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2018年9月24日 (月)

『ザックを担いで イザベラ・バードを辿る』「日本奥地紀行」の旅・研究会編

●海に面していない国家を内陸国、国境を接する全ての国が内陸国である内陸国のことを二重内陸国という。二重内陸国では、海に出るために少なくとも2つの国境を越えなければならない。 世界に2ヶ国、ウズベキスタンとリヒテンシュタインだそうです。なるほど世界地図を眺めると、そうですね。190数ヶ国あってたった2ヶ国とは驚きました。内陸国は世界には48ヶ国ある。一生海を見ないで過ごす人も多いのでしょう。今まで随分海を見てきたので、その気持ちを推し量ることが出来ません。

●最近の川柳に旨いと拍手です。

・「体中ほとんどどこも泣き所」
 皺に驚いたのは既に昔、喜寿を越してからは全然「喜」でなく、体のあらゆるところが、医者に言われる加齢で傷んでいます。1週間に1つは増えていく時期もありで、泣けちゃったんですが、まあ、こんなに長期間使えばいた仕方ない、よくここまで交通事故にも他の事故にも遭わずに生きてきた。もう戻らないことに気づき、何時心臓が止まってもおかしくないのだと気づいたのもここ1年。気を取り直して雑学にでも励むことにしました。昔から三日坊主が欠点なのですが。

・「借りたけど返さなくてもいいトイレ」 うーん、そういえば公衆トイレ以外はいつも「トイレをお借りします」と言っておりますね。

・「視力表ムリヤリ読んで度が合わず」そうだ、そんなことするとかえって損なわけです。でも度々メガネを買う羽目にもなるので買い換えた数年はムリをしよう。

●『ザックを担いで イザベラ・バードを辿る』「日本奥地紀行」の旅・研究会編

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雑大で、講師が大学のワンゲルの友人たちとイザベラ・バードの歩いた道を辿った記録の本を購入。
以前『日本の奥地紀行』を読んだとき、イメージがつかめないでいたが、作者たちは国道になってしまっている部分も多く、同じ道を全踏破したわけはないけれども、バードが褒めていた日本の美しい景色がきれいな写真となって収められています。

雨の中の道の悪さ、宿の蚤、虱、食事の悪さ、敗れ障子からの覗き。危うく命を落としかけたこともある川下り。目的は北海道アイヌの地だったのになぜ船で行かなかったのか?

幼少のころから虚弱体質で、脊椎の病、神経痛に悩まされたそうで、医師から航海による養生を勧められ、40代初めに、イギリスからオーストラリア、ハワイ島を経由してアメリカへ向かい、ロッキー山脈を馬で越える冒険旅行をしたのがきっかけで、その後、日本を始め中国、韓国、ベトナム、シンガポール、マレーシア、インド、ラダック、ペルシャ、クルディスタン(クルド人が居住する領域)、トルコなどを訪れている。初来日は明治11年。

虚弱体質でこんな病を抱えていたら、国内でさえ大変と思われるのに、揺れる船で大航海が出来たのか。そして日本の中でも今の我々が辿ってもそんな道、そんな宿はないから同じ追体験はできない過酷な旅をどうして出来たのか。日本だけではなく、ここに書かれている国々の中には今行ってもかなり大変なところもあるのに。やはり航海で心身ともに強靭になって、医師の言うことは本当だったのであろうか。
大英帝国最盛時が生んだ女偉丈夫は生命にかかわる災難に遭っても、冷静さを失わずに気力も一向に衰えない。最悪の場面に立ちあえば、自分のことだけで精いっぱいだが、同じ目に遭っている他者やその家族のことを考えるという強さ、気丈さを持ち合わせていたという。
後に結婚した夫からは「虎の食欲と駝鳥の消化力備えている。詮索好きで落ち着きのない、大胆で意志の強い性格」と評された。

この本の執筆者たちは、主として会津西街道、越後米沢、羽州街道、北海道の峠、そして日光、横浜を記録している。バードの、時には優しい日本観だが、とても厳しい日本人観を読み解きながらいろいろな角度から見ている。
参考資料を見ると10冊くらいバードの歩いた道を辿って、上梓している本があったのですね。クラブツーリズムが過去2回ツアーを組んでいたのは知らなかったし、驚きました。
写真を見たら行きたくなってしまったけれども、まだ東海道さえ踏破できないので写真で我慢しましょう。

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コメント

こんにちは。川柳は面白いですね。サラリーマン川柳大賞の『スポーツジム 車で行ってチャリをこぐ』が気に入っています。

投稿: 多摩NTの住人 | 2018年9月24日 (月) 14:44

★多摩NTの住人さま

こちらにもありがとうございました。
私、サラリーマン川柳大賞の『スポーツジム 車で行ってチャリをこぐ』この句、知っています。本当に笑えました。スポーツジムのお金、高いそうですね。車もガソリン喰いますし。

投稿: tona | 2018年9月24日 (月) 15:56

tonaさん、こんばんは~♪
二重内陸国って世界に2ヶ国しかないのですね。
もっとあるかと思っていました。
川柳は面白いですね。
特に最近はシルバー川柳が身に沁みます。
・古希を過ぎ鏡の中に母を見る
古希を過ぎる前から感じていましたが、
85歳ぐらいの母を思い出してとてもショックでした。
イザベラ・バード、名前だけは聞いたことがありますが
こんなに凄い女性だったのですね。
バードが見た当時の日本、写真でも良いので見てみたいです。

投稿: hiro | 2018年9月24日 (月) 21:15

★hiroさま

こんばんは♪
そうですね、わたしも二重内陸国がこんに少ないとは驚いています。

この頃普通の川柳、シルバー、サラリーマン川柳を必ず見て楽しんでいます。
皆さん上手ですね。思えども、いえいえなかなか思いつかないと言った方がいいでしょうか。
「川柳を作りたいけど才能なし」と言ったところです。
醜い景観を作るビルが建ってない田舎の景色は素晴らしかったのですね。飯豊山とか朝日連峰とか雪を被った山々はイギリスの最高峰が1000mくらいですからきっと堪能したのではないでしょうか。
歩くといろいろな景色を、電車では通り過ぎて見えない部分を見ることが出来ますからね。
ありがとうございました。

投稿: tona | 2018年9月24日 (月) 21:58

二重内陸国とは、はじめて聞く言葉です。
日本は海洋国ですから、そういう国の存在は
頭になかったのですが、岐阜県は海のない県
ですから、似たような環境ですね。

イザベラバードは、祖母の生まれた年に
日本に来られたことになり、時代背景を
考えますと、信じられない冒険です。
それに与謝野晶子の生まれた年でもあるのです。

いくら体を鍛えるために航海が必要であると
いいましても、勇気がないとできないですね。
すごい女性がいるものです。

日本の女性にはできないことでした。
与謝野晶子ですら、地元では白い目で
見られて、親の葬儀にも堂々と参列
できなかったという話を大阪の人から
聞いています。

投稿: matsubara | 2018年9月25日 (火) 08:58

★matsubaraさま

日本で海のない県が幾つかと言われてもすぐ答えられません。中央の岐阜、長野、滋賀、山梨、群馬、栃木、奈良でしょうか。世界ではその中にさらにあるのがたった2か国とは少ない感じです。
おばあ様や与謝野晶子が生誕の年ですか。バードは与謝野晶子とは40数年年上になりますが、与謝野晶子も情熱が凄くて与謝野鉄幹をシベリア鉄道でパリまで追いかけたのですね。子供11人でしたっけ。残して。当時としては飛んでいる女性。
ご葬儀のそんな話があったのですね。
全く西欧にもとんでもない勇気のある女性がいたものです。
ありがとうございました。

投稿: tona | 2018年9月25日 (火) 09:43

明治の時代に、金髪碧眼の虚弱体質の女性が日本の奥地を旅する。
まったく信じられない話ですね。
その道を辿ったツアーがあるというのも驚きです。
しかもそれについての本が10冊以上あるとは。
世の中、面白いですね。

投稿: zooey | 2018年9月25日 (火) 13:56

★zooeyさま

そうなんです。虚弱体質でまずよく揺れる船で大航海ができますね。
そして、当時宿も不衛生で交通手段も馬か牛だったそうで、峠ばかりを越して行ったらしいのですが。そして食べ物は和食、ご飯には砂利も混ざっていたとか。北海道まで何カ月もぶっ続けに旅行。もう考えられません。

講師の方もそうですが、本当に魅せられ、後を辿るのにロマンを感じたのでしょう。リタイアした人ばかり(元ワンゲル)で何回にも分けて行ったようです。他の本は読んでいませんが、一人の人も多いのでしょうね。
まあ、いろいろな方がいるものよです。
ありがとうございました。

投稿: tona | 2018年9月25日 (火) 16:39

こんばんは happy01
二重内陸国という言葉そのものを初めて聞きました。なるほど・・・と思いつつ、そのような国がたった2ヵ国とは coldsweats02?!
私がかつて3度旅したネパールも、やはり内陸国で、湖や池はあっても一生海を見ることのない人がほとんどでは?と思います。
「トイレをお借りします」は確かにその通りですね(笑)!「お借りします」ではなく「使わせていただきます」が海外の人にとっては自然な表現でしょうね。ならば、他の国ではどのような表現をするのか、むしろそれが気になりました think
イザベラ・バードという方は初めて知りました。虚弱体質ながらそのような旅をされた方なのですか?!精神力が人並み以上に優れていたのでしょうね。

投稿: 慕辺未行 | 2018年9月25日 (火) 23:02

★慕辺未行さま

おはようございます。
ネパールこそ何だか二重内陸国に思われてしまいますが、48ヶ国の内陸国の1つなのですね。海を見ない代わりに、私が一生見ることのない美しいヒマラヤの山々を見て過ごす人が多いのでしょう。

「トイレを使わせていただきます」なるほどぴったりの言葉、さすが慕辺未行さまです。
本当に他の国はどうなのでしょう。ちょっと気になりかけました。
虚弱体質では現代の旅でも無理。それなのに交通機関も宿泊施設も発達してなかった当時、私など今でも行かれないインドとか中東とか凄い奥地へ何故旅が出来たのか?まさに精神力でしょうか。現代病にかかっている自分を感じます。

投稿: tona | 2018年9月26日 (水) 08:42

眼医者で手術後の回復状態を見るのに、一生懸命あてずっぽでも右だの左だの言ってしまう。
「いい子」になりたいのかなあ。

投稿: 佐平次 | 2018年9月26日 (水) 10:56

毎年tonaさんの記事で、今年の川柳を教えて貰ってますが
読んでみて的を得てるし上手です。

tonaさんが紹介してる「イザベラ・バードの歩いた道を辿った」、このような方がいた事を全く知りませんでしたが
tonaさんが何時も書いて下さる記事は勉強になるし、見識を広めて貰ってます。

投稿: ラッシーママ | 2018年9月26日 (水) 11:42

★佐平次さま

時と場合によって、いい子になったり、正直な子になったりですね。
ということがわかりました。

すっかり医者通いが多くなられて驚いているのですが、前向きなのが素晴らしいなあと。
お大事になさってください。

投稿: tona | 2018年9月26日 (水) 16:39

★ラッシーママさま

川柳は自分では作れませんが、見るのが大好き。みなさん上手ですね。同じような事を想うことがあるのに、自分では5・7・5にまとめられないのです。

世の中には、古今東西いろいろな人がいて面白いものですね。
そのようにおっしゃっていただいてありがとうございます。

投稿: tona | 2018年9月26日 (水) 16:47

 昔は川柳に凝った時期もありました。
17文字で表現することの面白さがありました。

 この頃はTVでたまに見るサラリーマン川柳に一人悦に入っています。
サラリーマンの心境、生活、日々の過ごし方、などなど世間を風刺するものもあり、
頷けるものもあり面白いです。

「医者にまで加齢と言われ諦める」
「立ち上がりよいしょの声は力なり」
「出かけてもはてなと忘れまた戻る」
ふと思いついたままに。

 芭蕉の奥の細道などありますが、これは面白そうですね。

投稿: 夢閑人 | 2018年9月27日 (木) 11:59

★夢閑人さま

さすがお作りになったとか、思いついた3首、
お上手ですね。
皆さんよくこんなにすぐまとめられると思うと、羨ましいくらい才能を感じます。
サラリーマン川柳ですが、毎日新聞に替えてみたら、毎週1回たくさん載るのです。
普通のが毎日20首、日曜日にシルバーが載るので凄く楽しみに読んでいます。
またご披露くださいね。
ありがとうございました。

投稿: tona | 2018年9月27日 (木) 23:08

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