中山道10 細久手宿~大湫宿~大井宿(前編)
12/5(木) 静岡県側の富士山は大分白くなっていた。7時頃。
前回と同じく瑞浪駅からタクシーで細久手宿へ。大湫宿方へ向かって歩き始めたのが9時半。
前回ここから西へ歩き始め到着した御嶽宿から、今日ここから歩く大湫宿、大井宿は鉄道から離れ、バス便もなく宿泊施設は降り立った細久手宿の大黒屋1軒しかなく、街道歩きには難所と言われる。タクシーが使えたのでこの間を2回に分けて日帰りで歩くことが出来ました。
◆細久手~大湫
三国見晴らし台の馬頭観音。珍しく馬がはっきりとした観音様。この日も馬頭観音をたくさん見た。
奥之田一里塚(92里)が見えてきた。北塚も南塚も塚の上に木はないがほぼ完全な形で残る。高さ4m、直径12mで塚の周りをぐるっと回ることが出来るようになっている。
岐阜県には31ケ所の一里塚が築かれたそうだ。そのうち瑞浪市には4ケ所あって既に見た鴨巣、ここ奥之田、琵琶峠の八瀬沢、権現山と連続した4ケ所が当時のまま残っているのは全国的に稀だそうだ。開発されて道路が出来るということがなかったためでしょう。逆に昔の儘という感じで行き交う人も今日ではなく淋しい。
南垣外ハナノキ自生地の標柱。検索してみるとハナノキは春には真っ赤な花が咲き、秋は真っ赤な紅葉になるそうだが、500m南あるとのこと。見頃でしょうに残念。
弁財天の池が見えてきた。太田南畝の『壬戌紀行』に「左の方に小さき池あり。杜若生ひ茂れり。池の中に弁財天の宮あり」 とある池だ。小島には石祠がある。
今回も熊出没注意の看板!怖そうな熊の顔。娘がカウベルを装着。
焼坂の馬頭様(1807年)
いやはや前回もだが今回も馬頭観音だらけ。瑞浪市の中山道沿い(14㎞)には実に12基あるという。
一つ屋茶屋跡(一軒の茶屋があった)を通り過ぎた先には国際犬訓練所があり、犬の吠え声がする。この建物前後辺りには養鶏所や養豚所がある。なるほどここなら人家もなく、大きな鳴き声や家畜の臭いもOK。この後何ヶ所も石灰帯が出てきた。
廻国塔は全国66ヶ国巡礼達成の祈念碑である(1777年)。こんな時代に全国66ケ所巡礼とは凄い!
今まで山の中の道のちょっとした坂を登ったり下ったりしてきたが開けた風景となる。
句が三首刻まれた琵琶峠西上り口碑から山道へ入る。
ほどなく730mある石畳が出てくるが、この石畳はとても歩きやすい。
珍しい小さなキノコ。
ツルリンドウの実があちらこちらになっていた。
少し登ると標高538mの琵琶峠に到着。美濃中山道の最高地点だそうだ。馬頭観音もあった。
琵琶峠東入口も観音様に挟まれ、出ると二つ岩と呼ばれる巨岩がある。向こうの方が烏帽子岩、手前のが母衣岩という名前。
●大湫宿(51番目) 細久手宿から5.9㎞、大井宿まで13.8㎞。本陣1軒、脇本陣1軒、旅籠30軒。和宮が宿泊した。
今日は直線距離だけでほぼ20㎞歩いたことになる。
馬頭観音をいくつか見て復元された高札場のある大湫宿に入ってきた。
神明神社の大杉は雷で縮んだが40mの高さがあり、幹の立派なこと!大湫宿に過ぎたるもの2つと言われたのは、この杉と観音様だそうだ。
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