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2016年11月10日 (木)

ヨシダナギ著 『ヨシダ、裸でアフリカをゆく』

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幼少期からアフリカ人への強烈な憧れを持っていて、「大きくなったら自分もアフリカ人のような姿になれる」と信じていた著者。それも10歳の時にあなたは日本人だと両親から突きつけられて挫折する。
ところが独学で写真を学び、2009年からアフリカ16ヶ国で少数部族を撮り続け、遂に自分も同じに裸になって、子どもの頃の夢を実現してしまった。
ぞれも実は彼女たちと同じ姿になることで初めて心を開いてもらって、写真も撮らせてもらって友達になれたということだ。
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先日読んだハワード・W・フレンチ『中国第二の大陸 アフリカ ~100万の移民が築く新たな帝国~』でなかなかに大変なアフリカで中国人が果敢にも乗り込んで多くは苦労の末、財政的にも成功しどんどん本国から呼び寄せる。中国政府もアフリカ各国にインフラ整備など飴をぶらつかせ、十数年後にアフリカの資源を殆ど食いつぶすが、アフターケアーなし。アフリカ諸国の人民はそんなことはほとんど知らず、知っている国家元首らは自分の利益になれば将来には目をつぶる、という構図が見えた書なのです。この本でとにかくアフリカ人を相手にすることは実に困難極まることであるし、まして生活するなんて。それを逃げ帰りもせずに相手にする中国人には、ますます圧倒された。
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で、ヨシダナギさんが、これがまた毛色の変わった人、実に奇怪な面白い人だ。
何でも学校には途中から行かず、人と話すことが苦手、お付き合いも苦手という人が、英語が全く話せなかったのに、ガイドを雇って奥地の少数部族の地に足を運んで写真を撮らせてもらうのである。
良いガイドあり。どうにも手に負えないガイドあり。だます。脅す。ねだる。無責任。いろいろな試練に耐えかねてナギさんは大泣きする。するとアフリカ人は女が泣くことに弱いことを発見。
アフリカ人は仕事が欲しいと言って仕事を与えても、真面目にしない。すぐ放り投げてしまう。なんで6時間も8時間も働かなければいけないのと逆切れされるそうだ。
ホテルと言えども野宿。ゴキブリが140匹の所に寝たり、初のエアコンは赤い泥とイグアナが飛び出る。
食べ物と言えば、蚊が入っているのや砂ジャリジャリのクスクス、泥水で入れた紅茶を飲まされる。ガイド曰く「濁っても同じ水だぜ!?何か問題が起きたとしても、腹を壊す程度だろ?そんなのトイレに行く回数が増えるだけだからあんま気にすんな」ですって。
お金をたかる子供たちにないと言うと、その中の一人にかえって同情されて、主食しかない貧しい家に食べに来てと招かれる。このような話をよく聞くけれど本当にあるのです。
これでもか、これでもかと起こるハプニングにもめげず、また翌年アフリカへと出かけていく。
そして少数部族の人と同じ裸になって腰蓑を付けることによって打ち解け、写真を撮らせてもらうのである。まさに郷に入っては郷に従えだ。
子どもの頃からずっと思い続けていたアフリカ人のような姿になれた瞬間。これがナギさんの最高の至福のひと時だったのだ。
写真に映る、アフリカの空に原色の服装、黒い美しい肌、子どもたちの様々な顔、どの1枚もなんて素晴らしいのでしょう。また違うアフリカを発見できる。
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コメント

こんにちは!
 
またまたユニークな方と本を見つけられましたね。
全然知らずにいましたのでさっそくネット検索もしてみました。
TVにも出られたようですね。経歴も行動もへぇ~ほぉ~ということばかり。
まるで、前世はアフリカ人だったのでは? と思いたくなるような、
幼い頃のアフリカ好きが、紆余曲折を経て今の活動に繋がったのですね。
ヨシダナギさんのオフィシャルサイトで、作品(写真)も何枚か見ましたが、
写真もモデルになっているアフリカの方たちもとても美しくて感動しました。
 

投稿: ポージィ | 2016年11月11日 (金) 10:49

すごい日本女性がいるものですね。
ただただたまげました。

度胸もある人ですね。
幼いころの夢は大抵挫折しがちですが
執念がないとここまでやりきれるもの
ではありません。

家田荘子さんにもたまげましたが、
この二人は男性以上に勇気が
ありますね。

投稿: matsubara | 2016年11月11日 (金) 14:05

★ポージィさま

こんばんは。

なるほど!前世はアフリカ人。その通りですよね。
オフィシャルサイトをご覧くださったのですね。
色の美しいアフリカと人々、さすが写真家と感心させられました。
2年前はインドでヨガ体験、その他普通の人が行かないような所に行っているようですね。
一人の人間の中で小心と大胆が同居していることにも驚かされます。
時々本の中の写真を眺めたいと思います。
ありがとうございました。

投稿: tona | 2016年11月11日 (金) 19:11

★matsubaraさま

本当に家田荘子さんに私も驚いたわけですが、この若きナギさん(30歳くらい)のアフリカでの体験は凄いものがあります。
それなのに出かけていくのが信じられないです。
自分で小心物と言っていますが、私の観点からは全然そのように見えません。
自分の子供の頃の夢を実現できる人はあまりいないと思いますね。
ありがとうございました。

投稿: tona | 2016年11月11日 (金) 19:17

愉快ですね、とても真似はできないけれど^^。

投稿: 佐平次 | 2016年11月12日 (土) 11:07

★佐平次さま

はい、一時として居たい所ではありません。
好きということ、執念は凄いです。
ありがとうございました。

投稿: tona | 2016年11月12日 (土) 12:41

たいていのことには驚かなくなりましたが・・・
ぶっ飛んでる若い女性の物語、どんな頭の構造か覗いてみたいです。
そのナギさんを読むtonaさんも、思考が私みたいな凡人とは違うような~
生きる原点はここに在りかも知れませんが。
もはや不衛生は最も避けたい今、サバイバルとしか思えません。

投稿: だんだん | 2016年11月12日 (土) 21:14

★だんだんさま

幼少の頃と学生の頃と大人になってからのギャップがある実に面白い方だと思いました。
とても真似は出来ませんが、アフリカの色の美しさに感動し、見直しました。
ドイツに行ったときにアフリカだけで30か国を回ったという女性がいましたが、今から思うと凄いタフな女性だったものです。ドイツ当たりではそのタフぶりがわかりませんでした。
作者、いろいろな目に遭っていながら、痩せてもいなくふくよかないい顔をしていますね。
ありがとうございました。

投稿: tona | 2016年11月12日 (土) 22:37

面白そうな本を見つけましたね。
人間各々で、この方は大人になったらアフリカ人になれると思ってたようですが
独学で写真家になり、現地の人達と同じ姿になって、写真を撮らせて貰う

一番上のアフリカ人の裸の女性の間に居る、裸の女性がヨシダナギさんですか。
どんなに裏切られても又アフリカに行く・・・
本当にアフリカが好きなのですね。

投稿: ラッシーママ | 2016年11月14日 (月) 15:14

★ラッシーママさま ありがとうございます。

あまりに写真がきれいなので買ってしまいました。
やりたいと思えば、独学でも学んで初志貫徹、凄いですね。
そうです。表紙の写真の色が白い横向きがヨシダナギさんです。
一番下の写真でも現地女性に乳房をにぎられてしまったそうで、その時の写真だそうです。女性たちと同じ格好をしていますね。こうすると受け入れられるそうです。
心はアフリカ人なのですね。

投稿: tona | 2016年11月14日 (月) 16:21

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