姫街道5 自動車学校前駅~市野宿~見付宿(1)
3/3(金)雲の多い晴
姫街道歩きの最終回。前回帰りに乗った遠州鉄道自動車学校前駅に8時48分到着。
この駅は上がマンションになっているような初めて見る面白い駅であった。
大養禅院の前の、立派なしゃちほこがのっている秋葉常夜燈鞘堂。この辺りの秋葉常夜燈は立派な鞘堂に入っているのが多い。夜明るさは更に減るのでは。
向かいに長福寺(黄檗宗)がある。延宝4年(1676)創建。
この丸いお墓は、この地の木綿栽培普及に功績のあった第二代住職北堂和尚の墓である。
遠州木綿と言って、 木綿の持つ優しい肌触りと日本らしい風合いが魅力で、着れば着るほどに肌に馴染みむ。遠州縞と呼ばれる縞模様も特徴の一つで、色の組み合わせや縞の幅などで、渋い雰囲気のものからポップな感じのものまであるが着ているのを恐らく見たことがない。
地蔵堂の中の黄金の地蔵菩薩立像と弘法大師像、新旧二組の六地蔵を見てから街道を進む。
はじめて見るマンホールがあった。浜松は合併したので実に多くのマンホールがある。
真ん中が浜松市の市章、まわりに波、ビル、山などが幾何学的にデザインされている。
こちらは、旧市章と、旧市の鳥の燕の親子、旧市の木の松、旧市の花のはぎ。子供に親が餌をあげているような様子がかわいい。「河川」とある。
再び道を曲がると、八丁とうもと言われるまっすぐな道が続く。
「とうも」とは田の面、水の張られた田表のことだそうで、八丁畷と同じ意味で、田んぼの中をまっすぐここも八丁(900m弱)のびる道のようだ。真っすぐな道の方でなく田んぼを撮影してしまった。
八丁ほど歩いて到着したのが熊野神社。
いやはや大きな楠。
猫が何かを狙って匍匐前進している。その先にリスがドングリなどを食べている。リスが気が付いて木の上に逃げて猫、諦める。
拝殿。
ここには延享3年(1746)の遠州地方最大の宝篋印塔がある。確かに大きい。高さは3.5m。
その先、道は枡形になっていて市野宿へと入ってきた。
●市野宿 気賀宿から15.1㎞、見付宿まで10.7㎞。本陣1軒も現存せず、他不明。
上記地図にある地名で分かるが、江戸初期には安間(あんま)から市野宿を通り、気賀に向かう経路が一般的だったが、明和の頃から、西寄りの浜松から三方原に至って気賀を通るルートが主流となって、寂れてしまった。
今回はその江戸初期の安間道を南下して安間分岐で東海道に出て、天竜川を越した先で右に向かう東海道と別れ見付宿へと向かう。
市野宿は笠井道(笠井観音のだるま市が有名)の分岐で終わり、安間川(この先で天竜川に合流)を渡って池田道の分岐に来たので道を南下する。
半僧坊里程石をところどころに見ながら進むと右手に新築の小さな長泉庵があって馬頭観音を覗く。建物の外には日光にあった馬頭神供養塔があった。
普伝院。
天竜川沿いであった戦いの、武田と徳川の双方の将兵を供養するため、村人の浄財で千体の木彫りの仏を安置したものが街道沿いにあったのが、普伝院地蔵堂に移された。
右が本堂、左は安間稲荷。
千体の仏。

東海道に合流した。
あのとき休館日で入れなかった金原(きんぱら)明善生家に寄る。築200年の屋敷を改修、資料館として公開(無料)。立派なお屋敷だ。
天竜川の治水事業では全財産を投じて尽くした他、植林事業、出獄人保護事業などにも貢献した。

松林禅寺にも寄る。東海道を通ったときに門の中央にお地蔵さんがドンと座っているのだけ記憶していた。向こうに見える本堂の隣に家光が浜松城主に命じて建立させた薬師堂があった。

東海道の時にも撮影したマンホールで浜松まつりの凧揚げ合戦の凧のデザイン。
昼食は東海道を歩いた際にも入ったうなぎのお店・中川屋さんでうな重をいただく。とても美味しかった。
新天竜川橋を東海道歩きの時の逆方向に歩く。1km以上あり長い長い橋であった。
磐田市に入る。
マンホール。熊野(ゆや)の長藤を中心に置き、周りにも藤を配置している。「公共下水」の文字。
この後に寄る行興寺に樹齢推定850年の国指定(1本)、樹齢推定300年の県指定天然記念物(3本)があり、 共に房の長さが1,5mもあるとのこと。咲いていないのが残念であった。
(続く)
| 固定リンク | 0






コメント
「姫街道」の意義は先のご紹介記事で読ませていただきましたが、私には未知の街道でした。
やはり徳川時代の風情が色濃く残っているようですね。
そもそも伊豆半島以外の「静岡県」はあまり馴染みがありませんでしたが、今年の大河ドラマは「徳川家康」が主人公・・・
目を向ける機会が増えそうです。
鎌倉で繁殖した「台湾リス」がすでに静岡にも出没?
3月3日に咲いていた「河津桜」はまだまだ瑞々しい姿ですね。
私が見た3月7日の三浦半島の「河津桜」はシベが赤い最後の姿でした。
東海道と合流してこのシリーズもフィニッシュでしょうか?
未だに3万歩以上も元気に歩かれるtonaさんですから、これからもまだまだたくさんの街道歩き続けられそうですね。
私の知らない新しいコースも楽しみにしております。
投稿: nao♪ | 2023年3月12日 (日) 06:47
遠州鉄道に乗りましたのは、30年前で、
万葉集の講座を受けている人と先生と姫街道の
史跡を回ったときでした。
でもすっかり忘れてしまいました。
ウナギはとても美味しそうです。
生協よりこちらの方が・・・
投稿: matsubara | 2023年3月12日 (日) 08:17
★nao♪さま ありがとうございます。
姫街道は江戸時代以前からあったそうですので、浜名湖が壊れてしまった以後は姫街道が使われ、それがずっと使われ続けたというのです。こちらの方が峠も多く、高低差が多いのでお姫様には東海道の方が楽だったのですが、いろいろな事情があるようですね。
家康関係が度々出てきますね。静岡県はまさに家康なのだと改めて、今年ドラマもありますし、思い知らされました。
鎌倉でたくさん見た台湾リスが、こちらにもいましたよ。
はい、この回を通じてとうとう姫街道も終わりです。東海道歩きの時に見た姫街道の入り口の表示を、それだけはよく覚えていてこの日見て感動しました。
投稿: tona | 2023年3月12日 (日) 09:16
★matsubaraさま ありがとうございます。
今回は一部ですが、天竜浜名湖鉄道と遠州鉄道に乗ることが出来ました。
新幹線かバス旅行で地方の電車はなかなか乗る機会はありませんが、こうして乗ることが出来るのは街道歩きのお陰です。
井の中の蛙が少しは解消できるかしらと思います。
うなぎはさすが本場、とてもとても美味しかったです。久しぶりです。
投稿: tona | 2023年3月12日 (日) 09:25
そんな藤、みたいものですね。
香りが素晴しいでしょう。
金原明善、なにかで読んだことがあるようなおぼろげな、、。
投稿: 佐平次 | 2023年3月12日 (日) 10:09
★佐平次さま ありがとうございます。
私もこのお寺の藤を見に行きたいと思ったほどです。
今年は桜が早いので藤も早いのでしょうか。
私も金原明善をぼんやりと知っていたのですが、暴れ天龍の治水に関わったのですね。家は天竜川の割合そばでした。
投稿: tona | 2023年3月12日 (日) 14:44
こんにちは。駅の上がマンションとは面白い建物ですね。本場の鰻は美味しいでしょうね。若い頃、仕事で東京⇔大阪出張の際に必ず食べるのは鰻弁当でした。
投稿: 多摩NTの住人 | 2023年3月12日 (日) 16:41
★多摩NTの住人さま
こんばんは。
こんな駅初めて見ました。駅も色々ですね。
今回も色々な駅を見ることが出来て面白かったです。
さすが本場です。とても美味しいうなぎでしたよ。
うなぎ弁当の思い出が詰まった出張だったのですね!
コメントありがとうございます。
投稿: tona | 2023年3月12日 (日) 19:08
遠州の木綿が豊田佐吉の織機の発明にも繋がり
遠州地方に織物産業を根付かせる元になったのでしょうね。
今は木綿に限らず遠州織物の名前でいろんな商品が開発されていると聞きます。
金原明善は郷土の偉人として子供の頃習ったのを思い出しました。
名家の出だったのですねぇ、立派な生家です。
熊野の長藤は見たことがあります
房の長さはもちろんですが樹齢800年以上というその寿命の長さに驚きました。
家の藤も植えてからもう40年以上経って枯れそうになりながらも
復活する強さに驚いています
投稿: ビオラ | 2023年3月12日 (日) 19:11
★ビオラさま ありがとうございます。
>遠州の木綿が豊田佐吉の織機の発明にも繋がり
そうだったのですか。豊田佐吉の話は習ったのに、繋がりは知りませんでした。
ネットで見ましたらその遠州織物の縞模様が色合いと共にきれいです。
私も金原明善の名前は習ったので知っていました。
立派なお屋敷ですが、その上たくさんの慈善事業をされたのですね。気賀林と共に尊敬します。
熊野の藤咲いているのをご覧になったのですね。咲いてない時期で残念でしたが、その太さに驚きました。凄い咲きっぷりを想像します。
ビオラさんの家の藤も頑張れ!ですね。
投稿: tona | 2023年3月12日 (日) 19:36
こんにちは
遠州鉄道というのは全く体験ないのですが、自動車学校前駅は
名前もマンションと合体した駅共々なかなか個性的ですね。
今回拝見した区間は、広々としていたり多数であったりで
圧倒されるものが多い印象です。
八丁とうも・八丁畷の広大な田の風景、楠(猫とリスが可愛い)、
千体の木彫りの仏、金原明善生家、そして金原明善の偉業
(気賀林だけでなくこの方も!)、天竜川の橋の長さ等々。
と同時に広々とした風景からは、冬に吹く遠州空っ風と
いうのを思い出しました。マキの生け垣が多いのは空っ風対策の
一つなのですね。私の田舎の東三河でも、子どもの頃
大人からよく三河の空っ風という言葉を聞き、町にマキの生け垣の
お宅があったことと繋がりました。マキをホソバ(細葉)と
呼んでいたのも遠州と東三河で共通していると知りました。
すみません、話が横道に逸れました。
ついに東海道と合流し、姫街道のリポートもあと少しで
いらっしゃるのですね。
投稿: ポージィ | 2023年3月13日 (月) 10:49
★ポージィさま
こんにちは。
色々感じて発見していただきありがとうございます。
今は水が少なかったですが天竜川の広さは橋の長さでもよくわかりました。
洪水の時の恐ろしさは今でも体験するくらいですから当時は治水事業なくて人々の暮らしは安定しなかったでしょうね。
どの地にも昔は偉い人がいたものと感心しました。
そうそう、静岡から愛知県に入っても槇の垣根が多かったです。
遠州の空っ風、三河の空っ風など聞いたことがあるような気がします。
その生け垣は空っ風対策だったのですか。
何処の家も皆、槇の垣根でした。細葉と呼ぶのですか。
よくわかってすっきりです。
教えていただいてThank youです。
ラインですと絵文字がいろいろあるのですが。
投稿: tona | 2023年3月13日 (月) 16:29
こんばんは(^o^)/!
姫街道歩き、お疲れ様です。相変わらずのご健脚にただただ敬服するだけです!
匍匐前進する猫ちゃんの先にリス!珍しい場面に遭遇されましたね。リスが逸早く気づいて逃げることができて良かったです。
千体もの仏様・・・五百羅漢は聞いたことも見たこともありますが千体もの仏様・・顔も一つ一つみな違うのでしょうね。
まだ続きがあるでしょうか?楽しみにしています。もう一つの姫街道(佐屋街道)もぜひ訪れてください。
投稿: 慕辺未行 | 2023年3月13日 (月) 23:55
★慕辺未行さま
こんにちは。
以前猫が鳥を捕らえたのを見たことがあるのですが、この度は随分大きな獲物にトライしたものです。
ライオンの親類を思わせる目つきや姿勢が最初凄かったです。
千体の仏様、凄いですね。お顔も違うし左右にあり、奥に向かって10体、3段ですから本当にこんなに彫られてのだと驚きました。
見たことしかありませんが中国の兵馬俑にも驚かされましたが。
季節が暖かくなって、1ヶ月に2回ですが奥州街道、佐屋街道、いろいろチョイスして限られた自分の歩行能力で楽しみにしたいと思います。
ありがとうございました。
投稿: tona | 2023年3月14日 (火) 09:10
tonaさん、こんにちは
旧東海道はあちこちを歩きましたが
姫街道についてはまったく知見がありません。
↓にご紹介の三方ヶ原・・・このあたりには
途中、休憩で立ち寄った記憶がありますが
何かを見るためではなく単なる休憩でした。
石碑があって、それを撮っています。
あとで探しますが、いつのころなのか、
何処へ行ったときのことなのかが
判然としないので見つけられますかどうか
自信はありません。
遠州鉄道の“自動車学校前駅”とは
命名が奇抜ですね。。
確かに何々駅という駅名を目にすることは多いのですが
史跡や巨大な建物の名をつけることが多いように思っています。
八丁畷は親しんだ駅名ですが
八丁とうもとは何のこと?どのような意味?
と思ってしまいます。
四条畷もありますね。
リスを発見なさったとはびっくりです。
野生のリスを見たのは国内では経験なく
フロリダとトロントでしたよ。
投稿: Saas-Feeの風 | 2023年3月14日 (火) 10:01
★Saas-Feeの風さま
こんばんは。
三方原は家康が敗れた戦いは三方ヶ原の戦いとなって、なかなか日本語の読みが難しいと感じた街道歩きでした。
もっと奥へ入って行かないと三方原がよくわからなかったです。
四条畷は有名ですね。
とうもや畷なども歩きで知ることができました。
自動車学校前駅、駅の前に学校があって運転の練習をしている車が動いていました。
ずばりそのものの駅ですね。
鎌倉で台湾リスが繁殖しているらしいのですが、実際に見ました。きっと静岡まで繁殖したのでしょう。外国では欧州のどこかとアメリカで見ました。可愛いのです。
この辺りですと動物園まで行かないと見られません。
北海道のリスは見ることが叶いません。
時々テレビの「さわやか自然百景」で見ますね。
ありがとうございました。
投稿: tona | 2023年3月14日 (火) 19:36
遠州・数々のお寺は実に風格がありますね~!ついに東京はソメイヨシノ開花宣言が出ました。一時的に寒の戻りはあるようですが3月下旬に満開、マスク装着も不要・飲食を伴うお花見も解禁、侍ジャパンも全勝・圧倒的な強さ、日本人の高揚感・喜びが溢れる春になりそうです!
投稿: ローリングウエスト | 2023年3月16日 (木) 06:28
★ローリングウエストさま
初春の遠州を旅してきました。確かに東海道側もお寺の風格、その通りだと思います。
春ですね。
染井吉野の開花の前にコブシや桃まで咲いて、いよいよ春だと嬉しくなります。
昨日はバスも道もマスク状態は前と同じでした。
夏は辛いけれども冬マスクしていると風邪を引きません。
今晩また、大騒ぎになりそうです。勝ちますように。
ありがとうございました。
投稿: tona | 2023年3月16日 (木) 08:57