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2016年9月26日 (月)

「カリエール」展 と 本『森を食べる植物』

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ウジェーヌ・カリエール(1849~1906)の没後110年ということで、東郷青児記念・損保ジャパン日本興亜美術館で展覧会が開かれている。
ちらしを見てセピア色の絵ばかりで驚く。一瞬ダ・ヴィンチの「ほつれ毛の女」を思い起こします。
全然知らなかった画家だけれも、この展覧会でとても忘れられない画家となりました。異色であります。
驚いたことに88点の作品のうち、新潟美術館の12点を除き、全部フランスの個人蔵であるということ。これだけ個人から集めるのはいかに大変であったか。
そういう意味でもありがたく拝見できました。
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画家は7人の子ども(長男は夭折)がいて、絵の大半が母子、子供、奥さんなど家庭の情景の絵である。
先日横浜美術館で観た「メアリー・カサット」は母子像の画家と言われたが、カリエールも母性の画家と言われた。
印象派のあとの象徴主義に加わった。イギリスに行ったときターナーの影響も受けたそうで、珍しい風景画に至ると、朦朧としてターナーに似ているような絵もあった。
ロダンとはいろいろな面で関わりがあった。
画家は咽頭がんで57歳で死去するのであるが、50歳の時に生まれた5女さんはまだ7歳で可愛い。
晩年の絵はもやっとした絵が多く、何が描かれているのかわからなく、ターナーや晩年のモネのようでもあった。

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塚谷裕一著『森を食べる植物』を多摩NTの住人さまに教えていただきました。

409x600_2森を食べる植物とは、カビやキノコの他に「腐生植物」のことで、私が唯一知っている腐生植物は「ギンリョウソウ」だ。
本の表紙を見ても、青、黄色、赤やいろいろな形がある。

腐生植物とは緑の葉を持たず、光合成をしない代わりに、やはり光合成をしないカビやキノコの菌類を食べて暮らす植物のこと。
カビやキノコは何から栄養をとっているかというと、森の樹と共生したり、落ち葉や枯れ枝を栄養源とするから、腐生植物は間接的に森を食べて暮らす植物である。しかもきれいな花を咲かせるのである。
では腐生植物はどのようにカビやキノコを食べているのか?
腐生植物には菌類を食べる特殊な根=菌根があって、その中にとぐろを巻いたような菌糸があって、これが根の外や隣り合った細胞の中にもつながっているのだそうだ。そこから栄養を取りこんでいるらしいのだが、菌とか菌根、菌糸など私の目には見えないのでただ想像するだけだ。
腐生植物も蝶など食草が異なるように選り好みがあって、ギンリョウソウはベニタケ属の菌糸を好む。
腐生植物研究そのものが本業でない著者等は、腐生植物を観察・発見しにインドネシア近辺の島々奥深く、探検しに何回も出掛けるのである。大人のロマン溢れる話でもあって、このような人生を歩むのが実に羨ましい。

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コメント


私はあまり絵画には詳しくありませんが、
カリエールという名前の画家は、もちろん知りませんでした。

 殆どの絵画が個人蔵ということであまり目に触れることが
無かったからでしょうか。
 
 何かもやっとした感じで、珍しい画風。奥ゆかしささへ感じ取られます。
見れば見るほど、いろいろな感情が沸いて来るような絵です。

 さてこれが私の最期のコメントかも知れません。
 有難うございました。未練がましく最後の記事を配信しました。
 時間ありましたら、覗いてください。
 これからは、暇に任せて勤めてアクティヴに出掛けてみようと思っています。
 
   

投稿: 夢閑人 | 2016年9月26日 (月) 16:12

こんにちは
 
ウジェーヌ・カリエールさんという画家、まったく知りませんでした。
残っている作品は新潟美術館蔵と個人蔵だけとは驚きです。
柔らかなタッチともやもやっとした中から浮かび出るような描き方、
それにセピア色が印象的ですね。
色使いが好みより暗いため、好きとまではいかないけれど
嫌いではないなぁ…と思いながら拝見しました。
 
「森を食べる植物」のタイトルに、ちょっとSFまがいの光景を
想像してしまってギョッとしましたが、カビやキノコや腐生植物の
ことでしたか。私は出会ったことのある腐生植物はないかもしれません。
研究してよく知ると、広く奥深く面白い世界なのかもしれませんね。
そして、改めて、ありとあらゆる生き物が何らかの形の食物連鎖で
繋がっていると感じました。

投稿: ポージィ | 2016年9月26日 (月) 16:13

tonaさま
近頃は新宿方面へはご無沙汰しておりますが、この記事を拝見して行ってみたくなりました。

投稿: evergrn | 2016年9月26日 (月) 16:50

★夢閑人さま

私も同様です。
まったく知りませんでした。
この頃いろいろな展覧会とテレビで放映される美術関係の番組を見ますと、殆ど知らない画家が多いのです。いわゆる教科書で学んだ画家しか知らないということです。
もやっとした、しかもセピア色の絵は印象派と何と違うことでしょう。

これからさらにアクティブにお出かけ、ご活躍、とても真似できないことです。
時々思い出しては私も今から老化に負けてはいけないと心に刻みます。
人生の先輩としての生き方に共感しながら。
ご丁寧にコメントをいただきありがとうございました。

投稿: tona | 2016年9月26日 (月) 20:03

全然見たことがない画家です。
時間があれは見てみたいです。
ターナーの影響と聞くとそんな感じが
しなくもないですね。
地方に回らないみたいですので上京時
考えてみます。

私もギンリョウソウしか分かりません。

投稿: matsubara | 2016年9月26日 (月) 20:26

★ポージィさま

ウジェーヌ・カリエールの美術史家のお孫さんの協力によって個人蔵が集められたそうです。
ターナーとも違うし、これぞカリエールと88点を鑑賞しました。
私もまったく仰るような感想です。

腐生植物も豊かな森でないとなかなか見られないそうです。そうですよね。杉の森になんかキノコも見られないですものね。
以前うなぎの研究で日本のずっと南の島々へ行った研究者も凄い情熱でしたが、腐生植物研究者もかなりののめり込みようです。そんな方があらゆる分野でどんなにたくさんいらっしゃることか。
コメントありがとうございました。

投稿: tona | 2016年9月26日 (月) 20:38

★evergrnさま

合併で美術館お名前が出てこないほど長い名前に変わりましたね。
私も新宿は通過点でこの美術館の時だけです。
是非たまにはお寄りください。
コメントありがとうございました。

投稿: tona | 2016年9月26日 (月) 20:48

★matsubaraさま

matsubaraさまもご存知なかったですか。
何とも独特ですよね。
お時間があったら是非ね。

今度ギンリョウソウを見たらまわりの環境やキノコの季節でしたらどんなのが生えているかをみたいものです。
コメントありがとうございました。

投稿: tona | 2016年9月26日 (月) 20:58

知らない絵画に画家。
こういうのが日本で鑑賞出来ることが、素晴らしいですね。

腐生植物もまた、一般とは違う視点です。
ギンリュソウの目が、ゲゲゲの鬼太郎だと言ったワタクシです~

投稿: だんだん | 2016年9月26日 (月) 23:42

こんにちは。「森を食べる植物」をお読みになられたのですね。ギンリョウソウのほか数種類しか見たことがありませんが、ずいぶん多いですよね。実際に見てみたいです。

投稿: 多摩ニュータウンの住人 | 2016年9月27日 (火) 08:33

★だんだんさま

本当にそうですね。
コメントに書き損ないましたが、アッシジの聖フランチェスコの絵は一応ジョットとされています。

ふふふ!ギンリョウソウのお花、ゲゲゲの鬼太郎に思えます。考え付かなかったわ。

菊竹請訓を教えていただき有難うございました。江戸東京博物館や九州国立博物館の設計者でもあるのですね。島根の美術館が一番斬新に見えます。

投稿: tona | 2016年9月27日 (火) 09:29

★多摩ニュータウンの住人さま

ギンリョウソウの他にまだご覧になっているのですか。
森の中を歩ければきょろきょろしたいです。
でも見つけられないでしょうね。そのような所に出かけませんから。
本のご紹介ありがとうございました。
これからもよろしくお願いいたします。

投稿: tona | 2016年9月27日 (火) 09:32

カリエール、まったく知りませんでした。
本当にセピア色の、暗闇から浮かび上がってくるような独特の色使いですね。
一度観たら忘れられなくなるというのが
分かるような気がします。
お教え頂き、ありがとうございます。

投稿: zooey | 2016年9月29日 (木) 22:41

★zooeyさま ありがとうございます。

象徴主義は勉強不足で良くわかりませんが、ギュスターヴ・モローやイギリスのラファエル前派もあげられるらしいですが、カリエールの門人に、マティスやドランが現れることで少し理解できる程度の、なかなかに異色の画家です。
レンブラントやラ・トゥールなどは色が付いているから大分違いますものね。
また新しい画家を一人知って楽しみました。

投稿: tona | 2016年9月30日 (金) 09:22

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