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2017年1月19日 (木)

映画『この世界の片隅に』

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軍港呉と広島が舞台の戦争時とその前後を描いたアニメで、特に戦時中の焼夷弾が落ちてくる場面や戦闘機が飛んでいる場面などリアルで、わずかながら防空壕に退避した経験を夢のように頭の片隅に記憶している私は思い出してぞっとしました。
絵がとても得意な天然キャラのすずが広島から呉へ嫁に行く。のんきな性格なので、舅や姑は優しいのに離婚して戻ってきた子連れの義姉には辛く当たられるが、悲壮感はない。優しい夫は戦死するわけでもなく、家は全焼するわけでもないが、自身の不注意で姪が死に、自身も右手を失い、絵も描けなくなり、広島の実家では原爆で母を失い、妹が原爆で病に倒れたなどで、天真爛漫なすずも笑顔がなくなって暗く沈んでいく。しかし淡いトーンの美しい場面がそれを強調することなく、戦争、原爆の悲惨さや厳しさや辛さを酷く描き出しては見えない。
70年前の戦時中の日本の生活風景は厳しく、親たちの苦労をも思い出してしまった映画でしたが、もう10数年もすれば体験した人の多くはいなくなるわけでこうして語り継がれる漫画や映画は貴重かもしれない。

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昨年12月31日にクラスメートが突然苦しまないで亡くなったという訃報が9日に入りました。家族にとっては看取ることも出来なかった悲しさがありますが、人として一番理想的な亡くなり方です。
親が亡くなって、次はもう自分たちの番になったのです。元旦にいただいた年賀状を見ながら彼女はもう今はいないのだととても寂しい。老病死の苦しみをさほど味わうことなく終わって、先に逝ってしまって「いいなあ」と羨ましくさえ思ったことでした。

そんな時、大病をわずらっておられるある人からいただいた年賀状にあった言葉にはっとさせられました。

素晴らしい すばらしい 生きていることが
   嬉しい うれしい 生きていることが
   笑える わらえる 生きていることで
    泣ける なける 生きていることで
       一日一生 すべて感謝

そう、今できることを精一杯やって、時には楽しみながら、↑の映画のような苦しみのない今の幸せをかみしめて暮らしていこうと、この詩を味わっています。

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コメント

身のまわりに何人も難病で苦しみ、なおかつ頑張っている人を見ると「早く逝きたい」なんて言ってはいけないような気もします、でも苦しまないで逝きたいと思うのも事実ですね。

投稿: 佐平次 | 2017年1月19日 (木) 10:59

アニメにしばらくご無沙汰です。
岐阜の飛騨が登場する
「君の名は」すら
見ていません。

飛騨は東京より縁が薄いです。アニメに
その場面が出てもきっと分からないと
思います。

私の同級生の女性も一人亡くなりました。
その人はスポーツが得意でテニスも
うまかったのに病には勝てませんでした。

同級生の死は圧倒的に男性が多いので
もう少し先かなと思っています。
油断大敵ですが・・・

投稿: matsubara | 2017年1月19日 (木) 15:29

こんにちは
 
観ていらしたのですね。この映画にはとても関心をもっています。
いつの日かTV放映される日を楽しみに待つ感じですが、
じわじわと口コミなどで広がり、多くの方が観ることとなっていますね。
ごく普通の市井の人が主人公であることが、その時代を身近なものに
感じさせるのですね。
 
映画そのものの良さと同時に、吹き替えののんさんが、
久し振りに良い仕事をさせてもらえたことも嬉しく感じています。
深く自分のものとして演技する子だと注目していたのが、
丁々発止の受け答えを求められるバラエティに引っ張り出されたり
事務所とのごたごたがあったりで、彼女のせっかくの才能を
生かせない状態でいるのが心配だったのです。ホッとしました。
 
クラスメートのお友達の訃報は、ショックでいらっしゃったでしょうね。
急にということで、一昨年急に逝ってしまった伯母と同じだなと
思いました。ご本人は寝込むこともなく一瞬の苦しさ?だけで
理想的な亡くなり方だと、多くの方が慰めの言葉をくださいましたが、
妹を急に失い一人残された姉である伯母の方は、やはり大きなショックを
受けていました。離れて暮らす私たちには実感が伴わなかったり。
魂が何かを感じることができるものとしたら、当の亡くなった伯母自身も
しばらく信じられなかっただろうなと思ったりしました。
誰もが明日の自分のことは分かりませんが、だからこそ一日一日を
真摯にひたむきに生きていかなくちゃと思います。
思いつつ、ついついなおざりになりがちで反省ばかりです。

投稿: ポージィ | 2017年1月19日 (木) 15:43

★佐平次さま

難病を抱えている人と違いますが、具合の悪くない日はないこの頃、ふと魔がさして「早く逝きたい」思ってしまったこと、反省しつつ、大病を患っている人の方が何と明るく一所懸命生きていることかと鼓舞されました。
ありがとうございました。

投稿: tona | 2017年1月19日 (木) 16:23

★matsubaraさま

私も「君の名を」を観ていません。
飛騨が登場すると、テレビでその賑やか振りが報道されていました。

高校は男性43人に女性7人ですが、もう男性が70歳くらいまで10人も亡くなり最近もです。女性はまだ1人しかです。
ところが大学の方は10数年前まで3人がそして75歳でまた1人亡くなって14人になってしまいました。自分たちの番になってしまったと友人たちと話したことでした。
ありがとうございました。

投稿: tona | 2017年1月19日 (木) 16:31

★ポージィさま

こんにちは。
ふわっとした、色彩が淡いけどきれいなアニメですね。過激な表現でないので、あんな地獄の世界の苦しいが酷く感じられないので見ていられます。
のんさんはごたごたで大変だったのですね。
とてもマッチした美しい声とトーンで素晴らしかったです。これが大成功でしたね。

友人は入浴中に亡くなっていたとのこと、ご主人は気がつかなかったらしいですが、苦しい顔でなく穏やかな顔だったそうです。彼女のご両親も同じように亡くなっているので、そのような家族もあるのだと驚いています。
ポージィさんの伯母さん同様、家族はどんなにかショックだったでしょう。
亡くなったことを聞いて、もう彼女はこれから来る心身のいろいろな苦しみから解放されて、羨ましい!と思ってしまったのでした。
でも苦しくても↑の詩の方のように生きていることに感動しまして、反省かたがたいろいろな事を考えた松の内だったのです。
ありがとうございました。

投稿: tona | 2017年1月19日 (木) 16:45

このアニメは話題になっていますね。機会があれば見たいと思っています。『君の名は。』はなかなか良かったですよ。

投稿: 多摩NTの住人 | 2017年1月20日 (金) 08:29

tonaさん、おはようございます♪
アニメ映画はあまり見たことがありませんが、
良い作品が多いですね。
テレビで放映されると必ず録画していますが、
遊びに来ていた孫たちは「おおかみこどもの雨と雪」を
何度も見ていました。
この映画も考えさせられる所の多い映画のようですね。
戦争を語れる大人が年々少なくなっていくなか、
このような形で後世に伝えることも大事なことですね。

近所のお友達(同級生)が昨夏くも膜下出血で倒れ
現在も意識不明のままです。
私もtonaさんのクラスメートのように苦しまないで
ぽっくりと逝くか、一人山奥で息を引き取るのが理想
でしたが、年賀状の言葉にはハッとさせられました。
「一日一生 すべて感謝」ですね。

投稿: hiro | 2017年1月20日 (金) 08:44

★多摩NTの住人さま

こんにちは。
『君の名は』をご覧になったのですね。
之こそ素晴らしいそうですが、出遅れております。
ありがとうございました。

投稿: tona | 2017年1月20日 (金) 09:12

★hiroさま

こんにちは。

アニメは昔「ハイジ」や「ムーミン」など子供と一緒に見る程度で、その後はジブリ作品はテレビで放映されるようになってからすべて見ております。
自分からシネマ館に足を運ぶアニメは初めてです。
戦前生まれなのでほんの少しだけ戦争の場面を覚えているわけですが、語れるほどの体験はありません。もっと上の方たちは悲惨さが受け止められるかと、そして語ることが出来るかと思いました。しかし語り部はもうすぐ確実にいなくなります。知らない世代が愚かな戦争にまた入って行かないようにしっかり受け継いでいってほしいと切に思いました。

hiroさんのご友人でさえ、不幸にも倒れられる時が来たのですね。
友を羨ましがらないで、自分の人生をこれからも大変な時が来るばかりですが、前向きに生きていきます。
ありがとうございました。

投稿: tona | 2017年1月20日 (金) 09:22

日本のアニメーション映画は、世界に先駆けて素晴らしいなぁと思います。
その先駆者は、やはり宮崎駿氏でしょうか。
どちらも観ていませんが、いろんな方があらすじを載せたので満腹になりました~
つい先日も、ブログ友が良かったわと・・・
彼女にはいつか、tonaさんも逢う機会が訪れるでしょう♪

故郷が遠くて、訃報を知るのもズレてしまいます。
今は近場の友との交流が支えになっていますが。
特に親しかった方が逝った時は茫然自失。
毎日狭山湖へ行って泣いていました。
次女とも仲良くしてもらったんですが、その子が言った言葉に救われました。
〇〇さんが最期まで笑顔で亡くなって、死の怖さが無くなったわと。
70歳でした・・・

投稿: だんだん | 2017年1月20日 (金) 15:01

★だんだんさま

立川なら近いので簡単に行けるようになりました。岩波ホールと違って混んでいないのもいいです。行って良かったです。
日本のアニメは世界に歓迎されていますね。ファンがたくさんいるようで誇れる日本ですね。
戦争の映画はとてもいろいろな考え方の人から見ると作る側は難しいのでしょうというのが感想です。
そのご友人は映画に詳しいのですね。いつかお会いできるかもしれないということで楽しみです。

だんだんさんもそんな悲しい思いをされていたのですね。70歳とはまだまだお若い。
私は最期に笑って別れを告げられるか、自信0%です。
ありがとうございました。

投稿: tona | 2017年1月20日 (金) 19:32

「この世界の片隅に」は評判になっていて
私が親しくしている映画通の友人たちも皆誉めているので
私も気になっているのですが、未見です。
他にも観たい映画がありすぎて
地味目の作品は、つい後回しになってしまうのです。
「一日一生 すべて感謝」
簡単そうで、こんな難しいことはないでしょうね?

投稿: zooey | 2017年1月23日 (月) 12:51

★zooeyさま

ちょっとだけあの体験の端っこを知っているので観に行ってきました。といっても子供としての体験ですが。大人はさぞかし大変だったと思います。
地域が原爆と軍港に関係したところなので物語がより深いものになっています。

この詩はマイナスな日にはとても受け入れられないものですが、生を受けたからにはそれではいけないのだと思わされたものです。
深刻な病気をした人はこういう謙虚な前向きな気持ちになるのですね。まだまだこの境地に程遠い私です。

投稿: tona | 2017年1月23日 (月) 19:08

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