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2024年7月29日 (月)

高山病のこと

私の好きな山岳カメラマンでクライマーの平出和也さんと中島建郎さんが世界2位のK2の7000m地点から滑落したとのニュースが。
今までヒマラヤの美しい景色をたくさん見せていただいた。どうか無事で助かりますように。


歴史家の色川大吉氏はむしろ以前読んだ『フーテン老人世界遊び歩記』でフーテン老人として記憶し、また数年前最期の15時間を上野千鶴子氏の夫として上野大吉になったことで話題を呼んだが、『わが聖地放浪・カイラスに死なず』を見つけたので、卒業したはずのチベットに私の心はまた徘徊しています。
並外れて高所に弱い人が死んでもいい気でカイラス山にたどり着いた記録なのであるが、その執念恐るべし。スポンサーなしで旅行社のやる仕事を全部一人でこなし、やっとチベットの地を踏んだ。そこからカイラス山まで長い道のりを、みんなに助けられながら到着し、無事日本に帰ることが出来たのだが・・・
その高所障害(高山病)が凄いのだ。私はスイスとクスコ(3399m)くらいなので高所と言えず高山病未経験者であるが高山病になると凄いらしく、命を落とす人も多いとか。
フーテン老人さんはむくみ、食欲減退、倦怠感、吐き気、微熱、高熱、頭痛、咳のみならず、脈拍90から100を超え、PO値(血液中の酸素濃度)75になってたびたび、酸素吸入器、ダイアモックス(緑内障治療薬)、湯たんぽが用意され、ガモウ・バッグに入れられたりして移動していた。それも何回も何回もなのだ。
何が驚いたかってPO値だ。夫は80台に下がって訪問診療に替わり、79なんて言う数値が出て、酸素吸入器を入れてもらったが、肺炎になって入院に。退院後もカニューラを24時間つけて酸素値は動くと80台になるが90~92くらいに落ち着く。なのでフーテン老人さんの数値は生きていられるの?ということだ。ちなみに私は殆ど98をキープしている普通の人。ただ脈拍が朝はいつも90以上、昼は80以上とかあるので、以前ある医者にあなたはそんなに長生きできないと言われたがここまで生きることが出来た。
で夫は、最近早朝に酸素ボンベを付けて20mくらい歩くところまでになったが、そのくらいでもうどこにも行くことは出来ない。タダ寝ることと食べることが趣味化している。まだ本も読めるのでよしとしなくては。いえ、あの世から帰ってきてくれたのでありがたし。

高山病では登山家山野井泰史の奥さんの妙子さん(表面に出ようとしない控えめな人なので凄いクライマーであることは知られてない)が年とともにひどくなってヒマラヤの難峰ギャチュンカンに挑んだときは泰史だけ登頂を果たし、7500m付近で6日も無酸素で過ごし高山病で、飲み水はその前後の10日間に一口くらいという(何も口に入らないのに吐き気が収まらなく胃液まで出てしまって胃潰瘍になって下山)したという。普通の人はとっくに死んでいる。10日間後に助けられ、帰国してからは両手10本根元から全部手術で切断。それでも炊事などすべて家事こなしていると言う、針に糸だけは通せないそうだが。そして二人でまた中国やグリーンランドの山に登ったりしていると言う、これまたどんなになってもクライミングしたいと言う、フーテン老人先生顔負けの執念なのです。


娘がコストコで、年に4回買ってきてくれる珍しい食品や便利な食品は特に今の我が家にはとても助かる品々である。
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土、日、祝日と野菜のいろいろなスープを退院以来ずっと作って持ってきてくれる。ありがたや。
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2024年7月11日 (木)

熱中症

世の中では熱中症のニュースが連日報じられています。
うっかりミスならまだまし、単なるお馬鹿で私も遂に熱中症になりました。
天井がぐるぐる回るので、気分が悪くて起き上がれず、手足がしびれるという体験もして、
カニューラをしている夫がガスに近づけないので、這って台所に行き、湯を沸かすのと夕食の支度の一部だけ、床に寝ながらして、また畳に寝っ転がって病人を監視していました。
原因はガスをやめてIHクッキングヒーターに替えるため業者に来てもらっとき、業者がブレーカーの半分を落とし、調べたことにありました。冷房を付けていたのにまさかこれで冷房が落ちたとは全然考えもなく、業者が帰った後、昼食の支度をして、いやに暑くなって冷房が効かないなあと思っても、原因に気が付くまで1時間以上経っていました。高齢で暑さに弱い私はあっという間に熱中症になってしまったという、なんとも言うも恥ずかしい話です。


『ミドリムシの仲間がつくる地球環境と健康』竹中裕行著

24億年前からシアノバクテリアが爆発的に繫栄し、「ストロマトライト」を形成し、地球に大量の酸素を供給していった。
それが5億年も続き、遂に海の中に酸化するものがなくなって、大気中に放出されるようになった。
大気中の酸素濃度が上昇すると次第に大気の上の方にオゾン層が形成されるようになった。オゾン層は生命に害を及ぼす太陽の紫外線を遮る役割を果たし、その結果、6億年前頃から酸素呼吸をする生物が現れ、さらに3億6千万年前あたりから陸上にも生命が広がっていったのだそうだ。
今世界で唯一、いろいろな条件がそろって、その「ストロマトライト」が24億年前から唯一、原子の姿で酸素を作り続けているのが、西オーストラリアのシャーク湾にある。
2012年、そこに行って実際に見ることができて酸素だ出来ているのかと長いこと眺めていました。

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今21世紀はマイクロアルジェ(微細藻類)は30万種以上あるといわれる。マクロアルジェ(大型藻類)が昆布、若芽、海苔などである。
マイクロアルジェには、酸素を作り続けたシアノバクテリアやユーグレナ(ミドリムシ)、クロレラなどその他たくさんあって、実にいろいろな働きをしているというのである。
免疫を高めたり、医療品、機能性食品へ。炭酸ガスを処理。肥料や餌飼料。生分解性プラスチックに。化粧品や日焼け止め等などいろいろな方面に利用されている。
クロレラの話は話題になり、クロレラを食べるなんて嫌だなあなんて思っていましたが、これからますますひどくなっていく。もとはといえば炭酸ガスに端を発して地球が壊れていくのを目の当たりにしている毎日、これらの研究によって地球がちょっとでも救われていけばいいのにという感想をもらった本でした。

鬼百合がたくさん咲いて、その右にポツンとバラ2つまた咲いています。ヒメヒオウギズイセンとともにオレンジ色だらけ。
唯一黄色のヒマワリは2.8mで天辺から咲き始めました。蕾が10個位見えるので楽しみです。

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