島崎藤村著『夜明け前』
島崎藤村著『夜明け前』
中山道はやっと美濃路が始まったばかりです。その先の木曽路12宿の西の端、落合・馬籠宿は長野県ではなく岐阜県だ。今まで長野県とばかりと思っていました。
昔読んだ『夜明け前』が馬籠宿の本陣・問屋・庄屋の三役を兼ねた旧家の主人公からみた幕末から明治維新、明治初期の歴史小説であったことを忘れ、主人公の最期だけぼんやりと覚えているに過ぎなかった。友人が読んでいるということで読み始めたら、今まで街道歩きで残っている本陣や本陣跡の立て札を見てきただけだったのが、本陣の仕事を当時の歴史とともに知ることが出来た。皇女和宮の行列、勤王の志士たち、天狗党、最後の大名行列、そして明治に入ると天皇の巡幸などで、本陣などは実に細かい気遣いがされ、人々が慌ただしく行き交う。たくさんの物資も行き交う木曽の山中は、伐ってはいけない5樹木があったり、耕作地がないなどの地形が故、接待する食物などをどのようにして調達したのかなどわからない点もあるが、本陣や庄屋さんともなると大変な雑務に追われ、予想もつかない雑務があることを知る。一揆も多く起こるし、気苦労の絶え間がない。
小説は藤村の実家がそのまま描かれた私小説で、藤村の父は馬籠の名主・戸長(本陣の仕事がなくなった時から名前が変わった)であった。大磯で見た別荘からは窺い知ることの出来ない過去を知ることになる。
また、これから歩く美濃路の中津川、木曽路の落合、馬籠、妻籠、関のあった福島、その他の木曽12宿が出てきてこの先到達した時が楽しみになりました。
森下典子著『日日是好日』
奥の深いお茶。主人公の母をして、お茶の先生を「タダモノじゃない」と言わしめた、その先生について25年。著者はまだお茶のお稽古に励んでいる。
読み進むほどに思っていた茶道の奥深さはさらにさらに奥深くなっていくのでした。
映画で主演が黒木華、樹木希林が先生役、多部未華子が従姉妹。 監督・脚本は大森立嗣。まだ観ていないのでチャンスがやってきたら是非観てみたい。
これは友人の個展「色鉛筆画展~野の花に魅せられて~」の個展案内状の絵です。
クラスメートでは初めて個展を開いて、6年以上も色鉛筆教室に通い精進されている。130点の中から40点展示され鑑賞してきました。色鉛筆とは見えず水彩画と思ってしまったほどでとても上手でなんでも60種類くらいの色鉛筆を使うそうだ。上の本の先生も庭の草花を殆どご自宅の庭のものを茶花として飾り、この個展を開いた友人の先生もたくさんのお花を自宅から持って来られるそうで、何かはっとされるお話でした。
ヤモリがすだれの内側の網戸に張り付いている。ヤモリが10~14㎝くらいというのに、ヤモリにしてはまるでカナヘビのように尻尾が長く全長20㎝以上もある、変わったヤモリ。
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