いていたこと、その作品、を教えていただいた後だったので
とても観たかったのですが、結局観ずじまいとなりました。
その映画は杉浦日向子さんの『百日紅』が原作ですが、
朝井まかてさんの「眩」という作品もあるのですね。アニメも忘れていましたが
思い出させていただき、「眩」共々メモしました。
生まれた時代が惜しいという女性ですね。現代に生まれていたら
もっと才能が認められてより大きく咲いたかもしれないのに。
 
グレートネイチャーはBS放送ですね。わが家は地上波だけのため
観られませんが、番組のCMで流れる映像だけでも、素晴らしさに
圧倒される思いでいます。大変な思いをして時間をかけて撮影される
映像も地球という星の大自然も素晴らしいですね。

投稿: ポージィ | 2016年9月 9日 (金) 16:23

★ポージィさま

杉浦日向子原作の『百日紅』は図書館になかったので、購入は気に入ったのしかしなくなりましたので、遂に読めませんでした。そして私も映画にも行きませんでした。
でも別にこのような小説が出ましたので飛びつきました。今生きているようにお栄さんの姿が描かれています。
紫式部を現代にとは思ったことないですが、お栄さんは現代に生きさせてあげたかったという感じが強い小説でした。

グレートネーチャーは普通の人が行かれない、ちょっとそこらにない大自然を紹介していますので、居ながらにして自分もそこに旅しているような感じで見ています。
地球ってこんなに変化に富んだ美しい星だったのねとあの世への土産の一つにしたいと思うほどです。
ありがとうございました。

投稿: tona | 2016年9月 9日 (金) 20:18

こんにちは。たびたびすみません。
植物ものの小説を以前照会したことがありました。おせっかいですが宜しければどうぞ。
http://blog.goo.ne.jp/botanicallife4-1956/d/20141017
朝井まかてさんは、以下です。
http://blog.goo.ne.jp/botanicallife4-1956/d/20141021

投稿: 多摩ニュータウンの住人 | 2016年9月12日 (月) 08:18

★多摩ニュータウンの住人さま

こんにちは。
植物の小説、たくさんご紹介ありがとうございます。
東野圭吾『夢幻花』は’14.4月に読んでいますが、情けないことに2年しかたっていないのに何と内容を忘れてしまいました(涙)
これから徐々に読みすすめたいと思います。
これからもよろしくお願いいたします。
ありがとうございました。

投稿: tona | 2016年9月12日 (月) 09:45

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