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2021年8月 7日 (土)

鋼の女~最後の瞽女・小林ハル』下重曉子著

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孤独を愛する、元NHKアナウンサーの下重曉子さんの本を読んでいたら、下重さんが同郷の人と知って晩年のハルさんに取材して書いた本。

瞽女は聞いていても、その唄を一度も聞いたことが無かったので、ハルさんの唄を聞いてみました。
低く太い、響き渡るような声と評されているが、独特の歌声に感動を覚えます。

ハルさんは1900年生まれで2005年に105歳で亡くなった。国の重要無形文化財、黄綬褒章、吉川英治文化賞、三条市名誉市民等の栄誉を受ける。

ハルさんの母親は6歳で瞽女に出す前に、身の回りのことがひととおり出来るように厳しく躾けた。針の穴通しから縫物・編み物・着付けまで教える。針の穴通しは5ヶ月かかったそうだ。
人に迷惑をかけない、自分のことは自分でする。人に憎まれる言動はつつしむとも教えられた。
6歳で弟子入りして、9歳で初旅、16歳で2番目の師匠につく。
師匠は厳しくご飯と漬物だけの食事であった。旅から旅への厳しい修行に耐え、23歳で独立。新潟、山形、会津を凍る冬も巡り、70歳を過ぎるまで門付けの旅を続けた。不屈の精神で瞽女唄の第一人者となったのです。
弟子は取るものの恵まれず、だまされ、稼ぎも貯まらず、老人ホームに入るまでもずっと苦労の連続だったそうだ。
ホームに入ってからも活動をし続けた。ホームでは絶対に人に迷惑をかけることをしない、他人にも甘えるということがない人で通した。そして105歳で老衰で苦しむことなく逝ったそうなのです。

三重苦のヘレン・ケラーの話を聞いてきたわけですが、目が見えないだけでもどんなにか大変なことか想像できないのが本音です。
見えることは本当にありがたいことなのです。加齢に打ちひしがれていては申し訳ないと亡きハルさんに一礼したい。


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時間をきちんと決めて買い物に出るわけではないですが、最近何度も同じ人を見かけます。
その人は中年でブラースにギャザースカート(私が中高生の頃の)に家で履くツッカケを履いているのですが、最近そのツッカケの片側踵が全部擦り切れてなくなって歩きづらそうです。普段靴を持っていないようです。本当に気の毒に思います。

イヌキクイモが満開に近いのですが、今晩の台風でどうなるでしょう。
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コメント

ほんとに罰が当たる、とおもいつつも愚痴が多い今日この頃です。

投稿: 佐平次 | 2021年8月 8日 (日) 10:43

★佐平次さま

佐平次さんもそうですか。
体の不調だけが原因ではなく、ずっと暑さ寒さに文句言い、家電の不調や嫌なことが起こった時などにグタグタ言って、大変いけない人間です。反省です。すぐ忘れるから始末に負えません。
ありがとうございました。

投稿: tona | 2021年8月 8日 (日) 10:59

恥ずかしいはがら全く知りませんでした。
サイトで検索しました。

 生後3ヶ月で失明。母親を亡くしたあと、親戚に預けられ、盲目がゆえに苦労を強いられてもじっと我慢し、親戚が望んだ針灸師にもなれず、5歳で樋口フジに弟子入りし。苦労しながら盲目女として三味線を習い、
門付けをしながら修行して認められるようになった。
どんな苦労も乗り越えられたまさに孤独で鋼の女ですね。唄も年期が入っているからこそ、それなりの重厚な価値があるのでしょう。
聞いてみたい。
ちょっとしたことでも我慢できず文句を言う自分が恥ずかしくなりました。
それだけの信念を持った人ですから105才まで生きられたのですね。実に見習うべき価値のある人です。

投稿: 夢閑人 | 2021年8月 8日 (日) 12:18

★夢閑人さま

ハルさんの唄はユー・チューブで聞くことが出来ます。是非お聞きください。
鋼に例えられる人はそんなに多くはないと思います。まさに鋼にぴったりの小林ハルさんの長い苦労の人生です。
厳しかった母の教えが亡くなるまで続いたのですね。お母さんもそれなりに心を鬼にして指導したようです。
食べ物もろくになく、娯楽も一切ない修行時代、その後の長い人生も苦労の連続、それでもくじけず生き抜いた、それも105歳までとは本当に驚きました。目が見えなかったということを忘れさせてしまうような方です。それでも仕事は楽しいと思ったことは一度もなかったそうです。
目が見えるのですから何でもできるわけですが、今は暑い暑いと嘆いてばかりではどうしようもありません。
本当に見習わなくては。
ありがとうございました。

投稿: tona | 2021年8月 8日 (日) 16:40

「瞽女」という漢字を読める人、その意味を知っている人はもう限られているのではないでしょうか。
少なくとも、若い人は知らないでしょうねえ。
小林ハルさんといい、中村久子さんといい、
その生涯を聞くと自分が恥ずかしくなります。
でも一瞬そう思うだけで、すぐに忘れちゃうのですけどね。

投稿: zooey | 2021年8月 8日 (日) 17:36

「瞽女」の意味は知ってましたが、小林ハルさんは知りませんでした。
小林ハルさんで検索したら去年、映画になったようですがコロナで封切られたのでしょうか
この映画、観たいと思いました。

6歳で瞽女に出るなど本人もつらかったでしょうが、母親もつらかったでしょうね。
でも凄いのは身の回りのことがひととおり出来るように厳しく躾け
針の穴通しから縫物・編み物・着付けまで教え、針の穴通しは5ヶ月かかったそうだ。
目が見えなくても針の穴に糸を通す事が出来るのですね
驚く事ばかりですが、やる気になれば出来ないと事は無いと教えてくれてるのですね。
どう頑張っても私には出来そうもありません。

投稿: ラッシーママ | 2021年8月 8日 (日) 18:44

★zooeyさま

「瞽女」が読めて意味を知っている人、おっしゃる通りでしょう。
そうそう、中村久子さんも超人でしたね。
そういった意味で全部揃っている私なんて、不満の塊みたいなもので本当に恥ずかしいです。
zooeyさんはその点、何でもこなして実行されて、生き生きした人生です。そうあらねばならなかったのですが、もうここまで来ますとやれないことが多くなって遅いですね。
でも心を入れ替えて忘れないようにしていきたいです。
ありがとうございました。

投稿: tona | 2021年8月 8日 (日) 19:00

★ラッシーママさま

あら、映画になったのですか。
是非観たいものですね。
針の穴通しは私はもう道具を使わないと出来ません。昔は道具もなかったでしょうに5ヶ月かかってマスターしたのですからどんなにか大変なことだったでしょう。
その他見えないために不自由なことが多いですね。毎日見えることに感謝して過ごしたいです。
これからだんだん心身弱っていくのですから、このような先達を思い起こして頑張らねばと思います。
ありがとうございました。

投稿: tona | 2021年8月 8日 (日) 19:06

恥ずかしいことにその瞽女の方の名前は
知りませんでした。実録も読んでいません。

中村久子さんは岐阜の人ですから伝記も
読みました。その人より更に苦労をされて
いる人ですね。
中村さんよりお気の毒な人がおられたのですね。

瞽女は好きな音楽ができるのだからそんなに
不幸なこともないと思っていました。
辻井さんもおられますし。

投稿: matsubara | 2021年8月 9日 (月) 09:45

tonaさん、こんにちは~♪
昔、テレビで瞽女のおばあさんが、三味線を弾きながら
力強い声で唄を歌っている番組を見たことがあります。
小林ハルさんは最後の瞽女だそうですですので、
もしかしたらその方が小林ハルさんだったのかもしれません。
tonaさんのブログを拝見して、ハルさんが言葉にできないほど
苦労をされて生きてこられたのがよくわかりました。
105歳まで生き抜かれたそうですが、
神様はちゃんと見ていらっしゃったのでしょうね。
たくさんのご褒美をもらって天国で幸せに暮らしていることと思います。

投稿: hiro | 2021年8月 9日 (月) 12:37

瞽女のことばは若い頃水上勉の原作が
映画や舞台になった「はなれ瞽女おりん」で知りました。
小林ハルさんはフィクションの世界ではなくその現実を生きた何十年だったのですね
背負ったハンディをたくましく生き抜いたその精神力は
まさに鋼と呼べるでしょう。
今何の苦労もなく漫然と日々を過ごしている自分が恥ずかしくなるような話です。
ユーチューブでハルさんのドキュメンタリーを見つけその苦労話と共に
素晴らしい唄声を聞きました
105歳まで生き、最後は安らかに旅立ったと聞き良かったとの思いです。

投稿: ビオラ | 2021年8月 9日 (月) 14:40

You Tubeでその歌声を聞きました。
とても高齢とは思えない凛とした声でした。
波乱万丈の人生を改めて知り、ただただ感動しました。
彼女の人生から生まれた数々の唄。
まさに彼女の人生そのものの心からにじみ出る唄でした。
母の教えをひたすら守り、数々の試練を耐えて乗り越え、
晩年にしてわずかに得た盲目ながら105才まで生きられた幸せ。
噛みしめている様子がわかりました。

 今頃、瞽女(ごぜ)と読める人がいるでしょうか
まさしく<鋼の女、意志の強い人>最後の瞽女と認めます。
 小さい頃、周りに確かに盲目のごぜはいました。言葉だけは聞いたことがあります。
どんな字を書くのかは知りませんでした。唄を歌い門付けする人は見ませんでした。
殆どが按摩師か針灸師で生計を立ている人が普通でした。
生まれ故郷のしきたりに寄ったのでしょう。

投稿: 夢閑人 | 2021年8月 9日 (月) 16:06

★matsubaraさま

中村久子さんの本は読みました。
岐阜の人だったのですね。
中村さんの場合もやはり針に糸を通すのが大変そうでしたね。

時代が違いますから親から一生離れました(捨てられたようなものです)。修行しながら師に仕えることで粗末な食事を与えられるには、見えないのにいろいろな仕事をするということでした。6歳からずっと自立していたわけですね。
一度も唄うことを楽しいと思ったことはなかったそうです。
時代が違いましたね。今は親に育てられ、教育や好きなことを一緒にしていただけることが多いわけです。それでも辻井さんのように一芸に秀でるというのが凄いですね。考えられません。
有難うございました。

投稿: tona | 2021年8月 9日 (月) 19:28

★hiroさま

こんばんは♪
テレビでご覧になったのですね。
私はYou Tubeで初めて本の表紙の写真の方を拝見しました。そしてその声も。
瞽女の師弟関係はとても意地悪というほど厳しく、ところが自分が師になると嫌なことばかりされてずっと不幸の連続でした。
ホームに入れて、下重さんにも見出されて、重要無形文化財にもなって晴れの舞台にも出られるようになって良かったです。
最期まで孤高の人生のようでしたが、本当に頭が下がる立派な人生でした。
天国におられますね。
ありがとうございました。

投稿: tona | 2021年8月 9日 (月) 19:39

★ビオラさま

水上勉の「はなれ瞽女おりん」は知っていましたが遂に読みませんでした。
小林ハルさんのような人生を生き抜いたこと、これが鋼のように強かったので鋼の女と読んだ下重さんは、とても良く取材をされたと思います。
You Tubeでご覧になったそうで良かったです。凄い方ですね。
唄も力強く太く低く、凄みを帯びていますね。
小さい頃から栄養が悪くても、体は育たなくても、寿命には関係ないのですね。
100歳を越える方はいろいろなことを乗り越えて、苦しむ最期ではないことに驚きです。
やはり普通の生活をしてきたのと違うのですね。
顧みて自分の生活状態はもう穴があったら入りたいくらい堕落しています。
ちょっとのことで具合が悪いと言っているのも恥ずかしいです。
ありがとうございました。

投稿: tona | 2021年8月 9日 (月) 19:50

★夢閑人さま

You Tubeをご覧くださって、再度コメントいただきありがとうごいます。
実にたくさんの曲を楽譜がないわけですから、耳で聞いてすぐ覚えてそうです。
400も500曲も。それを生涯続けて精進して、あそこまで上り詰めたなんて凄いです。
想像を絶する苦労の上に築かれた唄声なのですね。
もうこのような唄を唄える人は時代も違ってきていないのでしょうね。
私もこの年になって聴くことが出来て幸いでした。
暑さにも寒さにも、ひもじい思いにも、罵倒にも、何も見えないという恐ろしい事実にも、貧しさにも、人の裏切りにも病にも何一つ声に出して文句言わずに堪えて、それを心の奥にしまって、一生を終えたことに、ただただ頭が下がるばかりです。
ありがとうございました。

投稿: tona | 2021年8月 9日 (月) 20:04

父の転勤で、少女時代の5年間を新潟で過ごした私、、、
盲目の女旅芸人「瞽女」の存在は知っていました。
tonaさんの記事を読み早速You Tubeで聴いてみました。
この力強い歌声、聞き覚えがあります。
大人になってからも友人達に会いに新潟を訪ねていましたから、どこかで耳にしたのでしょう。
盲目ながら針に糸を通す修行など凄まじいお話で、まさに鉄の女ですね。
下重八重子さんに見いだされて良かったです。
今年新たに映画になると知りました。
昔若尾文子さん主演の「はなれ瞽女おりん」という映画も覚えています。(原作は水上勉さん)

新潟には「杉の木と男は育たない」という諺が古くからあります。
それだけ女が働き者でしっかりしている地のようです。
小林幸子さんの「雪椿」という歌も、新潟が舞台の「どんなに辛くてもじっと我慢の働き者の女性」を唄っています。
私とは正反対の女性像ですわ。

投稿: nao♪ | 2021年8月 9日 (月) 22:51

★nao♪さま

新潟に住んでいらしたので「瞽女」のことをよくご存知だったのですね。
新潟が根拠地で山県、福島を回っていたとか。現在はそのような旅芸人はいなくなってしまったのでしょう。ハルさんは大変な時代に生まれ合わせた方だったのですね。
そんなとき水上勉さんのこの小説は随分読まれました。読んでいないのですが、同じように悲惨な内容なのでしょうか。
ラッシーママさんによりますと昨年出来たそうで、コロナで上映されなかったようで、今年は上映されるでしょうか。
「杉の木と男は育たない」は知りませんでした。外国にもありますが、日本でも他にたくさんありそうですね。
それに小林幸子さんの歌も聞いたことあるようなないような。聞いてみましょう。
私たちとは確かに違いますね。
色々教えてくださって有難うございました。

投稿: tona | 2021年8月10日 (火) 09:22

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