甲州街道2 初台~高井戸宿(下高井戸宿・上高井戸宿)~柴崎(前編)
この日前半はお地蔵さんが多い街道歩きでした。
初台の駅を出て少し先に東郷平八郎筆の「旗洗池跡」の記念碑がある。後三年の役のあと、八幡太郎義家が上洛の時に、この池で白旗を洗って傍らの松にかけて乾かしたという伝説があり、幡ヶ谷という地名の由来となったとのことである。
子育地蔵尊があり、さらに行くと
牛窪地蔵尊がある。ここは刑場跡で牛裂きの刑が執行され、窪地であったところから「牛窪」と言われた。この地に疫病が流行ると、罪人の祟りと言われたため、正徳元年(1806)子供の身代わりとして地蔵が造立された。
笹塚の交差点を渡り清岸寺に寄る。
本堂は住宅を本堂に転用したもので、明治時代の高級住宅を知る事例で貴重だそうだ。
三十三観音の一つ魚籃観音。魚が入った籠を持っている。日光街道で見たのが初めてだ。悪鬼・毒竜などを取り去ってくださる観音様。
真ん中にあるのは室町時代初期(1397)の造立の板碑で、梵字は阿弥陀如来を表す。
酒呑地蔵。働き者の若者が、31歳になって初めてお酒を御馳走になり、酔って川に落ち水死してしまった。青年が村人の夢枕に現れ、この村から酒呑みをなくすために地蔵を造ってほしいと願って建立した。新しい卒塔婆がずらりと並んでいたが、果たしてどなたが供養したのでしょう。
この地蔵のとなりにあるのがしあわせ地蔵。首を傾けていてほほえんでいるように見える。
ここにも瘡守稲荷(かさもりいなり)がある。難病と言われた疱瘡、皮膚病にご利益ありと近隣の人々に篤く信仰された。
涎掛けをしていない古い六地蔵の奥は舟形光背地蔵尊、右は猿型半跏像(庚申塔)。こうした庚申塔は片膝をたてていてめずらしいらしい。さらに赤い帽子を被った六十六部供養地蔵を見て寺を出る。いやはや地蔵だらけのお寺でした。
街道に戻って進むと笹塚一里塚跡に解説板があって、両側に笹に覆われた塚があって、笹塚という地名の由来となったという。四谷この方5つの地名の由来を知ることが出来た。
代田橋駅近くにある大原稲荷神社には、入り口に北向子育地蔵尊があり、境内にいろいろな狐が集められている。東海道を歩いていた一頃、狐を撮って喜んでいたが、珍しい狐に久しぶりに会えた。
明大前駅前のサルヴァトーレ・クオモで昼食。
野菜サラダとピザ・マルゲリータと生パスタ・牛煮込みとズッキーニのチーズソース・フォカッチャつきだ。

駅のそばは明治大学キャンパスで、隣の本願寺派築地和田堀廟所一帯は江戸幕府の鉄砲弾薬を貯蔵する塩硝倉だった。明治維新で、塩硝倉は官軍に接収され、その弾薬は上野彰義隊や奥州諸国との戦いに使用された。後に陸軍省火薬庫となり、昭和20年の大空襲で一帯は焦土と化した。
築地本願寺和田堀廟所(関東大震災後、築地本願寺別院として創建)で樋口一葉の墓を見る。他には、古賀政男や水谷八重子、海音寺潮五郎などの墓がある。
樋口一葉の墓。
少し先が寺町であり、お寺が7軒並んでいる。このお寺もあちらこちらから移転してきたそうだ。
真教寺。
この猫ちゃん傑作!灯籠のここで涼んでリラックスしている。
託法寺。善照寺。浄見寺。法照寺。
栖岸院。老中安藤重信の子重長の開基で、住職が将軍に単独で拝謁できる「独札の寺格」であった。
本堂の中はほとんどのお寺では見ることができないが、このお寺はご本尊を拝見することができた。
永昌寺。松が立派。
門前には庚申塔や地蔵塔が並び、変わった形の灯籠があった。
サルノコシカケも久しぶりだ。サルノコシカケ科だそうです。shikamasonjinさま、いつもありがとうございます。
7番目の最後は龍泉寺。
境内には北向地蔵菩薩があり、子供の熱封じに御利益があるそうだ。
新しいが干支にちなんだ地蔵が並んでいる。身内は結構当たっているような。私の干支は弁財天の使いであり福徳を与える財産の守神とも言われ、金運に恵まれると言われる。嬉しいけれど実際は普通だ。
(続く)
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コメント
今晩は!
ニャンコ、にらんでますね!
よく発見しましたね。ナイスショットです!
投稿: ふくやぎ | 2020年6月26日 (金) 23:00
★ふくやぎさま
おはようございます。
猫の写真は撮るのが好きですが、これはとても気に入りました。おかしくて笑ってしまいました。
ありがとうございました。
投稿: tona | 2020年6月27日 (土) 07:51
普通だ、と言われるかたは恵まれていらっしゃるのです。
投稿: 佐平次 | 2020年6月27日 (土) 10:04
たくさんのお地蔵様・・・
それに一つ一つ思いを馳せればなんと多くの疫病や難病に苦しんだ人たちがいたという事。
今コロナ禍にいるからこそそう思えるのでしょうね。
明大前には少々思い出があります
懐かしく思いだしました。
>嬉しいけれど実際は普通だ。
財運、まだこれからかもしれませんよ(*^-^*)
投稿: ビオラ | 2020年6月27日 (土) 12:54
こんにちは
牛窪の地名の由来はそういうことからだったのですか。
わが故郷の市にも牛久保という地名があるので気になりました。
調べてみると違う由来からだったようですが、昔は同じ牛窪の字
だったのが久しく栄えるようにと牛久保に変わったとか。同じ名前でも違う由来のこともあるのですね。
灯籠の中のニャンコ、ナイスショットですね~
珍しいし可愛いです。
ほんと、お地蔵様の多いこと。昔は、どれほどの子供(大人も)が
病で命を落としたのかしらと思います。
投稿: ポージィ | 2020年6月27日 (土) 16:03
★佐平次さま
はい、恵まれているからこそ、こうして歩くことも出来ます。ちょっと具合悪ければ医者に思いっきりかかることができるのも有難いです。世界を見れば本当にそう思います。
ありがとうございました。
投稿: tona | 2020年6月27日 (土) 20:17
★ビオラさま
お地蔵様は街道を歩いていて方々の見て来て、滋賀県にお地蔵様がとても多いと思ったのですが、甲州街道も都内のこの辺りが多いですね。
本当に医学が発達していないあの時代、いかに地蔵様など仏様におすがりしていたのですね。
初台で下りてあっという間に明大前に着きました。
大学の撮影もしました。懐かし所ですか。お隣のお墓もご存じだったのですね。
この先財運が!本当なら安心してあの世に行けます。というのも手を焼かせる病気になると、施設に行くお金が捻出できないです。とても高いらしいですので。
ありがとうございました。
投稿: tona | 2020年6月27日 (土) 20:27
今日の記事で一番は灯籠の穴で涼んでリラックスしている猫、可愛い!
昔は疫病など流行ると、身代わり観音やお地蔵様が替わって受けてくれると信じ
あちこちで造立されたのでしょうね。
tonaさんが歩いた所でも、地名の由来となった所が5カ所もあったのですね。
投稿: ラッシーママ | 2020年6月27日 (土) 20:46
★ポ-ジィさま
こんばんは。
そちらの牛久保という地名の由来も、なるほどですね。
牛裂きの刑とはまた恐ろしい刑があったものです。
このにゃんちゃん、頭がいい!と感心しました。足をにょっきり出しているのは狭すぎるのかと思ったりしましたが、兎に角涼しそうでした。
今は医学が発達しても今度のコロナには手を焼き、ワクチンはなかなか出来ない状態。ましてや昔は神仏に祈るしかありませんでした。随分悲しい思いをした方がいかに多かったか、たくさんの石像が物語っていますね。そして今、生きている自分が何と運のよかったことかと、昔の人の上に成り立っていることを感じました。
ありがとうございました。
投稿: tona | 2020年6月27日 (土) 20:48
★ラッシーママさま
ホント、この猫傑作ですね。
いい所でこの暑い夏をずっと過ごすのでしょう。
私もこの夏この猫ちゃんのように賢く過ごせればいいなあ!
暑い暑いと愚痴ってばかりいるかもしれないです。猫ちゃんを思い出します。
仏教の仏像、石造はお寺の中だけでなく、外にも広がり野の仏は困っている庶民を救っていたのでしょうか。
地名には由来が必ずあるものなのですね。
ありがとうございました。
投稿: tona | 2020年6月27日 (土) 21:13
こちらに来た初めのころ(50年前)に幡ヶ谷に行ったことがありますが何か田舎町の感じがしました。
電車が通るようにになって今は随分変わったことでしょう。
街道筋にはお寺やお地蔵さまの多いところですね。
地名やお地蔵さまの由来がよくわかりました。
住宅を本堂とするお寺は珍しい。
街道の遺跡と現在の生活の場が隣り合わせの
風景珍しくないですね。石灯篭をちゃっかり
居場所にしてる猫ちゃんは面白い。
「邪魔しないでよ」と言った顔をしてる。
微笑ましい。
投稿: 夢閑人 | 2020年6月27日 (土) 23:10
★夢閑人さま
幡ヶ谷には初めて降りました。
50年前は田舎町だったとは信じられない風景ですね。
甲州街道ということなのでしょうか。説明板がところどころにあって助かりました。
もうどこも密集していて、お寺の中から隣の洗濯物やマンションが写ったりで、それこそ、都心も近く宿場町とか街道の雰囲気がゼロです。
この街道は昔の家や宿場の雰囲気がこの先あるのか、あまりないような予感がしています。
この猫ちゃん、お尻を向けないでずっとこっちを見ています。そう、まさしく侵害者として眺められていたのですね。
ありがとうございます。
投稿: tona | 2020年6月28日 (日) 08:25
おはようございます。tonaさんの歴史街道散歩、東へ西へ、北へ南へと絶好調ですね。私は5月から6月中旬にかけて腰痛が再発してどこへも行けませんでした。お金も大事ですが、やはり健康第一です。サルノコシカケ科のきのこは、生え方や色合いから多分ネンドタケと思います。
投稿: shikamasonjin | 2020年6月28日 (日) 10:54
★shikamasonjinさま
こんにちは。
腰や膝に湿布を貼ってどうやら歩いている状態ですが、マスクをしての歩きは初めての体験で、凄く暑く熱中症にならないようにいろいろく工夫の連続です。梅雨が終わったら9月お彼岸までお休みです。
一番行きたい中山道が電車にまだ乗るのも怖いので実現しません。
腰痛はしつこいですね。またふっとよくなるから不思議な腰痛です。お大事になさってくださいね。
おっしゃる通りもう、健康であることが毎日の目標です。健康70%で最高としなくてはなりません。
私が教えていただいたきのこの写真集には、このきのこはまだありませんでした。
ネンドタケ教えていただきありがとうございました。
投稿: tona | 2020年6月28日 (日) 11:22
幡ヶ谷という地名を聞くのは50年ぶりです。
今もあるかは知りませんが、書道の一派
日本習字の本部がありまして、母はそこで
通信で資格を取って家で書道塾を開いていました。
そこには行ったことはありませんが・・・
後に私も資格を取ってしばらく母の手伝いを
していました。今は塾は閉鎖しています。
梵字がまた出ましたね。
この阿弥陀如来を表すキリークは最もよく見かける
梵字です。一応梵字の本は持っています。
コロナにめげずお出かけのtonaさまに刺激され
明日は名古屋に出て見ます。
県外が許されますので。
ニャンコのシャッターチャンスはとてもいいですね。
投稿: matsubara | 2020年6月29日 (月) 08:12
★matsubaraさま
matsubara家と幡ヶ谷はそんな関係があったのですか。お母さまも勉強家でいらしたのですね。そしてmatsubaraさまも。
梵字・・これも室町時代とは古いですね。
知っているとまた街を歩く楽しみが増えます。もうさっぱりわからず、わからなさ具合がまるでアラビア文字のようです。
御本もお持ちなのですか。
空いている時間帯を狙ってしか出かけられませんが、毎日通勤電車で通っている方々は戦々恐々でしょうね。
このニャンコの写真はなかなか面白いです。
ありがとうございました。
投稿: tona | 2020年6月29日 (月) 08:49
こんにちは。この界隈もお寺やお地蔵さんが多いのですね。甲州街道から少し外れますが、この界隈の玉川上水の暗渠の上は、クネクネ曲がった緑の多い遊歩道で気持ち良かったです。
投稿: 多摩NTの住人 | 2020年6月29日 (月) 11:26
tonaさん、こんにちは~♪
前回の新宿あたりまでは見覚えのある風景が多く
歩いたところも多々あったのですが、
今回の初台~高井戸宿はまったく初めて。
京王線沿いのような気がしますが、京王線は井の頭線しか
乗ったことがないのです。
街道沿いには、たくさんのお寺やお地蔵さんがあるのですね。
昔から地域や子供たちを守ってきたのですね。
ピザやパスタの美味しそうなこと。バッチリ、スタミナがつきましたね。
灯籠の中の猫ちゃんには癒されました。
投稿: hiro | 2020年6月29日 (月) 11:55
★多摩NTの住人さま
こんにちは。
四谷もお寺が多くありましたが、この辺りお寺と地蔵様が多いのでいささかびっくり致しました。
玉川上水は三鷹から羽村まで歩きましたが。四谷大木戸まで暗渠の部分を含めて歩いておりません。歩きたいものですが難しそうですね。
ありがとうございました。
投稿: tona | 2020年6月29日 (月) 16:41
★hiroさま
こんにちは♪
この日歩いたところは京王線沿いで柴崎の3つ先が調布です。
明大前駅で井の頭線と交わります。
深大寺や神代植物公園がつつじヶ丘や調布から近いです。
歩いて初めてお寺やお地蔵さんが多いことを知りました。
それこそ昔は命がいつ亡くなるかわからない厳しい状態で、人々の祈る姿が目に浮かぶようです。
この頃、イタリアンかお寿司についつい入ってしまいます。ステーキや豚カツには嗜好が向きません。
この猫ちゃん可愛いですよね。
ありがとうございました
投稿: tona | 2020年6月29日 (月) 16:56
今回の行程に現れる地名には見覚え・聞き覚えのあるものが多いのですが
実際にはまったく歩いていないエリアになります。
笹塚駅、代田橋駅、明大前駅は、どの鉄道の沿線でしたっけか…思い出せません。
確かにお地蔵さんが多いですね。
酒呑地蔵にお参りせねばと思いましたよ。
いつかは(来年か再来年には)西武池袋線に乗ることがあると思いますので
その折には寄り道をしてみましょう。
灯篭のネコはいつもの居場所なのでしょうね。
風通しの良い日陰ということでしょうか。
獅子の座ならぬネコの座のようですね。
一風変わった土台(と呼んで好いのでしょうか)の灯篭が面白いですね。
かつては普通の灯篭だったのでしょうか。
由来を知りたいものです。
投稿: Saas-Feeの風 | 2020年6月29日 (月) 20:17
tonaさんへ
今晩は。申し訳ありません。訂正させてください。ネンドタケと見たのですが、大きな写真で拝見したところ、傘表面にツヤがあり(ネンドタケはくすんだ色合い)、傘も薄く柔らかそうでネンドタケではありません。勇み足でした、サルノコシカケ科としておいてください。お願いします。
投稿: shikamasonjin | 2020年6月29日 (月) 21:04
★Saas-Feeの風さま
Saas-Feeの風さまは関西のお国の方は勿論のこと、東京、神奈川県そして今は三重県とよくご存じ。特にこちら方面も詳しく驚いています。
甲州街道は今の所、京王線の沿線を歩いております。どこ歩いていても駅が近いですから、どこで歩くのをやめても心配はいりません。思い出しても、鈴鹿峠前後のあたりがとても行くのも帰るのも大変で、日帰りがよくできたと思いました。
酒呑地蔵・・そう思われましたか。人生2倍に楽しんでいらっしゃいますよね。
東京にいらっしゃる日を楽しみにしています。
猫ちゃん、灯籠のこの場所、日陰で風通し良いですから、いい所を選び、頭いいです。
土台が渦巻いたようなこの灯籠を調べたのですが、わかりませんでした。
ありがとうございました。
投稿: tona | 2020年6月29日 (月) 21:09
★shikamasonjinさま
いつもいつもありがとうございます。
きのこは凄く種類が多いですね。
何が何だか教えていただいてもわからない頭の悪さです。お許しください。
其れにもめげずにまた教えていただきたくお願いいたします。
投稿: tona | 2020年6月29日 (月) 21:45
甲州街道歩き・杉並探訪もいいですね!3年程前に中高同級生と荻窪駅から西永福まで和田堀公園経由で歩いたことがありますが、このコースは大変参考になりました。樋口一葉、古賀政男や水谷八重子、海音寺潮五郎などの墓がここにあったんですね。今度是非行ってみたいと思います。感謝!
投稿: ローリングウエスト | 2020年6月30日 (火) 08:14
★リーリングウエストさま
私も以前和田掘公園を歩いたことがあります。
関東大震災後帝都復興計画で、昭和2年に築地本願寺は半分になり、北側の墓地はここ別院に移されてしまったそうです。
坂井抱一などは築地に残っているそうです。
横に長い東京の真ん中あたりの国分寺に住んでいます。その前は西荻窪、吉祥寺、井の頭におりました。
ありがとうございました。
投稿: tona | 2020年6月30日 (火) 13:18
初台には新国立劇場があってしょっちゅう行っていますし、
幡谷や明大前だの近しい場所ばかりですのに
知らない所ばかりです。
こんなにお寺があるのですね。
私も灯籠の中のニャンコの写真が一番好きです。
投稿: zooey | 2020年7月 2日 (木) 08:17
★zooeyさま
国立劇場の前を甲州街道が通っています。
15年前までオペラに通っていたこの劇場ですが、リタイア後は行っておりませんで懐かしく眺めて通りました。
お寺とその中の地蔵様ばかりを見ていた感じです。
このニャンコの写真は大切に残したいくらいです。
そうそう、シソジュースのレシピを拝借して作りました。美味しいです。
ありがとうございました。
投稿: tona | 2020年7月 2日 (木) 08:47