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2024年12月 5日 (木)

老いとはどんなか?

ホトトギスはまだ咲き続ける
1022

マルバルコウソウが3本家に現れた。今日咲き終わりました。
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久坂部羊著『人はどう老いるか』ベストセラーと言うことで読みました。

この作者は医者でもあって、よくもこんなにすらすらと状況を書けるものと感心した作家です。
他の本『人はどう死ぬのか』『人はどう悩むのか』でもみんなこんな調子でわかりやすく、超高齢に向かう人の状態を鮮やかに描き出し、どうししたらよいかを問いける。ただただ頷くのでした。というのもこの順に自分が進んできたからです。
最近、『人生これからが~』とか『~歳からが一番充実して楽しい』という系の本が多く出回っています。それが該当するのは前期高齢者で、後期高齢・それも80歳を過ぎたあたりからは下記のようになって行くのです。
高齢者でない方は全然及びでないし関係ないので読む必要はないかと。

これは最初の方の部分ですが、私も途中まで該当するのが多くて共感し、的確にしかも鋭く並べていますので作者・久坂部羊先生へすみませんが・・丸写しします。

<自然な老化現象>
肉体的及び機能的な劣化が進む
・目が見えにくくなり、耳が遠くなり、物忘れがひどくなり、人の名前が出てこなくなり、指示代名詞ばかり口にするようになり、動きが鈍くなり、力がなくなり、ヨタヨタするようになる。
・他につまずく、コケる、落とす、引っかける、食べたものをこぼす、むせる、丸呑みする。
オシッコのチョロッともれ、頻尿、腹圧性尿失禁、切迫性尿失禁、溢流生尿失禁、混合型尿失禁、大便の失禁も生じます。
・見た目も劣化し、ハゲる、白髪(眉毛、睫毛、鼻毛、腋毛、陰毛も)、シワ、シミ、たるみ、イボ、肝斑、色素沈着、青あざもできやすくなる。
・根気もなくなり、好奇心もなくなり、社会に対する関心もなくまり、好きなこと、おもしろいことへの興味も失せる。

精神面での老化(若い人に嫌われるオンパレード)
・頑固になる、キレやすくなる、辛抱がなくなる、愚痴が増える、小言が増える、心配が増える、不安が増える、疑り深くなる、嫉妬が深くなる、自分を抑えられなくなる、待てなくなる、わがままになる。

更に
関節が痛くなり、あちこち痛くなり、手が震え、脚が震えて歩けなくなり、細かい字も書けなくなり、着替え・入浴・食事・排泄・洗顔・移動が出来なくなり最後は寝たきり。

<様々な病気>が襲いかかる
がん、うつ病、認知症、肺炎、心不全、脳血管障害・・・一般的なもの
パーキンソン病、脊柱管狭窄症、変形性膝関節症、リウマチ、膠原病、肺気腫、肝硬変、狭心症・・・苦しい病気
脊髄小脳変性症やALS(筋萎縮性側索硬化症)・・・難病

最後に
下手に老いて苦しんでいる人、油断している人、浮かれ情報に乗って現実を見ずに明るく気楽で前向きな言葉を信じた人・・
いつまでも元気にこだわるといずれ敗北の憂き目を見る。
老いれば機能が劣化する分、あくせくすることが減る。あくせくしても仕方ないし、それで得られることも大したものでないとわかる。そういう知恵が達観に通じる。


新聞川柳に載っていた。最近訃報をはがきなどで友人が二人逝ったのを知りました。それでこの句がしみじみとながら飛び込んできました。
「ああ死んで
いくんだなあと
分かる年」

 

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コメント

こんにちは
 
拝読しましたよ。うわ~知らなかった!というものはありませんでした。
排泄関係がこれでもかと書かれていたのが想定超えでしたけれど(^^;)
私は白髪と老眼が出始めたのは早かったです。
そして50代に入ったころから、弾力の衰えといいますか、
肌の状態や同じことをしても体を傷めることが増えるというのを
実感することが増えました。現にこの2ヶ月半ずっと手首痛‥。
最初の頃はやっぱりガッカリ感が強くて気持ちが落ち込みましたが
じわじわと受け入れてきたような気がします。
でも、まだまだこれからなんですね、進む一方で。
遅らせる画期的な(楽にできる)方策はないものかしら。
と、抗うことを考えるのも決して悪いことではないけれど、
知識も持ち現実を素直に受け入れて、そのうえでいろいろ工夫
するなどして前向きに生きていくことが大切、と言われている
気持になりました (^。^)
 

投稿: ポージィ | 2024年12月 6日 (金) 10:04

★ポージィさま

コメントありがとうございます。
必要ない年代でも読んでいただいたのですね。
確かに白髪と老眼は私は40代半ばからのお付き合いです。
ガッカリ感、確かに最初は強いと言うのが良くわかります。
遅らせるのは気持ちの持ち方といろいろな方が本に書いていますが、そういうことに贖われて遅らせた人は尊敬に値します。
仰るようにまず受け入れ、工夫、前向きに生きる、大賛成です。
私の場合、それが実行しそびれちゃいまして、
「更に」から上は肉体も精神もここ2,3年つまり80代で殆ど該当するようになって自分でも人より早いのではとショボンですが、多分配偶者の病気がなければ、もうちょっとましだったような気もします。心がいかにやられるかで老化も早くなって。
とここでガラッと気持ちを切り替えたいです。
様々な病気に移行しないように、移行をちょっとだけ遅らせられるようにしたいです。
今のところ定期的に通っているのが歯医者だけというのがありがたいです。

投稿: tona | 2024年12月 6日 (金) 16:26

ごもっともなことばかり書かれています。
本当のことばかりですものね。
残念ながら。

何だか私、ごまかしてばかりいます。
白髪をウィグでごまかし、英会話教室も
皆と同じ年齢のふりして出席続けています。

80越えても

コンサートも以前のペースで出かけています。

そのうち駄目になったらその時考えましょうと。

投稿: matsubara | 2024年12月 6日 (金) 17:17

私も他人事ではありません。
若いようなふりをした写真を出していますが
老眼鏡がなくては一字も読めませんし、
カラーをしなかったらもう白髪婆、
肩凝り腰痛にも長年悩まされています。
去年、92歳の母を見送ったので
老化の詳細も身につまされます。
肉体的な老化はもう仕方ないとして
精神的な老化は少しでも改善したいものですが
実際難しいでしょうね。

投稿: zooey | 2024年12月 6日 (金) 21:04

★matsubaraさま

やはり私同様、同じなのですね。
親の時、真剣に考えてあげなかったのが悔やまれます。
それでもmatsubaraさまの場合、英会話やコンサートや様々な展覧会にどんどんお出かけになるのは、ここで踏みとどまっていらっしゃるのでは。
好奇心が並外れていらっしゃるのもこれ以上心は踏みとどまってお元気にしていられるのだと思いました。見習わなくては。
ありがとうございました。

投稿: tona | 2024年12月 7日 (土) 08:35

★zooeyさま

一世代違うのに、そんなこともあるのですね。
私もそうでしたが。
やはりそれなりにお母さまの看病などで随分大変な思いをされていらっしゃったのだと拝察いたしました。
お母さまのことをつぶさにご覧になっていて、賢く乗り切って行かれるのではと思いますが、上記を見ますと、人によって違うと思いますが、病気になったり動けなくなったあたりから悲惨になってきますね。ところが思わぬ抜け道が。その悲惨さは認知機能低下で救われるのです。うまくできているものです。
いつまでも頭がはっきりしている人には病気と共存していくのはシビアな高齢ですね。
ありがとうございました。

投稿: tona | 2024年12月 7日 (土) 08:43

確かに書かれてる内容は誰もが歳を摂ると共に実感する事ですが、少しでも充実した老後を送る為に
沢山の方々が色々な本を出してます。
この本のような事を心配しながら過ごすよりも、今月93歳になる姉が素晴らしい人生を送ってます。
93歳でも溌剌した人生を送る人もいれば、70歳台でも痴呆や身体が不便になり施設にお世話になってる方もいます。
私は姉のような生き方をしたいと思ってます。

tonaさんがご主人の面倒を見てるように、我が家でも何時かは来るでしょうが
夫婦の女性の方が早く逝ってしまうのは、残った男性の方が何も出来ないので惨めです。
その為にも5歳も違うので、歳の順番で逝ってくれればいいのですが、私の方が1日でもラッシーパパより長生きしたいと思ってます。
話しが一寸外れてしまったようですが、ゴメンナサイ。

投稿: ラッシーママ | 2024年12月 8日 (日) 16:35

★ラッシーママさま

普通の人はこのような順番を辿って苦しいと思われる最後の人生が続いていくのですね。
我慢強い人と普通の人がいます。
そして生まれつき心の持ち方も体も頑健な人も。それがラッシーママさんのお姉さんですね。
私より10歳上なのに凄いなあといつも感心しきりです。見習いたいですね。
ラッシーママさんもあとで知ればいろいろ今迄辛い病気で入院されていたのには当時驚いたものでした。でも心が強い。
今我が家では5歳上の夫に自分より先に死なないでくれと言われています。本当に私が先にばてない様に怠けながらも看護を続けています。
介護疲れで自分が倒れないようにしているのです。同じ思いですね。
ありがとうございました。

投稿: tona | 2024年12月 9日 (月) 08:57

本の内容にうなずくことばかりです
「どう老いるか」のテーマは高齢になって身に染みて思うテーマですね。
白髪、シミ、しわなど一目でわかる外観、
今まで通りにいかない歯がゆさ、
でもまだそれらに負けたくない思いがあることで
元気でいられるのかもしれません
でも>いつまでも元気にこだわるといずれ敗北の憂き目を見る、ですか(;^_^A
現実を受け入れだましだまし今の自分に合った生き方をすることが大切なんでしょうね
寿命まであと何年生きられるか
最後まで納得できる人生でありたいですが…
↓の山手線一周
 ゴール出来てよかったですね
 

投稿: ビオラ | 2024年12月10日 (火) 16:12

★ビオラさま

ビオラさんは暑さにも強く(暑い日に高尾山を歩いたことを知っています)、いろいろなことに興味を持ってとても年齢よりお元気だと思います。私の年になってももっとレベル下の段階程度でお元気と確信します。
番外は私です。登山しているときは凄く元気で仲間に褒められたのですが、情けないことに年相応以上にがたが来ています。
90歳越しても自立しているお元気な方は憂き目を見るに該当しませんが、殆ど平均余命で90歳を超えても命がある女性が寝たきりとか重症認知症とか聞きますが、これは増えると思うと若い人たちの介護に支障をきたします。
ビオラさんのおっしゃる通りにこれからは生きていきたいと思いました。

山手線一周ゴールが今年中に何とか出来て中山道ともどもその点では嬉しいことでした。
ありがとうございました。

投稿: tona | 2024年12月10日 (火) 19:36

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